2019年10月17日木曜日

中間処理施設における 小爆発事故再発防止対策について

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中間処理施設における 小爆発事故再発防止対策について
目 次 1.はじめに 2.事故原因の推定 3.再発防止対策 4.確認試験 5.今後の運転 3 1.はじめに 平成 16 年 1 月 24 日に発生した小爆発事故に対し、直後から事故原因の調査が行われ、その調 査結果と再発防止策が平成 16 年 2 月に開催された事故対策検討会で報告、承認された。平成 16 年 3 月 5 日より対策工事が行われ 3 月 14 日に終了した。3 月 11 日から 21 日まで再発防止対策の 確認試験が行われた。3 月 28 日に開催された第 20 回技術委員会における審議を踏まえ、追加シ ミュレーションを行い、それを含めた確認試験の内容をまとめたものである。 2.事故原因の推定 豊島廃棄物等の化学反応や加熱によって発生した水素等の可燃性ガスは移動・滞留する可能性 があることが明らかとなった。また、炉内が弱い負圧(-50Pa 程度)のときも、拡散や廃棄物層内で 生じる一部上昇流によって上部空間に移動する。これにより、供給筒から第1溶融炉投入コンベ ヤにかけて水素ガスが爆発限界を超えて滞留し、引火源があれば爆発的燃焼を引き起こす可能性 があることが推測された。 事故当日の運転状況は、炉内圧を-50Pa に設定しているが短時間正圧になる状態(瞬間正圧状態) であり、そのため供給筒下部及び炉内で発生した可燃性ガスの上部空間への移動を助長した可能 性がある。 引火源については、特定することはできないが、廃棄物同士または廃棄物と機器類との摩擦に よる静電気の発生が有力な原因の一つとして考えられた。 3.再発防止対策 再発防止対策は以下の7点である。 ① 可燃性ガスの換気 溶融炉供給筒上部空間、投入コンベヤ頂部に可燃性ガスが滞留しないよう換気する。 換気方法は図1に示す。 図1 換気方法の模式図 溶融炉 後燃焼室へ コントロール ダンパ 第3投入コンベヤ 第1投入コンベヤ キルン投入コンベヤ ホッパー ステージへ 手動ダンパ 第2投入コンベヤ F 手動ダンパ 手動ダンパ F コントロール ダンパ 供給筒 吸引ファン 供給筒 F 押込ファン 4 ② 可燃性ガスの連続モニタリング 供給筒上部空間、投入コンベヤ頂部に水素、水素を含む可燃性ガスが滞留したかどうかを検 知する測定装置(以下、“ガスモニタリング装置”)を設置し、連続モニタリングを行う。 なお、水素を検知できるガスモニタリング装置と可燃性ガスを検知できるのガスモニタリン グ装置のうち、可燃性ガスのガスモニタリング装置は水素、一酸化炭素、メタン、エタン、プ ロパン、ブタンの 6 種を一酸化炭素濃度に換算した値として表す。 ③ 供給筒の状態監視 供給筒内 3 ヶ所に温度計を設置し、供給筒内廃棄物が加熱されていないかを確認できるよう にする。 併せて供給筒上部空間の圧力を測定できるよう圧力測定装置を設置し、上部空間の圧力が負 圧であり、かつ主燃焼室内圧力(以下、“炉内圧”)が上部空間圧力よりも強い負圧であること を確認できるようにする。 ④ 炉内圧制御 炉内圧制御の設定値を変動範囲最大値でも負圧になるよう設定する。(仮設定値 -100Pa) 瞬間正圧状態が 1 時間に 2 回生じた場合、警報を発し炉内圧を 20Pa 下げるよう操作画面に表 示する。 正圧を設定時間(30 秒)維持したら自動的に炉回転を停止し、かつ警報と同時に炉回転停止 を操作画面に表示する。炉内圧が-100Pa 以下に回復したらこれをもって炉回転を再開する。 ⑤ 映像監視 主燃焼室上部及び、投入コンベヤを常時録画更新できる撮影システムで撮影し記録に残すよ うにする。 ⑥ 日常監視・点検と安全確認方法の規定 炉内目視点検のために主燃焼室上部に立ち入るときは、以下の内容を3F部に設置したデー タ表示盤で確認した上で行う。コンベヤ点検時も同様とする。 