現行センチュリーは、「継承と進化」を開発テーマとし、ハイブリッド化による高い環境性能と新しい魅力を付与した内外装のデザインや先進・快適装備の採用。さらに、乗り心地・静粛性・走行安定性などを一段と向上させました。
外装デザインが一新され、ドアノブ上部のサイドラインに「几帳面」と呼ばれる平安時代の屏障具(へいしょうぐ)の柱にあしらわれた表面処理技法を採用。センチュリーの象徴でもある「鳳凰」エンブレムは、トヨタ社内の工匠(こうしょう)が約1か月半かけて作りこむなど細部にわたり手が施されています。
パワートレインは、5リッターV型8気筒エンジンにハイブリッドシステムを新搭載。新開発のタイヤやサスペンションの細部まで改良し、スムーズで余裕のある走りを実現させるとともに高い環境性能を両立させながらも最高出力381馬力を発揮しています。
そのセンチュリーをカスタマイズしたトムス センチュリーは、東京オートサロン2020で発表され、高性能で高品質なセンチュリーのパフォーマンスを確保しつつ、走行性能を高めて自ら運転を楽しむ「ドライバーズカー」として誕生しました。
ベース車と同様のパワートレインながら、4本のオーバルテールエキゾーストは「トムス・バレル」がスポーティさを演出。
また、スロットルレスポンスの向上により走行性能がアップ。エンジン始動時には上質な重厚なサウンドが味わえます。
外装の変更点は、ベース車の気品あるデザインから、エレガントでアクティブなスタイルに一新。専用のフロントバンパー、サイドステップ、リヤアンダースポイラー、トランクスポイラーを装着。
センチュリーがもつ高級感を残しつつもスポーティな雰囲気に仕上がっているほか、エアロパーツの効果で走行安定性も向上しています。
オートサロンの発表時には、フロントバンパーにデイタイムランプを組み込んだ仕様が展示されていましたが、今回の試乗車では無くなった状態となっていました。
同じく展示時には21インチのタイヤとアルミホイールを装着していましたが、試乗車ではBBS製の19インチアルミホイールとタイヤに変更されています。
また、室内空間にもこだわり、スポーティにもエグゼクティブにも仕上げることが可能なフルオーダーメイドシートを設定。
職人が手掛けるシートは、高級ナッパレザーをはじめとする素材と無数のカラー、ステッチの組み合わせが可能で、自分好みのカスタマイズが可能です。
試乗車では、白を基調に黒のステッチが施され、ヘッドレストやフロアマットにはトムスのロゴが付いていました。
トムス センチュリーは、価格(予価・消費税込)は3097万6000円で限定36台販売となり、トムスの担当者によれば「多くの人から好評頂いている」といいます。
すでに、東京オートサロン2020の開催時(1月10日)より注文受付を開始していますが、掲載時点でも注文は可能だといいます。
試乗時には、子どもからお年寄りまで注目度バツグンのトムス センチュリー。普通のセンチュリーでは物足りない人には、最高の1台かもしれません。