2021年8月1日日曜日

ロシア製 戦闘機 チェックメイトは、2026年からアフリカや中東の国々、インド、ベトナム、ラテンアメリカ諸国に向けて販売される。

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新ジェット戦闘機「チェックメイト」:F-35のライバル

国際航空宇宙サロン(MAKS)で最新の第5世代単発軽ジェット戦闘機「チェックメイト」の試作機が公開された。

国際航空宇宙サロン(MAKS)で最新の第5世代単発軽ジェット戦闘機「チェックメイト」の試作機が公開された。

Sergei Fadeichev/TASS
 このジェット戦闘機は2026年からアフリカや中東の国々、インド、ベトナム、ラテンアメリカ諸国に向けて販売される。

 最新の第5世代単発軽ジェット戦闘機「チェックメイト」が7月20日にロシアで公開された。モスクワ近郊で7月20日から25日まで開かれている航空宇宙サロンMAKS-2021に合わせ、ロシアの国有企業ロステフが試作品を公表した。このプロジェクトはこれまで機密扱いだった。

 「チェックメイト」はもっぱら中東やラテンアメリカ、アジア太平洋地域、アフリカに向けての輸出を想定して作られている。

 

F-35のライバル

 「チェックメイト」はロシア統一航空機製造会社(ロステフ傘下)の子会社である公共株式会社スホイ社が設計しており、ロシア最先端のジェット戦闘機の一つSu-57の製造に使われる技術が応用されているという。

 「チェックメイト」は第5世代ジェット戦闘機Su-57を開発する過程で得られた科学的・技術的な土台を使って設計されており、スーパーコンピューターのテクノロジーも拡張的に用いられている」と「チェックメイト」の主任設計者ミハイル・ストレレーツ氏は言う。

 双発機のSu-57とは異なり、「チェックメイト」は単発軽ジェット戦闘機に分類され、米国製のF-35やスウェーデン製のサーブ39グリペンと同じカテゴリーに属する。

 「チェックメイト」の設計者らは、米国製のF-35に対する主な長所として、運用費や維持費がかからないことを挙げる。 

 「コストはF-35に比べて6~7倍低く、グリペンNGに匹敵する」と開発者らはRBCに語っている。 

 飛行時間当たりのコストはF-35の場合は約33000ドルだが、ロシアの最新機の場合はわずか5500ドルになる見込みだ。そのため「チェックメイト」は、最新のジェット戦闘機を補充しつつ、費用を抑えたい国々にとって魅力的だ。

 「チェックメイト」は機体の価格もF-35(一機当たり約8000万ドル)に比べて格段に安くなるという。

 「これは第5世代軽戦闘機だ。これに相当する外国のモデルとしては、F-35、『グリペン』、『ラファール』がある。ただし我々はとても廉価で効率の良い戦闘機を販売することを課題にしている。価格は2500~3000万ドルになるだろう。外国製品は6000~9000万ドルだ」と国有企業ロステフのセルゲイ・チェメゾフ社長は航空ショーMAKS-2021で語った。 

 「この機体の堅実な飛行性能と十分に広い攻撃・偵察能力、レーダーに映りにくいことを考慮すれば、第5世代単発多目的軽戦闘機を生産する主導的な欧米諸国の製品と良い勝負ができると思う」と連邦軍事技術協力庁のドミトリー・シュガエフ長官は話す。

 ロシア政府のユーリー・ボリソフ副首相によれば、すでに匿名の顧客から輸出用の「チェックメイト」の大口注文を受けているという。国名は明かさなかったが、ある国の空軍とのことだ。 

 「チェックメイト」の輸出に向けたタイムラインは4年かかりそうだ。当局者によれば、初の飛行試験が2年後の2023年に行われ、さらに2年後に新ジェット戦闘機の量産と輸出の準備ができるという。

 

「チェックメイト」の兵装 

 「チェックメイト」が完成すれば、同機は空中の目標と戦ったり、地上の目標を攻撃したりするのに用いられる。同機の最大積載量は7400キログラムと言われる。予備燃料タンクなしでの航続距離は2900キロメートルだ。

 メーカーのウェブサイトの情報では、このジェット戦闘機は空対空ミサイルを最大5発搭載でき、長距離戦ないし接近戦で敵の第5世代戦闘機を破壊できるという。さらに、同機は地上目標を攻撃するための機関砲を装備できる。

 この戦闘機はレーダーに捉えにくく、広範囲パッシブ探知システムが改善している点が特徴だ。

 「チェックメイト」のため、「マトリョーシカ」(Matreshka)と呼ばれる自動ロジスティクス・サポート・システムが一から開発された。このシステムは販売後のコストを抑え、効率を高めることを目的に作られており、予測分析技術を使って各機に必要なメンテナンスを事前に知らせてくれる。

 このユニークなジェット戦闘機の強みは、顧客がそれぞれの必要に応じてカスタマイズできるということだ。また、統一航空機製造会社は、この試作品を基にした無人機タイプの開発にも取り組んでいる。

 

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