ⅰ)供給筒上部空間の水素濃度及び可燃性ガス濃度が設定値を下回っていること ⅱ)炉内圧、供給筒上部空間圧力が大気圧以下であること ⑦ 生石灰添加量の低減 安全対策と乾燥対策とのバランスを考慮して、生石灰添加と追加の水分低減方法との組み合 わせにより両立を図るものとする。 追加の水分低減方法は、雨水浸透抑制による水分上昇の抑制とする。それによって現状より も自然乾燥効果を高め、水分低減を促進し、生石灰添加量を低減させつつ廃棄物の含水率を 30% 以下に抑える。 5 4.確認試験 確認試験項目は表1の通りである。 表1 確認試験項目 試験項目 確認項目 換気効果 供給筒、№1、№3 投入コンベヤ、キルンコンベヤの換気量は 設定通りか 供給筒内、投入コンベヤ内の水素、可燃性ガス濃度は設定値 未満を保持するか 供給筒上部空間圧力調整 大気圧>供給筒上部空間圧力>炉内圧を 保持するか 炉回転停止効果 炉回転を停止すると炉内圧は下がるか 炉内圧 -200Pa の炉内圧で運転できるか 性 能 確 認 供給筒内温度 定常運転時、温度分布はどうなるか また、監視指標として実際に管理・調整できるか 供給筒上部空間水素濃度 設定値オーバー 0.4%以上になると警報が発信されるか 供給筒上部空間可燃性ガス濃度 設定値オーバー 設定値以上になると警報が発信されるか (設定値未定のため、疑似信号で確認) コンベヤ頂部内水素濃度 設定値オーバー 0.4%以上になると警報が発信されるか コンベヤ頂部内可燃性ガス濃度 設定値オーバー 設定値以上になると警報が発信されるか (設定値未定のため、疑似信号で確認) 1 時間に 2 回正圧になると警報が発信されるか 警 報 発 信 炉内圧 1 分間正圧を保持すると自動的に回転が停止するか 監視データ表示 ガス濃度等所定のデータが中央制御室及び炉室3F部で表 示されるか 動 作 確 認 監視映像表示 主燃焼室上部と第1投入コンベヤ頂部画像が中央制御室で 表示・録画されるか 確認 作業 通常点検作業(訓練を兼ねる) 点検手順は決められた通りに行われるか 非常時・緊急時対応(訓練を兼ねる) 非常時・緊急時の対応は決められた通りに行われるか (1)確認試験用廃棄物と確認試験期間 ① 確認試験用廃棄物 確認試験用廃棄物としては通常運転時の廃棄物と同一とし土壌比率 30~35%、塩基度 0.45 とした。そのため豊島掘削現場において概ね豊島廃棄物 700t に対し、生石灰 15t、炭酸カルシ ウム 60t 添加し直島プラント側で塩基度 0.45 になるよう炭酸カルシウムを約 40t 添加した。 ② 確認試験期間 確認試験を実施した平成16年3月11日から21日までの主要な確認内容は次の通りである。 ・作業確認:平成 16 年 3 月 11 日~14 日(冷間)、18~21 日(運転時) ・動作確認:平成 16 年 3 月 15 日 ・性能確認:平成 16 年 3 月 15 日,18 日~21 日 ※溶融炉立上:平成 16 年 3 月 16,17 日 (2)確認試験結果 作業確認は冷間(溶融炉運転停止状態)及び運転時の両方で行い、動作確認は冷間時の 3 月 15 日に実施し、性能確認は運転時の 3 月 18 日から 21 日で行った。ただし、ヘリウムガス を使った換気性能確認試験のみは冷間時の 3 月 15 日に行った。 ① 作業確認結果 6 通常点検作業及び非常時・緊急時の対応について、運転員全員を対象に訓練を実施し、作 業手順の習得を確認した。 ② 動作確認結果 動作確認試験結果一覧を表2に示す。 警報発信、監視データの表示等全項目で正常に動作することが確認できた。 表2 再発防止対策 動作確認結果一覧表 供給筒内水素ガス濃度 設定値オーバー ガスモニタリング装置の濃度信号出力系統にキャリブレータを 使って模擬信号を入力し、擬似的に設定値以上の数値を中央制 御室に出力し、警報発信するかどうかを確認する。 3月15日 ○ 供給筒内可燃性ガス濃度 設定値オーバー 同上 〃 ○ コンベヤ頂部水素ガス濃度 設定値オーバー ガスモニタリング装置の濃度信号出力系統にキャリブレータを 使って模擬信号を入力し、擬似的に設定値以上の数値を中央制 御室に出力し、警報発信するかどうかを確認する。 