英国第2の都市バーミンガムが財政破綻した。背景にはOracleプロジェクトのコスト肥大化がある。バーミンガム市議会は大幅にカスタマイズされたSAPシステムをOracle Fusionに移行しようとしていたが、その複雑さからプロジェクトは難航していたようだ。
2023年09月08日 10時04分 公開
[ITmedia]
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英国バーミンガムが2023年9月5日(現地時間、以下同)に財政破綻を宣言した件について、「The Register」は同日に「OracleのERPシステムである『Oracle Fusion』の導入コスト肥大化が原因」と発表した。
Oracle Fusionが地方自治体には合わないと分かっていたが……
The Registerによると、バーミンガム市議会はの導入プロジェクトに約2000万ポンド(約36億円)を見込んでいたが、結果的に約1億ポンド(約185億円)まで膨れ上がり、財政難に陥っていた。
「BBC」の発表によると、同日にバーミンガム市議会のジョン・コットン氏とシャロン・トンプソン氏は「Oracleのシステム導入で、財政的ストレスにさらされている」と述べていた。バーミンガム市議会は地方自治体協会に追加の戦略的支援を要請していた。
バーミンガム市議会の広報担当者は、「同プロジェクト『dubbed Financial and People』(金融と人々)はバーミンガムのような規模の組織には重要だった」とした一方で、2023年の初めにある内部関係者は「Oracle Fusionは製造や貿易組織に特化しているため、地方自治体には適さない製品だ」と話していたという。
従来のバーミンガム市議会のSAPシステムは大幅にカスタマイズされており、これらの機能をOracle Fusionで再現するのに苦労していたと内部関係者は付け加えた。
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