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STU48「花は誰のもの?」ダンスリリックビデオ【4K】
パワポも0から、ビジネスマナーも知らないところからスタート
アイドルグループAKB48でチームKの副キャプテンを務めるなど、人気メンバーの一人として活躍した島田晴香さん。「ずっと起業が目標だった」と話す島田さんに、起業までの道のりを聞いた。
島田 晴香氏
株式会社Dct 代表取締役
アイドルグループAKB48の第9期生メンバー。同グループ卒業後はロンドンへの単身留学や一般企業での勤務を経て、2020年に後輩アイドルのセカンドキャリアを支援する会社、Dctを設立。現在、経営者として奮闘する傍ら、地元の熱海で両親が営む「旅館 立花」の若女将として運営をサポートしている。
アイドルのキャリアを生かして実業家へ転身
「はじめまして。島田晴香です。今日はよろしくお願いします」
アイドル時代と変わらない華やかな笑顔と大きな声でハキハキと自己紹介してくれたのは、アイドルグループAKB48に約8年間在籍していた島田晴香さん。ライブやテレビ、ラジオなど幅広いメディアで活躍し、2017年にグループを卒業、芸能界を引退した。
「自分からあいさつ、自己紹介をするのがアイドル時代から続けているモットーです」と話す島田さんは、ロンドンへの単身留学や一般企業での勤務を経て、2020年に後輩アイドルのセカンドキャリアを支援する会社、Dctを設立。現在、経営者として奮闘する傍ら、地元の熱海で両親が営む「旅館 立花」の若女将として運営をサポートしている。
「芸能界引退を考えたのは、卒業する2年ほど前。ある番組でスポーツマネジメントについて知る機会があり、すごく興味が湧いたんです。私自身も学生時代にテニスをやっていたのでスポーツは好きでしたし、将来はスポーツマネジメントに関わる仕事をしたいと漠然と考えるようになりました。そのときは新しい目標が見つかったかも! と感じました。
でも、芸能活動は楽しく、ファンの方の応援もあって、続けたい気持ちもありました。スパッと決められなくて、しばらく葛藤しましたね。周りの人に相談したり、意見を聞いたりしながら熟考して卒業を決意。決断してからは、芸能界入りのきっかけとなったAKB48のメンバーとして悔いなくアイドル活動を終えたい、そう思って全力で走りました」
こうして次のステージに進んだ島田さんは、ロンドンへ短期留学に出発。そこでの出会いにより現在の事業のヒントをつかんだそうだ。
セカンドキャリアの選択肢の少なさに疑問
卒業後、落ち着いた環境で自分を見つめ直すため、ロンドンへ旅立った島田さんは、滞在中に事業のイメージが湧いてきたと話す。
「現地でさまざまな人と交流する中、アスリートやモデルなど、特殊な職業だった人たちのセカンドキャリアが話題になることが多かったんです。日本よりも活発に議論されている印象を受けましたし、選択肢が多いことにも驚きました。そのときに、私もまさに今、セカンドキャリアを歩んでいるんだと自覚すると同時に、グループを卒業して芸能界を引退した他のメンバーはどうしているんだろう? と思ったんです」
AKB48の卒業生は芸能界に残る人もいるが、引退後、一般企業で働き始める人も少なくない。しかし、アルバイト経験がなかったり、学歴にコンプレックスを持っていたりする人が多く、選択肢がないと思いがちだという。
そんな現状をなんとかしたいと、元アイドルの後輩たちが社会人として独り立ちするための支援を思い立った。
「海外では多くの女性が生き生きと働いている姿を見て、とても前向きでパワフルだと感じました。日本も、既婚、未婚、子どもがいるいないにかかわらず、女性がもっと活躍できる社会になってほしい。私もDctを通じてそんな社会をつくっていきたいです」
「アイドルの場合、中学生ぐらいから活動を始める人が多く、芸能界以外の世界を知らないまま大人になってしまうことが多いんです。ですから、アイドルをやめた後、次のキャリアを見つけられずに行き詰まってしまう人がたくさんいる。そんな後輩たちをサポートするための会社をつくりたいと考えたんです。もともと起業は夢の一つであり、留学中に具体的な事業内容が見えてきた、と思いました」
ところが、島田さん自身も芸能界以外での社会経験はほとんどない。1年間の留学を終えて帰国すると、就職活動を開始。経験を積むため、一般企業の社員として働くことを決めた。
「元アイドルだからできない」の言葉にショック
広告代理店に入社し、営業をメインに会社員として新たなスタートを切った島田さん。最初は慣れないことが多く、思うように仕事ができない自分に落ち込んだと振り返る。
