jetcityimage via Getty Images
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半自動運転機能であるAutopilotを使用中に起きた事故で、当事者であるテスラオーナーが自動運転使用者として初の運転過失致死罪に問われることになりました。

これは2019年に発生した事故で、当時テスラModel SはAutopilot使用中、赤信号で停止することなく交差点に進入、通りかかったホンダ・シビックに衝突し、シビックに乗っていた2名を死亡させた事故によるもの。Model Sに乗っていたKevin George Aziz Riad被告と同乗者もけがを負ったものの、命に別状はありませんでした。2021年10月、この件に関しRiad被告には2件の自動車運転過失致死罪が申し立てられました。

裁判で提出された資料にはAutopilotについては何も記されていませんでした。しかし事故発生から調査を続けてきた米運輸省道路交通安全局(NHTSA)は、最近になってAutopilotのスイッチがオンになっていたことを突き止めたとのこと。

NHTSAは停車中の緊急車両にAutopilot使用中のテスラ車が突っ込む事例が11件発生し、17人が死亡したことを受けて、昨年8月にテスラに体する調査を開始しました。またFSDベータ版を使用中に発生したとされるカリフォルニア州での事故などについても調査入りしています。

APによると、自動運転システムに関係する刑事告発としては、以前にUberのテスト車両が歩行者をはねて死なせた例があるためこれが最初ではありませんが、一般のドライバーに広く提供されている自動運転システムを使って起こした事故での起訴はこれが初めてとのこと。

NHTSAは、たとえ部分的に自動運転システムを搭載する自動車であっても、「すべての車両は常に人間のドライバーがコントロール可能な状態にある必要がある」と声明を発表しています。テスラは、Autopilot機能を説明するページで、ドライバーは「ハンドルから手を離さず、いつでも運転を引き受けられるように準備し、完全に周囲を注意できる状態のドライバーが使用することを想定している」と記しています。

※関連:自動運転Uberによる歩行者死亡事故、誤設定で障害物を認識しなかった可能性。オペレーターは前方不注視

Source:AP News