今回のガリバーは、高精度なマザーマシンを特注でつくる『三井精機工業』。
マザーマシンとは、機械の部品をつくる工作機械。「母なる機械」と言う意味でマザーマシンと呼ばれています。
切る削るなど多様な加工が1台で出来る自動システムのマシンや、砥石で削り緻密な加工を行う研削盤など、高性能な専用機をつくっています。
また、アメリカ・NASAでも、宇宙誕生の謎に迫る次世代望遠鏡の鏡の加工に三井精機の「マザーマシン」を採用。
世界の一大プロジェクトで重要な役割りを果たしています。
三井精機のマザーマシンは、1,000分の1mmの精度で、ロケットエンジンの部品のような複雑で特殊な形状のものを加工することができます。
そのためマザーマシン自体も高い精度でつくる必要があります。
振動対策や温度を管理した環境の中で、精度を繰り返し測定し、調整を重ねることで高い精度のものを生み出しているのです。
創業は1928年。国家基準の長さを測る精密な測定器をつくったのが始まりでした。
そして、戦時中、日本で最初の工作機械メーカーの一社に指定され、精密部品加工に必要な国産初マザーマシンを開発。
戦後、自動化した高精度なマザーマシンを開発すると、人気モデルを次々と生産。海外でも順調に売り上げを伸ばしました。
ところが、1990年代、価格競争が激化。さらに、円高で業績が急激に悪化します。
その窮地から、復活へと導いた起死回生の「戦略」とは?
あらゆるカスタマイズに応えられる力を武器に、オンリーワンのマザーマシンを極める三井精機の技術力に迫ります。
ナレーター 渡辺真理
リポーター 高橋優乃
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