https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00682/103100137/?n_cid=nbpnxt_mled_chm
プログラミング言語は、長期間にわたって使われることが多い。例えばC言語が登場したのは1972年だが、いまだに使われている。50年以上使われ続けている計算だ。Pythonが登場したのは1991年で、もう30年以上の歴史がある。
もっとも、プログラミング言語の分野にも新陳代謝はある。比較的新しい言語としては、2011年に登場した「Kotlin」、2012年に登場した「TypeScript」、2014年に登場した「Swift」、正式版が2015年に公開された「Rust」などがある。こうした歴史が浅い言語も、現在ではかなり使われるようになってきた。
一方で消えゆく言語もある。代表的なのが「Objective-C」だろう。この言語は、米Apple(アップル)の製品で動作するアプリの開発言語として長らく使われてきた。以前は、iPhone用アプリを開発しようとすれば、基本的にはObjective-Cを覚える必要があった。
ところがアップルは2014年、アプリ開発に使えるモダンな新言語としてSwiftを発表。それ以降、Objective-CからSwiftへの移行が進んだ。Objective-Cは、過去との互換性が重要な用途ではまだ使われている可能性があるが、少なくとも新しいアプリの開発に採用されることはもうないだろう。
WSHやASPなどの古い技術で使われていた
こうした「消えゆく言語」が、また1つ増えることになった。米Microsoft(マイクロソフト)が提供する「VBScript」である。同社は2023年10月、VBScriptを非推奨にすると発表した。将来的にはWindowsから削除されるという。それまでは、追加機能(feature on demand)として利用できる見込みだ。
VBScriptは、プログラミング言語「Visual Basic」に似た文法を採用しており、Windowsに標準で組み込まれている。Windowsの操作を自動化する「Windows Script Host(WSH)」という機能でよく使われていた。具体的には、Windowsを操作するプログラムをVBScriptで記述し、「vbs」という拡張子を持つファイルに保存。このファイルを実行して、自動化を実現する。
ただ現在は、こうした用途ではWSHよりも「PowerShell」が主に使われている。PowerShellのほうが高機能なのに加え、セキュリティー面も強化されているからだ。WSH自体が消えゆく運命にある。
またVBScriptは、マイクロソフトの「ASP(Active Server Pages)」という動的なWebページ生成技術でも利用されていた。HTMLの中にスクリプトを埋め込んでおくと、そのスクリプトのコードがサーバー上で実行され、クライアントのWebブラウザーに送信するHTMLが生成される。このスクリプトの記述にVBScriptや「JScript」(JavaScriptベースのマイクロソフトの独自言語)が使われていた
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