ケーブルを変える前に知りたい50のオーディオテクニック
「ケーブルを変える前に知りたい50のオーディオテクニック」という本を購入しましたよ。
おそらく中級者程度はオーディオの知識や経験があるはずの私がこの本を手に取ったのは、帯の文句に惹かれたためです。
ケーブルを変える前に知りたい50のオーディオテクニック
“電力会社で音が変わる”は本当なの!?
ケーブルを変える前に知りたい50のオーディオテクニック
オーオタ(オーディオおたく)は正気の沙汰ではないことの実例として、批判となると声を大にして揶揄する連中が決まり文句のように引き合いに出すアレですね。ほかにHDDによっても音質が異なるだとか目にしたことがあります。
私が初めてこれを見たときは「んなことねーだろ」と鼻で笑ってしまいましたよ。
このことが取り沙汰されてから何年も経過し、もはや手垢のついたネタになって久しいのですが、今でもネット上でたまに見かけることがあります。
しかしながら、本当に電力会社によって音質が異なるのかどうなかは、実のところよく分かりません。
何年も前からずっと記憶にしがみついているものの、私では手が終えません。それでより詳しいプロの見解を知ろうと、いつものAmazonでポチッと購入したわけです。

都市伝説”オーディオに適した電力会社がある”は本当だった(かも)

ケーブルを変える前に知りたい50のオーディオテクニック
著者は「音質と人口の関係」をグラフ化されていました。
ケーブルを変える前に知りたい50のオーディオテクニック
九州は別として、都市部へ向かうに連れて音質が悪くなっています。
見事な相関を示したために「すごいじゃないですか!」と著者は賛辞を送る、ものの、やはり違う見解を示されていました。
人口密度が高い所で音質が悪くなることはよくあります
職業柄自社のアンプをデモで持ち出すことがあるのですが、市街地(特に都市中心部)に持って行くと音が悪くなるという経験は結構あります。山手線沿いオフィスビルに行くとはっきり劣化がわかることもしばしばです。一般に低音が痩せて、高音がきつくなる感じになります。それと都市部のオーディオショップなどでも音質が悪い状態になる事もある様です。 
人口密度が高いところでは音質が悪くなることがよくあるそうです。
都市部で音質が悪くなるわけ
パソコン、家電製品、事務機器などほとんどの電子機器は電源にスイッチングレギュレーターを使用しています。本当のところは人口密度の大きいところでは電源に含まれる高周波ノイズが多く、音質劣化を招く原因になっていたといったところでしょう
最初の話に戻ると「電力会社によって音が変わる」と解釈してしまったので、「そんなことあるかボケ」という反響を読んだのですが、実は都市部ではデジタル機器のノイズが音質に影響を与えているという、至極まっとうな話だったのかもしれません。 

結論:人口密度が高いと電子機器のノイズが多く乗るから、音質劣化が起こりやすい

どうも電力会社によって音質が異なるのではなく、人口密度が高いと電子機器のノイズが多く乗るために音質劣化が起こりやすいことが本当のところみたいです。
いやー、そうだったんですねぇ。ほほー。
ネット史に刻まれる重大事案の1つとして数えられそうな、あの発言がずっと記憶に残っていましたから、なんだか胸のつっかえが取れたような気がしましたよ。