¥450,000(1台、1987年発売時) Zeroシリーズの解像力とSXシリーズの音場感を1つにまとめるため、技術とノウハウの限りを尽くして開発された大型スピーカーシステム。
¥419,000(1台、1989年頃) 解説
全てのユニットの磁気回路にアルニコマグネットを採用しています。
アルニコは、ニッケル・コバルト・鉄・アルミニウム等で構成された合金で、フェライトマグネットと比べて導電率で200倍以上、磁気抵抗は約1/4という優れた磁気特性を持っています。これにより、ボイスコイルに発生する逆起電流を強力に打消し、入力信号に忠実なレスポンスを生み出しています。
また、構造そのものから高磁束・低漏洩を実現するポット型内磁磁気回路によってより強力なドライブエネルギーを獲得しています。
低域には31.5cmコーン型ウーファーを搭載しています。
このユニットの振動板には、エポキシバインダーによる物性劣化を徹底的に低減した新構造のファイン・クロスカーボン・コーンを採用しています。
中域にはファイン・ダイヤモンド・セラミックスを用いた8cmドーム型スコーカーを搭載しています。
このユニットでは、直径6.5cmの大口径ドームのピュアファインセラミック化に初めて成功すると同時に、このベース基材にアモルファスダイヤをコーティングすることで広帯域にわたる高音速化を達成しています。
高域には3cmドーム型トゥイーターを搭載しています。
このユニットの振動板には、結晶ダイヤをアルミナ多結晶焼成ドームに薄膜コーティングしたピュア・ダイヤモンド・セラミックスを採用しており、最高水準の伝播音速11,000m/sec.を実現するとともに、高域限界周波数特性もチタンの2.24倍にまで拡大しています。
全てのユニットのフレームには、肉逃げの無い高剛性の丸型無垢アルミダイキャスト材を使用するとともに、バッフルボードへのマウントも細心の均等締め付けを採用することで、有害な振動を低減しています。
ネットワーク部は相互干渉と振動の悪影響を避けるため、3分割配置の高耐入力・低歪率ネットワークを採用しています。また、素子間の接続は音質劣化を抑えたカシメ方式を採用しており、配線材にはOFC(無酸素銅)線を採用しています。
さらに、入力により生じる逆起電流によってユニット間で相互干渉が起きるのを防ぐため、低域と中高域を独立して入力させるバイワイヤリング対応端子を採用しています。
キャビネットには、高い剛性を持ちしかも減衰特性に優れた針葉樹であるカラ松を使用しており、フロントバッフルには38mm厚のプライウッドとして使用しています。また、フロントとリアのダブルスーパー楕円バッフルによって指向性と開設特性を向上させています。
また、キャビネット設計にはビクター独自のサウンド・インテンシティ法を採用しており、スピーカーから出た音波が実際の部屋の中でどのような方向に向かい、どのような強さをもって広がるかを詳細に検討して設計されており、各スピーカーユニットの最適取付位置を決定しGラインユニット配置を完成させています。
さらに、キャビネットは内容積を拡大できるフロア型形状とすることで低域のクオリティを高め、内部構造はモーダル解析によって有害な分割振動の少ない補強構造を採用することで高音質化を図っています。
内部の吸音材には振動によるノイズ発生の少ない100%ウールを採用しています。
サランネットには音響反射の少ない枠形状と、凹部の無いマグネットキャッチ方式サランボードを採用しており、放射特性の乱れを低減しています。
別売で専用に設計されたスピーカースタンドがありました。
このスタンドはブナ材の圧縮積層合板を組み合わせた堅牢な構造となってます。さらに、市販のコイン状ベース等を併用することで、様々な設置状況下での細かい音質チューニングができるよう設計されています。機種の定格
方式 3ウェイ・3スピーカー・密閉方式・フロア型 ユニット 低域用:31.5cmコーン型
中域用:8cmドーム型
高域用:3cmドーム型インピーダンス 4Ω 最大許容入力 150W
300W(瞬間最大)周波数特性 25Hz~50kHz クロスオーバー周波数 400Hz、5kHz 出力音圧レベル 90dB/W/m 外形寸法 幅550x高さ807x奥行376mm 重量 68.0kg 別売:スピーカースタンド LS-1000(2台1組、¥100,000) 外形寸法 幅538x高さ113x奥行325 重量 5.5kg
2023年1月4日水曜日
VICTOR SX-1000 Vintage Speaker.
20:52
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