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クオルテックは2027年をめどに、超ワイドバンドギャップ半導体材料「二酸化ゲルマニウム(GeO2)」を使ったウエハーの量産を始める。同ウエハーは、長らく次世代パワー半導体と言われ、普及期に差し掛かっている炭化ケイ素(SiC)や窒化ガリウム(GaN)を使ったウエハーの“次”を担う候補の一つ。GeO2を材料とするパワー半導体はSiCに比べて高耐圧、高出力の領域で性能を発揮する可能性がある。
開発主体のPatentix(パテンティクス、滋賀県草津市、衣斐豊祐社長)と歩調を合わせ、早期の市場投入を目指す。
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まず27年までに、デバイスの試作に使う2インチエピウエハーをサンプル供給する計画だ。併せて、量産する基板について4―6インチの大径化に取り組む。パテンティクスの研究成果を用いることで、大径化しても安価で欠陥の少ない成膜が実現できる見通しという。
クオルテックは23年12月に、立命館大学発スタートアップであるパテンティクスに5000万円を出資し資本業務提携を締結した。8月にも草津市内にラボを開設してパテンティクスの研究開発を後押しするとともに、GeO2エピウエハーの製造受託を視野に入れる。GeO2ウエハーから作るデバイスは、電源やモーター、インバーターへの適用が想定される。
足元では、パテンティクスを核にGeO2パワー半導体の早期実用化を目指すコンソーシアム「琵琶湖半導体構想」への参画企業が拡大している。クオルテックはエピウエハーの量産技術確立を急ぎ、実用化を進める。
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日刊工業新聞 2024年2月20日
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