https://newswitch.jp/p/41190
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村田製作所は廃棄食品などの未利用バイオマス資源を酵素によってエタノールに変換する技術を開発する。2024年度中に野洲事業所(滋賀県野洲市)内に研究開発用のバイオマスプラントを整備し25年度に稼働させ、30年度までの実用化を目指す。同社は電子部品向けの無機・有機材料製造で培った高効率プロセス技術を持つ。これを応用展開することで、環境負荷低減に貢献する新規事業創出につなげる。
村田製作所が開発するのは廃棄食品や農業残さなどの未利用バイオマス資源を酵素によってエタノールに変換する技術。導入するバイオマスプラントの発酵槽容量は1000リットル程度。生産可能なエタノール量は使用するバイオマス資源によって変化するという。現在、酵素は社外から購入しているが、将来的には自社開発も視野に入れる。
同社は、世界シェア首位の積層セラミックコンデンサー(MLCC)など一部電子部品を原材料の製造から手がけている。そこで培った材料製造のプロセス技術を、バイオテクノロジーと融合させ環境配慮プロセス技術に展開する。
同技術の実用化には社外と連携する方針。具体的には未利用バイオマス資源を供給する食品会社や農業法人、生産したエタノールを活用する企業などを想定する。連携の呼びかけには、3月に参画を発表した、産学官民の連携のもとで滋賀県に理想の未来社会共創を目指す「リビングラボ」構想を活用する。地域課題の解決に取り組む同構想で、村田製作所は技術的な領域から活動を支援するほか、環境領域での新事業創出や競争力強化にもつなげる。
同社は「さまざまな人に(プラントを)見学してもらい、実用化に向けた仲間作りをしたい」とする。
日刊工業新聞 2024年04月10日
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