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顔半分が別の柄、キメラテイストの猫image credit:amazingnarnia/Instagram
この世には、顔の半分がそれぞれ異なる柄を持つ、非常に珍しく美しい特別な猫が存在する。特に有名となったのは、半分黒、半分茶色のヴィーナスで、カラパイアでも2014年に紹介した。
最近ネットで話題になっている3歳のナルニアは、半分がグレー、もう半分が黒、瞳の色はブルーというスタイリッシュな配色をしている。
キメラテイストのダブルフェイス猫、ナルニア
2017年3月28日、パリにて生まれたブリティッシュショートヘアのナルニアを見たブリーダーのステファニー・ヒミネスさんは、すぐに「この子は特別だ」と思ったという。というのも、ナルニアはキメラのようにダブルフェイスだったのだ。
片方はグレー、もう片方が黒の柄で生まれたナルニアは、瞳の色も世界で非常に稀とされる完全なブルーで、ステファニーさんいわく「ICE(integrative and conjugative element)」と呼ばれる統合的要素を含む新たな遺伝子を持って生まれたそうだ。
ナルニアは、子猫だった時から既にSNSで人気になったが、成熟した今も人気ぶりは健在で、インスタグラムには241000人のフォロワーを抱えている。
成熟したナルニア、既に父親猫に
現在飼い主と共にイギリスに暮らす3歳のナルニアは、既に数匹の子猫のお父さんだ。ちなみにナルニアの奥さんベラは、こちら。
最近生まれたフェニックスとプラダという2匹の子猫はそれぞれグレーと黒で、ちょうどナルニア父さんのいいところを半分ずつ貰って生まれたかのようだ。
この2匹の他、明るい茶色の双子のオルフェとオザンナ、黒ぶちのロズウェル、グレーのローズ、そして2匹の複数の色が混ざったポラリスとファントムという子猫たちの父親でもある。
生まれて間もないポラリス
プラダとフェニックス以外の子猫は、ナルニアの青い目を引き継いでいるという。
娘のオザンナ
娘のローズ
ステファニーさんによると、ナルニアは今月末頃にも、また新たな子猫の父親となる予定だそうで、ナルニアの珍しい遺伝子を引き継いだ子猫はこれからもたくさん生まれることになるだろうとステファニーさんは話している。
ナルニアの遺伝子は1つでキメラではない
生物学におけるキメラとは、同一個体内に異なった遺伝情報を持つ細胞が混じっている状態のことで、2つの受精卵が融合し、2種類の異なる遺伝子の細胞を併せ持つ個体だ。そのため、くっきりと真二つに分かれるダブルフェイスのナルニアは、当初はキメラ猫と思われていたが、後に遺伝子検査をしたところ、1つのDNAしかなかったという。
ナルニアがそうであるように、キメラテイストの猫が必ずしも異なる遺伝子を持っているとは限らない。
以前カラパイアで伝えたヴィーナスやヤーナ、そしてキメラと名付けられた猫も2種類の毛色を持つ個体だが、遺伝子検査をしない限りはわからないし、キメラでない可能性だって大いにある。
ただ、キメラであってもなくても、美しく分かれた毛色を持つ猫はいずれも選ばれし者という雰囲気がたっぷりで、猫好きを惹きつけることは間違いないようだ。
ナルニアのインスタグラムのアカウントには、「なんてハンサムな猫」「遺伝子って不思議だよね」「美しすぎる」といった感嘆の声が寄せられている。
※追記(2020年6月20日)本文を一部修正して再送します。
written by Scarlet / edited by parumo
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