https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC2857N0Y4A520C2000000/
三井化学は28日、半導体製造用の最先端露光装置で使う製品の量産を始めると発表した。山口県の岩国大竹工場内に生産ラインを置く。高いシェアを持つ製品の次世代品を投入し、先端半導体の需要増に対応する。
量産するのは、半導体回路の原版を保護する薄い膜材料「ペリクル」の次世代品。露光装置で半導体ウエハーにレーザーを当てて回路を描く際、原版に傷やホコリが着くのを防ぐ役割がある。年間の生産能力は5000枚で、生産ラインは2025年12月に完成予定だ。投資額は非開示。
露光装置を手がけるオランダのASMLが投入予定の次世代装置に対応している。材料にカーボンナノチューブ(CNT)を採用することで、従来品よりも強度と光の透過率を高めた。世界の半導体製造大手に納入する。
三井化学は、1984年にペリクルを発売し世界シェアは首位だ。22年に競合の旭化成から事業を取得したことで先端品向け市場をほぼ独占している。
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