https://news.yahoo.co.jp/articles/16c81c9e9c857216cfcbb6e5efb49f65cc3f4331
シェアしました。
トヨタ自動車の米国部門は6月11日、新世代のマルチメディアシステムを発表した。まずは2021年第4四半期(10~12月)、新型レクサス『NX』に搭載され、トヨタブランド車にも同時期から、採用を開始する予定だ。 写真:米トヨタがレクサス NX 新型から採用する新世代マルチメディアシステム ◆現行システムの5倍の処理能力 新世代のマルチメディアシステムは、車種に応じて8インチから14インチまでの複数のタッチディスプレイを設定する。とくに14インチの場合、大型のタッチディスプレイを採用したことで、多くの機能をディスプレイ内のソフトスイッチに集約した。スイッチのサイズや形、レイアウト、表示情報など細部にまでこだわり、各機能の使用頻度も考慮しながら、直感的に操作できる最適な配置と形状を追求したという。 新世代のマルチメディアシステムは、現行システムの5倍の処理能力を持つ。これにより、処理能力が向上し、より高速で応答性の高いタッチ機能を可能にしているという。すべてのタッチディスプレイは、スマートフォンの機能を反映したユーザー体験を可能にする。最大サイズの14インチタッチディスプレイには、前面ガラスパネルに反射防止コーティングを施し、ガラスパネルと液晶の隙間を埋めて貼り合せる「ボンディング技術」を採用することで、低反射かつ鮮明な画面表示を可能にしているという。 クラウド上の地図情報を活用し、交通情報や駐車場の空き情報をリアルタイムで取得するナビシステムを採用している。また、OTA(無線通信)により、ディーラーに入庫することなく、先進安全装備の性能向上のためのソフトウェア更新を可能にした。無線通信でソフトウェアを更新できるOTAソフトウェアアップデート機能を利用すれば、マルチメディアやメーターなどの周辺機器において、表示内容や操作性の改善、新機能の追加などを行うことができる。 ◆最新の音声認識機能を備えた「仮想アシスタント」 新しいヒューマンマシンインターフェイス(HMI)は、グラフィカルユーザーインターフェイス(GUI)、音声インターフェイス、北米独自のアニメーションの改善により、視覚、タッチ、音声によるユーザーとの対話が強化された。音声インターフェイスは、高度なグラフィックスを使用して、リスニング状態と処理状態を区別するように設計されている。マルチメディアシステムに組み込まれたアニメーションも改良されている。 AMやFM、「SiriusXM」ステーション、「AppleMusic」、「AmazonMusic」など、ストリーミング音楽ソースが選択できる。乗員は、音楽のジャンルや好みに基づいて、音楽ソースを選べるようになった。クラウドから情報を得るネイティブミュージックシステムは、常に最新という。新世代のマルチメディアシステムは、ワイヤレスApple「CarPlay」とグーグル「AndroidAuto」に対応している。 新開発の「仮想アシスタント(VA)」は、乗員が新世代マルチメディアシステムと対話するために開発された。最新の音声認識機能が導入されており、ステアリングのトークスイッチ操作による起動だけでなく、ディスプレイのマイクアイコン操作や音声による起動も可能にした。あらかじめ設定された起動ワードとして、「ハイ、レクサス」などとを発話することで、スイッチ操作や再生中の音楽を停止することなく、音声認識機能の起動が可能。さらに車両と会話するような自然な発話での操作にも対応している。 個人設定を車両に登録することができる「マイセッティング機能」では、ドライビングポジションやイルミネーションなど、従来の車両設定に加えて、ナビシステムやオーディオなどのマルチメディアの設定にも対応した。スマートキーだけでなく、スマートフォンでもユーザーの特定が可能になる。マルチメディア設定はデータセンターに格納され、別の車両でも利用することができる。 ◆専用アプリによってスマホがデジタルキーに 最新のナビゲーションシステムは、音声コマンドやタッチディスプレイを使用して、ルートを検索したり、興味のあるポイントを見つけたりすることができる。グーグル(Google)の「ポイント・オブ・インタレスト(POI)」データが組み込まれており、最新の検索機能が使える。ナビゲーションシステムは、ネットワーク接続の有無にかかわらず、利用できる。オフラインモードは、車両が接続性の低いエリアに近づいたり入ったりしたことを検知し、該当する地図やサービスを事前にダウンロードするように設定されている。 スマートフォンに専用アプリをインストールすることで、スマートフォンをデジタルキーとして利用できる。スマートフォンを携帯していれば、画面操作なしでロック、アンロック、エンジンスタートができ、所有するデジタルキーに対応した車が複数ある場合でも1台のスマートフォンだけで操作できる。スマートフォン間でデジタルキーの受け渡しが可能なため、家族や友人間で離れた場所での車両の貸し借りも行えるという。 「Safety Connect」は、ドライバーを24時間365日の緊急対応エージェントに接続することで、緊急事態が発生した場合に安心を提供する。このエージェントは、車両の正確な場所を検知して緊急サービスの派遣を要請したり、盗難車両の発見を支援したりすることができるという。 「Service Connect」を利用すれば、ドライバーは、スマートフォンアプリのサブスクリプションを通じて、メンテナンスアップデート、車両の状態レポート、メンテナンスリマインダーを受け取ることが可能、としている。
レスポンス 森脇稔
0 コメント:
コメントを投稿