〃 ○ コンベヤ頂部可燃性ガス濃度 設定値オーバー 同上 〃 ○ 炉内圧正圧回数 (2回/時間) 差圧発信器の差圧発信信号出力系統に模擬信号を入力し、擬 似的に正圧を5分間に2回中央制御室に出力し、警報発信する かを確認する。 〃 ○ 炉内圧正圧維持 (1分間) 炉内圧用の差圧発信器の差圧信号出力系統に模擬信号を入力 し、擬似的に1分間以上の正圧を中央制御室に出力し続け、炉 回転自動停止信号が出力されるかどうかを確認する。 〃 ○ 供給筒内水素ガス濃度 設定値オーバー ガスモニタリング装置の濃度信号出力系統にキャリブレータを 使って模擬信号を入力し、擬似的に設定値以上の数値を中央制 御室に出力し、警報発信するかどうかを確認する。 〃 ○ 供給筒内可燃性ガス濃度 設定値オーバー 同上 〃 ○ コンベヤ頂部水素ガス濃度 設定値オーバー ガスモニタリング装置の濃度信号出力系統にキャリブレータを 使って模擬信号を入力し、擬似的に設定値以上の数値を中央制 御室に出力し、警報発信するかどうかを確認する。 〃 ○ コンベヤ頂部可燃性ガス濃度 設定値オーバー 同上 〃 ○ 炉内圧正圧回数 (2回/時間) 差圧発信器の差圧発信信号出力系統に模擬信号を入力し、擬 似的に正圧を5分間に2回中央制御室に出力し、警報発信する かを確認する。 〃 ○ 炉内圧正圧維持 (1分間) 炉内圧用の差圧発信器の差圧信号出力系統に模擬信号を入力 し、擬似的に1分間以上の正圧を中央制御室に出力し続け、炉 回転自動停止信号が出力されるかどうかを確認する。 〃 ○ 供給筒内水素濃度 〃 ○ 供給筒内可燃性ガス濃度 〃 ○ コンベヤ内水素濃度 〃 ○ コンベヤ内可燃性ガス濃度 〃 ○ 供給筒上部温度 〃 ○ 供給筒中部温度 〃 ○ 供給筒下部温度 〃 ○ 供給筒下部温度(既設) 〃 ○ 供給筒上部空間圧力 〃 ○ 供給筒内水素濃度 〃 ○ 供給筒内可燃性ガス濃度 〃 ○ 供給筒上部空間圧力 〃 ○ 炉内圧 〃 ○ 供給筒内水素濃度 〃 ○ 供給筒内可燃性ガス濃度 〃 ○ コンベヤ内水素濃度 〃 ○ コンベヤ内可燃性ガス濃度 〃 ○ 供給筒上部温度 〃 ○ 供給筒中部温度 〃 ○ 供給筒下部温度 〃 ○ 供給筒下部温度(既設) 〃 ○ 供給筒上部空間圧力 〃 ○ 供給筒内水素濃度 〃 ○ 供給筒内可燃性ガス濃度 〃 ○ 供給筒上部空間圧力 〃 ○ 炉内圧 〃 ○ 主燃焼室上部及び第1投入コンベヤ頂部の画像が中央制御室 に設置のモニターに表示され、かつ録画がされるかを確認する。 〃 ○ 主燃焼室上部及び第1投入コンベヤ頂部の画像が中央制御室 に設置のモニターに表示され、かつ録画がされるかを確認する。 〃 ○ 2 号 溶 融 炉 項 目 1 号 溶 融 炉 警 報 発 信 と 動 作 確 認 炉室3F現場表示盤 設置場所 中央制御室 中央制御室 結 果 炉室3F現場表示盤 設置場所 県確認日 監 視 映 像 表 示 1号溶融炉 2号溶融炉 確認内容 監 視 デ ー タ 表 示 1 号 溶 融 炉 2 号 溶 融 炉 7 (3)性能確認結果のまとめ 以上の性能確認結果の一覧を表3に示す。 表3 再発防止対策 性能確認試験一覧表 注入停止直後 15分後 30分後 注入停止直後 15分後 30分後 注入停止直後 15分後 30分後 注入停止直後 15分後 30分後 供給筒内圧力調整 ○ 3月19日 炉回転停止効果 ○ 3月21日 炉内圧 ○ 3月20日 供給筒内部の温度 ○ 3月21日 水素及び可燃性ガス 濃度の設定 ○ 3月21日 注入停止直後 15分後 30分後 注入停止直後 15分後 30分後 注入停止直後 15分後 30分後 注入停止直後 15分後 30分後 供給筒内圧力調整 ○ 3月19日 炉回転停止効果 ○ 3月21日 炉内圧 ○ 3月20日 供給筒内部の温度 ○ 3月21日 水素及び可燃性ガス 濃度の設定 ○ 3月21日 ○ 3月20日 №1第3投入コンベヤ頂部 №2第3投入コンベヤ頂部 №2第3投入コンベヤ頂部可燃性ガス濃度 №2第3投入コンベヤ頂部可燃性ガス濃度 供給筒上部空間 第1投入コンベヤ頂部 第1投入コンベヤ頂部水素濃度 第1投入コンベヤ頂部可燃性ガス濃度 №1第3投入コンベヤ頂部水素濃度 №1第3投入コンベヤ頂部水素濃度 №1第3投入コンベヤ頂部 №2第3投入コンベヤ頂部 供給筒内水素濃度 供給筒内可燃性ガス濃度 №2第3投入コンベヤ頂部可燃性ガス濃度 №2第3投入コンベヤ頂部可燃性ガス濃度 供給筒上部空間 第1投入コンベヤ頂部 2 号 溶 融 炉 キ ル ン 換気効果 水素及び可燃性ガスが設定値よりも 低い濃度を保持することを確認する。 