毎日同じ時間に起床し、出社して退社する。ビジネスシーンにおけるあいさつの仕方や名刺交換、電話対応も分からず右往左往。資料作成を頼まれても、パワーポイントが使えず、入社当初は丸1日かけて作っていた。芸能界と社会の一般的な働き方の違いに戸惑い、耐えきれなくなったこともあると話す。
「アイドル時代は、ファンの支えや仲間の存在、地元の人たちからの応援があったので、プレッシャーを抱えてつらいときも耐えられた。でも、社会では、芸能界での悩みとベクトルが全然違うと感じました。上司や先輩、同僚は助けてくれますが、仕事のスキルに関しては自分だけで向き合わなければならない。ビジネスマナーもパソコンの使い方も基本的なことを聞くのが恥ずかしくて、できるところまで自分で調べて、やってみてから聞くようにしていました。でも、『元アイドルだからできなくても仕方ないよね』と言われたこともあって、落ち込みました」
「私は実家が自営業で幼い頃から両親の働く姿を見てきました。大人になってからは会社員の兄の話をよく聞いていたので、社会で働くイメージはなんとなく描けていましたが、実際にやってみると想像以上に大変でした」
「出社したくない」と思うこともあったが、何度も「負けちゃいけない」「会社のチームメンバーに迷惑がかかる」と自分を奮い立たせながらなんとか踏ん張った。そんな中、ある日、島田さんは「元アイドル」の肩書をもっとポジティブに生かせばいいのでは? と考え方を転換。営業の場面で役立つことを実感した。
「アイドル時代から、礼儀正しく、自分からコミュニケーションを取ることを大事にしていたので、営業のときにも同じようにしたんです。以前は取引先などに『AKB48の島田』とばれるのが嫌だったのですが、考え方を変えてからは元アイドルであることが話のフックになったり、相手に興味を持ってもらえたりすると気づいたんです。そこから、ふっきれたというか、自信がついてきました」
アイドル活動で経験したことをビジネスに生かす方法を見つけた島田さん。会社でしっかりとビジネススキルを身に付け、2年後に退社すると、いよいよ念願の起業に踏み切った。
やりたいことは人に話すと実現に近づく
ロンドン留学で描いたセカンドキャリア支援事業を本格的にスタートさせるため、島田さんはDctを設立。現在は、後輩である元AKB48の卒業生数名にキャリア支援を行っている。
「元アイドルというと、社会の中でできることが少ないと思われがちですが、実は、アイドルだからこそ培われている能力はたくさんあるんです。例えば、ほとんどのアイドルはファンとの握手会を経験しているので、コミュニケーション力、察知する力が高い。また、グループ活動の中では、常に自分のキャラや立ち位置を考えるため、セルフブランディング能力が磨かれる。
こうした力は、営業や広報職など一般企業で応用できると思っています。ただ、本人たちは、その能力をビジネスに生かす方法を知らない。そこで、プログラム形式でパソコンやマナーなどのビジネススキルをサポートしながら、企業で活躍できる人材を育てる事業を始めました。その際、不安や悩み、やりたいことなどもじっくり聞いて、メンタル面でのサポートもします。私も同じ状況を経験したからこそ、誰よりも彼女たちの気持ちが分かるんですよね」
「私自身は芸能活動と並行して他の仕事をしてもいいと考えています。AKB48の先輩だった小嶋陽菜さんは、アイドル、モデル、アパレル業に携わるなど、複数の仕事で活躍していて憧れでした」
島田さんは、特に大きな迷いや悩みはなく、スムーズに起業できたそうだ。その秘訣を「やりたいことは、日ごろから周りの人に話しておくと実現に近づくと思います」と言う。
「私は、セカンドキャリア支援に関する事業をやりたいと、いつも周囲に言っていました。そうしていると、そのためにはどうすればいいか、何をすべきかなど、アドバイスをくれる人が必ずいるはずです。私の場合は、周りの人に恵まれていたこともあり、相談したときに背中を押してもらえたので、スピーディーに行動に移せました」
地元の熱海へ恩返し 旅館の若女将も兼業
島田さんには、経営者としての他、両親が熱海で経営する老舗旅館「旅館 立花」の若女将としての顔も持つ。定期的に帰省し、旅館業をサポートしているそうだ。
「本格的に旅館業に関わるようになったのは、約2年前。新型コロナウイルスの感染拡大が深刻になり、旅行業界が厳しくなったときでした。熱海は、コロナ禍の数年前からブームが再熱してきて、インバウンドや若い世代の来訪が増えていたところだったので残念です。
