アルミ電解コンデンサとは
アルミ電解コンデンサは、高純度アルミニウム箔表面に酸化皮膜を誘電体として形成したものを陽極とし、駆動用電解液を含んだ電解紙、陰極引き出し用のアルミニウム電極箔から構成されたコンデンサです。
構造
- 陽極: 高純度アルミニウム箔表面に陽極酸化処理によって形成された酸化皮膜
- 電解液: 陽極と陰極の間に存在し、導電性を担う
- 電解紙: 電解液を染み込ませ、陽極と陰極を分離する
- 陰極: アルミニウム電極箔
特徴
- 小型大容量: 陽極酸化皮膜が非常に薄く、かつ粗面化処理によって表面積を拡大できるため、小型ながら大きな静電容量を実現できる
- 低価格: 比較的安価に製造できる
- 広い耐電圧範囲: 数ボルトから数千ボルトまで幅広い耐電圧に対応
- 豊富な種類: 用途や特性に応じて、様々な種類がラインナップされている
利点
- 小型軽量
- 低価格
- 大容量
- 豊富な種類
欠点
- 極性: 陽極と陰極があり、正しく接続しないと破損する
- 寿命: 電解液の劣化により、経年劣化が進む
- 発火リスク: 過電流や過電圧により発火する可能性がある
- 高温特性: 高温での使用には不向き
用途
- 電源回路の平滑
- デカップリング
- 低周波のカップリング
- 信号処理
種類
- 一般品: 最も一般的なタイプで、コストパフォーマンスが高い
- 低ESR品: 低ESR (Equivalent Series Resistance) を実現し、高周波回路やスイッチング電源に適している
- 高リップル電流対応品: 高リップル電流に耐えられるように設計されており、整流回路などに適している
- 高耐圧品: 数千ボルトの高耐電圧に対応
- リードタイプ: リード線で接続するタイプ
- 表面実装タイプ: 基板に表面実装するタイプ
選定のポイント
- 容量
- 耐電圧
- ESR
- リップル電流
- 使用温度
- 寸法
- リードタイプ/表面実装タイプ
代表的なメーカー
- 日本ケミコン株式会社
- パナソニック株式会社
- ルビコン株式会社
- ニチコン株式会社
- サムスン電子株式会社
まとめ
アルミ電解コンデンサは、小型大容量、低価格、広い耐電圧範囲などの利点を持つ一方で、極性や寿命などの欠点もあります。用途や特性に合わせて適切な種類を選択することが重要です。
何かアルミ電解コンデンサについて具体的に知りたいことはありますか?
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