同時にガスモニタリング装置の精度 確認を行う。 換気量が設定以上であるか確認す る。 ヘリウムガスを用いてコンピュータ解 析と同等の換気能力を有していること を確認する。 ガスクロ等の結果より、供給筒内の水素及び可燃性ガス比率を求め、爆発下限値を算出 する。 水素濃度 供給筒押込ファンと吸引ファンによって供給筒内が炉内圧以上大気圧以下の負圧に保持 されるかを確認する。 キルンコンベヤ頂部の換気量が設定以上であるか確認する。 供給筒押込ファンと吸引ファンによって供給筒内が炉内圧以上大気圧以下の負圧に保持 されるかを確認する。 炉回転を停止すると炉内圧が低下するかどうかを確認する。 炉内圧を-200Paまで下げて運転できることを確認する。 換気流量:   設定値の2倍 換気効果 換気流量:     設定値 換気流量:     設定値 換気流量:   設定値の2倍 供給筒内水素濃度 供給筒内可燃性ガス濃度 第1投入コンベヤ頂部水素濃度 第1投入コンベヤ頂部可燃性ガス濃度 №1第3投入コンベヤ頂部水素濃度 №1第3投入コンベヤ頂部水素濃度 項 目 及 び 確 認 内 容 第1投入 コンベヤ頂部 供給筒 上部空間 ヘリウムガスを用いてコンピュータ解 析と同等の換気能力を有していること を確認する。 換気量が設定以上であるか確認す る。 1 号 溶 融 炉 水素ガス及び可燃性ガスが設定値よ りも低い濃度を保持することを確認す る。同時にガスモニタリング装置の精 度確認を行う。 定常運転時の供給筒内部温度を測定して供給筒内部温度分布を確認する。さらに、監視 指標として、実際に管理・調整できるかも確認する。 ガスクロ等の結果より、供給筒内の可燃性ガス比率を求め、爆発下限値を算出する。 炉回転を停止すると炉内圧が低下するかどうかを確認する。 炉内圧を-200Paまで下げて運転できることを確認する。 定常運転時の供給筒内部温度を測定して供給筒内部温度分布を確認する。さらに、監視 指標として、実際に管理・調整できるかも確認する。 換気流量:   設定値の2倍 第1投入 コンベヤ頂部 換気流量:   設定値の2倍 供給筒 上部空間 換気流量:     設定値 換気流量:     設定値 可燃性ガス濃度 キルンコンベヤ頂部の水素及び可燃性ガスが設定 値よりも低い濃度を保持することを確認する。 技術アドバイザー 立会結果 県確認日 (ガス採取日) (3月18日,19日) 3月21日 ○ ○ ○ (3月15日) 換気効果 (3月18日、19日) 3月21日 (3月15日) ○ ○ ○ 8 (4)可燃性ガス濃度測定結果 3 月 18、19 日に新設のガスモニタリング装置及びガスクロマトグラフィ測定(以下、“ガス クロ”)によって、水素及び可燃性ガスの濃度を測定した。ガスクロによるガス濃度測定中は その地点のガスをガスモニタリング装置に導入し、同一ガスを測定するようにした。 表4にガスクロ分析の結果を示す。供給筒上部空間及び投入コンベヤ頂部空間で水素及び 可燃性ガスはほとんど検出されなかった。 ガスモニタリング装置の測定値はいずれも非常に低いレベルで、検出下限を下回る数値で あった。 表4 ガス分析結果 注 1)18日1号溶融炉、19日の 1 号溶融炉と2号溶融炉の「6.供給筒温度測定点」は、テドラーバックによるガス採取が困 難であったため、キャニスターで採取した。 注2)表中の ND は検出限界値未満であったことを示す。 注3)表中の (※) 印の ND は機器の指示値が 0 であったことを示す。 