実家もコロナ禍の影響を受けて厳しい状況だったので、私のアイドル経験や知名度が生かせるならと、サポートすることにしたんです。『若女将』といってもまだまだ修行中ですが、プロモーションや宣伝のほか、接客や電話応対から掃除、お皿洗いまでなんでもやっています」
そんな中、2021年に静岡県熱海市伊豆山で大規模な土石流が発生。街全体に大きな被害があった。地元の人たちが悲しみに沈む様子を見た島田さんは心を痛め、「何かできることはないか」と考え、クラウドファンディングで支援を呼びかけた。1カ月後、目標金額を上回る形で終了。
クラウドファンディング中は「本当に被災者のためになるのか」と葛藤もあったが、大勢の人の協力を得られたことに改めて感謝していると話す。
「私は、熱海の人と街が大好き。支援していただいた方には感謝してもしきれません。AKB48時代の選抜総選挙では、地元の方々がポスターを作ったり、呼びかけたりして、街を挙げて私を応援してくれました。また、両親にもここまで育ててもらったことに感謝しているので、私もできる限り熱海に恩返ししたいんです。
現在は、少しずつ客足が戻りつつあります。実家の旅館は、これまで祖父母、親子と3世代での利用が多かったのに、今はコロナ禍の影響で1世代で来られるお客様がほとんどです。私の目標は、また以前のように家族3世代で泊まれる旅館にすること。家族でゆっくり楽しんでもらえる宿にしたいと考えています」
「熱海では1年を通して花火大会が予定されています。こうしたイベントなどを機に、今後はまだ熱海に来たことがない人へ向けてプロモーションを強化していけたらいいなと考えています」
自分にネガティブな言葉をかけない
「起業してからは大変、つらいと思うことはほとんどない。それは周りの方々に支えられているからです」と話す島田さん。壁にぶつかったときは、絶対に自分にネガティブな言葉をかけないように心掛けているそうだ。
「落ち込むのも、悩むのも悪いことじゃない。悩んで迷って、なかなか前に進めなくても自分を責めないことが大事だと思います。私の場合は最初、『元アイドルだからできない』と考えてしまうこともあったけれど、他の人だって『女性だからダメなんだ』『私なんかにできるわけない』と思ってしまうことがあるはず。
でも、自分の人生は自分でしか決められないのだから、そんなマイナスの言葉で自分を縛らないでほしい。今つらくても、長い人生の中で後から振り返れば、大したことではないと思えるようになるはずだと信じてポジティブに考えるようにすると、どんなことも乗り越えられると思います」
島田さんは、今後セカンドキャリア支援事業を元アイドルだけでなく、アスリートや女性などへ広げていきたいと言う。
「芸能界やスポーツの世界で活躍してきた人は、1つの分野で生き抜いてきたというすごい経験を持っていると思います。そんな貴重な経験をもっと生かせる社会にしたいと考えています。引退後、働く場所がなく、アイドルやスポーツをやらなきゃよかったと後悔してほしくない。自分の経験をプラスに変えて、新しいキャリア、人生を切り開くサポートをしたいんです。
また、すべての人にとっても、キャリアの選択肢はたくさんあっていいと思う。『○○だからできないだろう』という偏見やイメージを変えたいですね。そういう意味で、ゆくゆくはシングルマザーやワーキングマザーなど、いまだ働きにくさを抱えている女性たちの支援もしていきたいと思っています」
取材・文/高橋奈巳(日経xwoman doors) 写真/島田さん提供
この記事は日経XWOMANの記事を転載しています
DWEN(デル女性起業家ネットワーク)では今年、日本で初めてのアワード付き(入賞者に総額700万円分のIT機器を贈呈)ビジネスコンテスト「DWEN Dream Tech ビジネスコンテスト 2022」を実施します。本企画ではその応募受付から、選考過程、入賞者の決定までの模様をお伝えします。コンテストへの応募や選考過程での投票など、皆様もぜひ本企画にご参加ください。
Vol5
元AKB48 株式会社Dct 島田晴香 偏見乗り越え起業、熱海支援も
2022.09.12
Vol2
デル・テクノロジーズ コンシューマー&ビジネス マーケティング統括本部 部長 横塚知子さんに聞く(前編)
2022.09.01
Vol3
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2022.09.01
Vol1
Dream Tech ビジネスコンテスト2022
参加申し込みはこちらから2022.09.01
Vol9
「DWEN Dream Tech ビジネスコンテスト 2022」締め切り迫る!
