【無料公開】まさかの黒字倒産を回避!決算書川柳で覚えるキャッシュフローの肝Photo:yuoak/gettyimages

特集『夏だ!スキルだ!3日で絶対習得シリーズ2020』(全30回)の「決算書」(全3回)、最後の3日目はキャッシュフロー計算書(CF)だ。CFは損益計算書(PL)の大きな欠点を補うことができる優れもの。理解していないと黒字倒産という痛い目に遭うかもしれない。決算書川柳で楽々覚えよう。(ダイヤモンド編集部副編集長 清水量介)

※2020年8月13日に公開した有料会員向け記事を、1カ月の期間限定で無料公開します。全ての内容は初出時のまま

PLの 欠点補う キャッシュフロー計算書

 財務3表を「5・7・5」で覚える3日で絶対シリーズ。最後の3日目は「キャッシュフロー計算書(CF)」だ。CSと表記されることもある。

 CFには三つの種類があるのだが、覚えるのはものすごく簡単。見たまんまなのだ。だから、まずは、CFの三つの種類を説明する前に、「そもそもなぜCFが必要なのか」を解説したい。それを理解すると、CFはすんなり頭に入ってくる。

 実を言うと、損益計算書(PL)には大きな欠点があって、CFはその欠点を補うためにある。そのPLの欠点をざっくり言えば、「実際におカネをもらっていないツケ払いでも、売り上げや利益を計上できてしまう」こと。言い換えれば、「実際のおカネの動きを表していない」という欠点なのだ。

 それを突き詰めて言えば、PLで表示される「利益」とは、その企業が持っている現金ではないということになる。

決算書川柳
「PLは 現金の動き 分からない」

 これは身近なケースで例えれば簡単に理解できる。例えば、クレジットカードを利用して買い物をした場合、その時点では店に現金が入っていないが、売り上げとして計上される。そこには実際に店におカネが入るまでの時間の次のページ