水素 (%) CO (ppm) メタン (%) エタン (%) プロパン (%) ブタン (%) 水素 (%) 可燃性ガス (%) 1.供給筒① 位置:投入口付近 10:05~10:08 ND ND ND ND ND ND 2.供給筒② 10:11~10:13 ND ND ND ND ND ND ND(※) ND 3.第1溶融炉投入 コンベヤ 10:16~10:19 ND ND ND ND ND ND ND(※) ND(※) 4.No.1第3溶融炉投入 コンベヤ 10:38~10:41 ND ND ND ND ND ND ND(※) ND(※) 5. No.2第3溶融炉投 入コンベヤ 10:57~11:00 ND ND ND ND ND ND ND(※) ND(※) 6.供給筒温度測定点 (最下部) 11:26~11:28 0.011 ― 0.001 ND ND ND ND(※) ND 1.供給筒①位置:投入 口付近 10:22~10:25 ND ND ND ND ND ND 2.供給筒② 10:26~10:29 ND ND ND ND ND ND ND(※) ND 3.第1溶融炉投入 コンベヤ 10:31~10:34 ND ND ND ND ND ND ND ND 4.No.1第3溶融炉投入 コンベヤ 10:50~10:53 ND ND ND ND ND ND ND ND 5. No.2第3溶融炉 投入コンベヤ 11:10~11:13 ND ND ND ND ND ND ND ND 6.供給筒温度測定点 (最下部) 11:32~12:00 0.005 3 ND ND ND ND ND(※) ND 1.供給筒① 10:36~10:39 ND ND ND ND ND ND 2.供給筒② 10:28~10:32 ND ND ND ND ND ND ND(※) ND 3.第1溶融炉投入 コンベヤ 10:45~10:50 ND ND ND ND ND ND ND(※) ND(※) 4.No.1第3溶融炉投入 コンベヤ 11:10~11:14 ND ND ND ND ND ND ND(※) ND(※) 5. No.2第3溶融炉 投入コンベヤ 11:29~11:32 ND ND ND ND ND ND ND(※) ND(※) 6.供給筒温度測定点 (最下部) 11:47~13:00 0.006 5 ND ND ND ND ND(※) ND 1.供給筒① 10:36~10:39 ND ND ND ND ND ND 2.供給筒② 10:31~10:38 ND ND ND ND ND ND ND(※) ND 3.第1溶融炉投入 コンベヤ 10:54~10:58 ND ND ND ND ND ND ND ND 4.No.1第3溶融炉投入 コンベヤ 11:17~11:21 ND ND ND ND ND ND ND ND 5. No.2第3溶融炉 投入コンベヤ 11:35~11:39 ND ND ND ND ND ND ND ND 6.供給筒温度測定点 (最下部) 11:49~13:00 0.006 37 ND ND ND ND ND(※) ND 0.001 1 0.001 0.001 0.001 0.001 0.05 0.3 採 取 日 3 月 1 8 日 3 月 1 9 日 各機器の検出限界値 ガス採取箇所 採取時間 1 号 溶 融 炉 2 号 溶 融 炉 1 号 溶 融 炉 2 号 溶 融 炉 ガスモニタリング装置に よる測定 ガスクロによる分析 9 開 0Pa 0Pa 換気口:45m3/h 換気口:60m3/h 0Pa -15Pa (※) NO.1 第3コンベヤ 第2コンベヤ 第1コンベヤ NO.2 第3コンベヤへ 以下(※)と同じ挙動 150m3/h 0Pa 吸引口 吸引口 吸引口 吸引口 開 0Pa 0Pa 換気口:45m3/h 換気口:60m3/h 0Pa -15Pa (※) NO.1 第3コンベヤ 第2コンベヤ 第1コンベヤ NO.2 第3コンベヤへ 以下(※)と同じ挙動 150m3/h 0Pa 吸引口 吸引口 吸引口 吸引口 閉 0Pa 0Pa 換気口:45m3 /h 