2022.10.07
Vol8
起業に必要なネットワーク作り、IT活用を無償で支援デル女性起業家ネットワークに参加しませんか?
2022.10.03
Vol6
2021年度コンテスト最優秀賞受賞 オマツリジャパン代表取締役 加藤優子さんインタビュー
2022.09.16
Vol7
デル・テクノロジーズ コンシューマー&ビジネス マーケティング統括本部 部長 横塚知子さんに聞く(後編)
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WAmazing 代表取締役CEO 加藤史子さんインタビュー 女性起業家として外国人旅行者向けビジネスを創業
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デル女性起業家ネットワーク「DWEN」の日本での活動をご紹介します。また、活動の一環である「DWEN Dream Tech ビジネスコンテスト 2022」のコンテスト進行状況などもお知らせします。ファイナリストへの投票など選考過程にご参加いただけます。ぜひお気軽にご参加ください。
デル・テクノロジーズ
横塚知子 部長に聞く(前編)
起業家がビジネスを始める際に必要になる3つのリソースが、「資金調達」「人脈」「ネットワークを広げる場所」だ。デル・テクノロジーズは、このような課題に対して女性起業家をグローバルに支援する「DWEN(Dell Women’s Entrepreneur Network)」を2009年から進めてきた。これまで日本でも他組織との協業でその輪を広げてきたが、今年は同社主催のビジネスコンテストを開催し、大きく飛躍させようとしている。
デル・テクノロジーズ
横塚知子 部長に聞く(後編)
デル・テクノロジーズは女性起業家をグローバルに支援する取り組み「DWEN(Dell Women’s Entrepreneur Network)」を2009年に立ち上げた。日本でも確実にその輪を広げてきたが、今年はこれを大きく飛躍させるという。DWENの歴史や概要について聞いた前回のインタビューに続き、今回はこれから開催する「DWEN Dream Tech ビジネスコンテスト 2022」の概要や狙いなどを聞く。デル・テクノロジーズの横塚知子さんに日経BP総合研究所主席研究員の小林暢子がインタビューを行った。
起業家としてビジネスを加速する絶好の機会
「DWEN Dream Techビジネスコンテスト 2022」締め切り迫る!
デル・テクノロジーズは、女性起業家を対象としたビジネスコンテスト「DWEN Dream Tech ビジネスコンテスト 2022」を開催している。ビジネスのアイデアやプランを多くの人々の前で披露し、専門家やユーザーの評価を得られる。入賞者の3人には、総額700万円相当のIT機器が贈られる。温めてきたアイデアやプランをブラッシュアップし、起業家を目指す仲間とも知り合える。起業家としてチャンスを広げ、ビジネスを加速する絶好の機会となるに違いない。
「DWEN Dream Tech ビジネスコンテスト 2022」では参加者を募集中です。入賞者には総額700万円分のIT機器を贈呈します。ぜひ奮ってご応募ください。
DELLによる女性起業家のフルサポート
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グーグル、低所得世帯に高速インターネットサービスを無料提供へ
Googleは米国時間2月3日、同社の「Google Fiber」ブロードバンドサービスへのアクセスを公営住宅居住者に無料で提供することをブログ記事で明らかにした。この取り組みはまず、Googleが2011年に初めて全面的に光ファイバーを用いたネットワークを展開した、カンザス州カンザスシティで開始される。
すでにGoogleは、テキサス州オースティンで低所得者に無料のインターネットサービスを提供している。だが、同地で無償提供されるサービスの通信速度は、有償の顧客に提供している1Gbpsの接続よりも遅い。カンザスシティで低所得の公営住宅居住者に提供されるのは、この1Gbpsの接続だ。
Googleは、一般的な家庭向けブロードバンド接続より100倍速い1Gbpsのサービスに、通常70ドルを課金している。今回決まった高速インターネットの無償提供は、低所得者の経済的負担の一部を軽減するものと言える。
「低所得世帯にとっては、インターネットへのアクセスが、経済的な豊かさを得るか、後れを取るかの分かれ目になる可能性がある」と、Google Fiber担当バイスプレジデント、Dennis Kish氏はブログ記事で述べた。「(だが)家賃の安い住宅に住む家庭では、インターネット接続を手に入れるにあたり、コストが最大の障壁の1つになりうる」
この発表は、2015年にGoogleがObama米大統領のConnectHomeプログラムへの参加を表明した際の約束が履行されることを意味する。ConnectHomeは、全米の27万5000世帯以上の低所得世帯に、高速ブロードバンドへのアクセスを提供するために発案されたプログラムだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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