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欧州諸国のテレワーク事情【中編】
オフィスワークからテレワークに切り替えると、何がストレスの要因になり得るのか。調査結果を基に、英国人が特に苦労している5つの項目を整理する。
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クラウドPBX(PBX=構内交換機)ベンダーのNFONは2022年、調査報告書「Well-being Report: Working from Home 2022」を発表。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的大流行)以降の、欧州企業におけるテレワークの課題を明らかにした。調査結果から浮かび上がったのは、テレワークが招くさまざまなストレスの実態だ。
英国人が挙げた「テレワーク5大ストレス」
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連載:欧州諸国のテレワーク事情
テレワークの課題をどのように解決するか
調査には、英国、ドイツ、オーストリア、イタリア、スペイン、フランス、ポーランド、ポルトガルの8カ国でそれぞれ1000人以上が参加。COVID-19のパンデミックが始まってから調査時点までのテレワーク期間について回答した。調査では下記9つの項目それぞれについてストレスを感じているかどうかを聞いた。
- 自炊
- インターネット接続の不調
- 応対できる状態の維持
- 同僚とのコミュニケーション不足
- プライベートと仕事の境目の曖昧さ
- 賃金の低さ
- 仕事スペースの不定
- 環境の騒音
- 技術的問題、テクノストレス(「デジタル燃え尽き症候群」とも呼ばれる)
上記の項目のうち、英国の回答者が「ストレスを感じている」と答えた割合が特に高かった項目は5つあった。英国の回答者の4分の1近く(24.4%)がテクノストレスを感じているのに対し、8カ国ではこの割合は約5分の1(20.5%)となっている。この調査での「テクノストレス」は、ルーターの不具合、バッテリーの問題などの技術的問題によるストレスを指す。
その他、英国の回答者がストレスを感じている割合が高い項目として、以下の4つが挙げられる。
- インターネット接続の不調:英国21.6%、8カ国全体17.2%
- 同僚とのコミュニケーション不足:英国37.2%、8カ国全体35.3%
- プライベートと仕事の境目の曖昧さ:英国33.6%、8カ国全体30.3%
- 仕事スペースの不定:英国20.9%、8カ国全体15.3%
応対できる状態の維持については、ストレスを感じている英国の回答者が19.0%、欧州が19.7%とほぼ同じだった。
後編は調査から見えた、テレワークにおける“矛盾”の正体に迫る。
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