換気口:60m3/h 0Pa -15Pa (※) NO.1 第3コンベヤ 第2コンベヤ 第1コンベヤ NO.2 第3コンベヤへ 以下(※)と同じ挙動 150m3/h 0Pa 閉 0Pa 0Pa 換気口:45m3 /h 換気口:60m3/h 0Pa -15Pa (※) NO.1 第3コンベヤ 第2コンベヤ 第1コンベヤ NO.2 第3コンベヤへ 以下(※)と同じ挙動 150m3/h 0Pa 吸引口 吸引口 吸引口 吸引口 (5)コンベヤ内の流れの検討 コンベヤ内の流体解析を行った結果、二重ダンパ閉時でも吸引口より空気を吸い込むため、 よどみがなくなっていることが確認できた。また、ホッパ内廃棄物層厚みが少なくなりピッ ト室圧力の影響を受けて第 1 投入コンベヤ内の圧力が変化しても流れ方向に変化がなく安定 した流れが得られることが確認できた。 この流れの方向の解析結果の例を図2、図3に示す。 図2 二重ダンパ開、吸引口開の条件における解析結果の例 図3 二重ダンパ閉、吸引口開の条件における解析結果の例 10 5.今後の運転 再発防止対策の確認結果とその後実施した運転方法に関する検討考察の結果から今後の運転方 法をまとめると以下のようになる。なお記載した各種設定値は仮設定値としての位置づけであり、 運転によってより良い管理数値が得られればその数値に置き換えていくものとする。 ① 換気方法と換気量 換気方法はピット室内圧力の影響を排除し、かつ二重ダンパ閉時の二重ダンパ上部よどみ部 分をなくし全体の流れを単純化させるためコンベヤ空気吸引口から新鮮空気を吸引できるよう にする。そのとき、コンベヤ空気吸引口からダストが機外に出ないよう対策を講じる。なお、 2重ダンパ駆動条件等の廃棄物投入システムは変更しない。 換気量に関しては所定の換気量で可燃性ガスが検出されず換気効果が確認できたため、通常 運転の換気量は下記の流量とする。 供給筒:150m3 /h 、第 1 投入コンベヤ:60m3 /h 、№1・2 第 3 投入コンベヤ:45m3 /h ② 炉内圧 炉内圧が-50~-100Pa の範囲では排ガス温度、排ガス量、重油使用量など通常の変動範囲内で 問題なく運転できた。-200Pa では重油使用量がやや増加するものの運転可能であることが確認 できた。したがって炉内圧の設定値は-100Pa とし、1 時間に 2 回正圧が発生した場合は炉内圧設 定値を 20Pa ずつ下げていき最大-200Pa までの運転を可能とする。さらにその状態で1時間に2 回の瞬間正圧状態が発生する場合は炉回転を停止して炉内圧の低下を図る。また、正圧が 30 秒 以上継続した場合は、自動的に炉回転を停止するものとする。炉回転停止後、炉内圧が制御設 定値の-100Pa を回復したら炉回転を再開するものとする。 ③ 供給筒内部温度 供給筒内上部・中部温度は常時常温で下部温度 1(新設)は立上げ後最大 50℃まで上昇した が、その後は下降し常温で推移した。下部温度 2(既設)は立上げ後最大 90℃まで上昇したが、 その後は下降し常温で推移した。このことから当面管理値を以下の通り仮設定し、引き続き調 査を継続していくものとする。 上部・中部温度:常温(最大 40℃) 、下部温度 1(新設):60℃ 、下部温度 2(既設):100℃ ④ 可燃性ガスの警報設定値 今回の計測では可燃性ガスがほとんど検出されなかったため、可燃性ガスの爆発下限値は原 因調査の一環として行った加熱ガス実験結果で得られたガス組成から求めた。計算の結果、混 合可燃性ガスの爆発下限値は 5~8%、可燃性ガス検知装置における一酸化炭素濃度換算の爆発 下限値は 13%であった。警報設定値は爆発下限値の 1/10 レベルとし、水素:0.4%、可燃性ガ ス:1.3%とする。 可燃性ガスの警報が出た場合は以下の手順で対応することとする。 ⅰ)場内放送で運転員の炉室からの退避を放送 ⅱ)換気空気量の設定流量の倍に増やす(このとき2重ダンパは閉とし、換気効果を高める) 11 ⅲ

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