ホーンスピーカー最大の魅力は
小さな振動板の、小さな動きで
歪み無き正確な音を作り
力強く圧縮し
音波の濃淡に必要な音圧を作り
様々なロードで魅力的な音造りをして
一気にホーンで解き放ち音を響かせます
その解き放たれたホーン開口部は、音が作られた振動板面積の
何十倍、又は何100倍もの大きな面積の空気を振動させます
ホーンスピーカーは多くの空気を歪まず、乱れず
その濃淡を響かせ、音の感動を奏でることが出来るのです
前々回のブログのハイスピード、
前回の音圧の濃淡を書きましたが
それを叶えることが出来るのがコンプレッションドライバーとホーンシステムの組み合わせで
私はこれが最高のサウンドを奏でると思っています
なんだ、結局自分のシステムの自慢かよ~
と言われそうですが
すみませ~ん、
いろいろやってきて、まだまだ道半ばですが
今はある程度自分の理想とするサウンドを奏でていると思っています
何度も書いてきたコンプレッションドライバーの音の良さですが、改めて
約100年前に造られたWE555の振動板とフェイズプラグですが
結局これが一番いいのかも
コンプレッションドライバーは
振動板の発する、音の良いところというか、良い音だけを
効率的に圧縮し、解き放つことが出来ますね
上記555の振動板の直径は2インチ程度で、ヴォイスコイルの外側にエッジがあります
振動板を支えるエッジですが、コーン型などはこのエッジの音も出てしまいますが
エッジが発する音は本来の信号音ではありません、音を濁します
純粋に振動板の発する美味しい良い音だけを、狭~い音道で圧縮します
555の音道は、ドームの外側のスリットの間を抜けます
この狭い音の道で振動板面積のだいたい1/10ぐらいまで圧縮されると思います
1936年に作られた、4インチ振動板の594では、
分割された四つの音道で音を圧縮します
この圧縮器をフェイズプラグと言います
音の決め手とも云われるフェイズプラグで、音を圧縮し解き放たれるのですが
594ドライバーの放つ音はエッジの音が全くしませんので
594はとても音の純度が高い正確な音を奏でます
594以降のJBLやALTECのドライバーは殆ど同じ構造で、
基本的には現在も変わっていません
ジュラルミン等の小さく軽い振動板ですから動きも早く、瞬発力のある音を奏でます
その振動板の発する正確で忠実な音を
フェイズプラグを使っていったん圧縮して
ホーンで解き放つのがコンプレッションドライバーです
フェイズプラグで圧縮され、ドライバー出口では振動板の半分以下の口径になります
コーン型やドーム型では振動板に対して動かせる
空気の面積は振動面積と1:1の関係ですが
コンプレッションのかかった音は、長いスロート・ロードをぬけて
最終的なホーン開口部の面積は
私の使うWE22Aで振動板の25倍の面積の空気を動かします
更に大型の13A等は100倍以上の空気を動かし
素晴らしい音を響かせます
ホーン開口部の大きさで広帯域の再生が可能になりますが
特に低域が豊かになりますが
ただ開口部が広ければ低域が出るわけではなく
低域を出すには長いホーンロードが必要になります
実は低域を出すには長いロードでの管共振が必要なんです
このロードで共振しながら音が大きくなっていくのですが
それには強力な音圧が無ければ、減衰してしまいます
圧力が足りないと、ホーンロードの共振で音が大きくなりませんん
ノンコンプレッションのドーム型ドライバーで、ホーンを付けた超高級品がありますが
広がりは有りますが肝心の音に力はありませんね
圧縮された力のある音で押し出し続けなければ、いい響きを生む共振現象は起きないんです
この共振現象は押し出す音の強弱でも音色が変わります
大切なのはこんな感じです
力のある音圧で長いロードの共振現象で、増幅しますが
長いロードで低域は増幅しますが
逆に高域は減衰します、勿論ロードが長ければ音圧も減衰します
この辺の兼ね合いが難しい所です、
大昔のWEではほぼ同じ開口部のWE12AとWE13Aを使い
ドライバーも同じ555でしたが、ロードの長さと形状を変えて
低域と高域を再生していました
正直このWE12AとWE13Aの奏でる音に、敵うスピーカーは無いと今でも思っています
もうじき100年のWE 555Wこのドライバーに敵うドライバーも
聴いたことがありません
正確な音を奏で、力と濃淡を奏でることが出来る
コンプレッションドライバーとホーンシステム
まだまだその奥は深いと思っています、財力は無いが
無ければ自分で作る!
またそのうち次なる構想を思いつきそうで、自分が怖いです(笑)
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