2020年2月8日土曜日

コレステロール0=ヘルシーではない!キャノーラ油の使用を見直して

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普段料理をするときにどの油を使っていますか?オリーブオイル、ごま油、サラダ油、そしてキャノーラ油あたりが一般的ではないでしょうか。

天ぷら、炒め物、サラダなど用途によって油を変えている人も多いはず。このキャノーラ油はサラダ油の一種で、キャノーラというアブラナ科の植物を原料とした油です。
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「コレステロールゼロ」、「必須脂肪酸を含む」ということで一般的にヘルシーで体に良い油とされています。しかも安価で加熱に向いているため炒め物や揚げ物などに多く使われています。しかし、このキャノーラ油、実は以前から健康に対するリスクがいくつか指摘されていました。そして今年、キャノーラ油が脳に対して与える恐ろしい影響が研究によって明らかになったのです。
1. 化学薬品を入れて作る食用油
キャノーラ油は菜種を使って作る油ですが、この菜の花はほとんどが健康被害などが指摘されている遺伝子組換え作物(GMO)です。さらに同じ菜種油とは言っても日本で昔から作られている菜種油とは生成過程が大きく異なります。菜種油は低温で絞って油をとるのに対し、キャノーラ油はヘキサンという石油系の溶剤で油を抽出しています。これは加工の最終段階で高温で除去しますが、この際にトランス脂肪酸と呼ばれる有毒物質が発生します。
flickr/Alexis Baden-Mayer
2. トランス脂肪酸は蓄積する
トランス脂肪酸は、サラダ油やキャノーラ油を始め、ショートニング(食用油脂)を使ったパン、ケーキ、ドーナツなどの洋菓子、揚げ物そしてマーガリンなどに含まれるもので、日本ではまだ規制の対象になっていません。サラダ油やキャノーラ油にも含まれるこのトランス脂肪酸は、体内に蓄積し、一定量摂取すると悪玉コレステロールを増加させ、善玉コレステロールを減らします。さらに、
  • 高血圧高血糖の数値上昇
  • 糖尿病
  • メタボリックシンドローム
  • 血管に脂肪が詰まりやすくなるため、心臓病、動脈硬化、脳梗塞、突然死などのリスク上昇
  • アレルギー物質に対してより過敏に反応しやすい体質になる
など、健康への重大な影響が報告されています。
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 3. 記憶を司る脳の海馬が萎縮
キャノール油にはリノール酸という必須脂肪酸の一種が含まれています。これ自体は、血中コレステロールを下げる働きがあります。しかし、このリノール酸は加熱するとヒドロキシノネナールという神経毒に変異し、脳を萎縮させるのです。
この毒素はリノール酸が200度前後に加熱されると急激に増加します。これが体内に入ると、細胞膜のリン脂質を酸化し、神経細胞だけでなく、あらゆる臓器の細胞を死に追いやります。最終的には、「記憶の指令センター」と呼ばれる海馬が萎縮してしまうそうです。アルツハイマー患者の脳の特徴として、必ず海馬が萎縮し隙間が開いた状態になっているそうです。
キャノーラ油は加熱して使用することが多いため、リノール酸がこのヒドロキシノネナールになりやすいのです。
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 4. 学習能力が低下
下の写真のテンプル大学ドメニコ・プラティコ教授は、アルツハイマー病のマウスにキャノーラ油を与えた研究結果を英科学誌「サイエンティフック・リポーツ」電子版に掲載しました。アルツハイマー病になるよう遺伝子操作されたマウスに通常の餌を与えた個体とキャノーラ油小さじ2杯分を与えた個体とで学習能力を比べたところ、決定的な違いが生まれました。
キャノーラ油を毎日摂取したマウスは、短期記憶、作業記憶ともに学習能力が低下していたのです。
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 5. コレステロールゼロ=ヘルシーではない
キャノーラ油はオリーブ油などの植物油よりも安価で、コレステロールゼロを標榜しているため、ヘルシーなイメージを抱いている人も多いでしょう。プラティコ教授によれば、「キャノーラ油がヘルシーと主張する根拠は薄弱」だそうです。というのもカロリー自体は大さじ1杯で111kcalあり、先述の実験でもキャノーラ油を与え続けたマウスの体重はそうでないマウスに比べて大きく増加していたのです。 
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6. アルツハイマーの原因物質がたまる
さらにプラティコ教授の研究によれば、キャノーラ油を摂取したマウスの脳内では、アルツハイマー病の原因物質とされる有害物質「アミロイドβ42」から脳を守る働きをするタンパク質「アミロイドβ1–40」が減少し、アミロイドβ42がマウスの脳に沈着しました。このアミロイドβ42が脳に沈着すると、やがて神経細胞が死滅し脳が正常に機能しなくなるのです。
7. 脳の機能を正常に保つ油とは
揚げ物がカラッと揚がるため、キャノーラ油は重宝しますが、ここまで知るとちょっと手を出すのを躊躇してしまいます。ではどんな油を代わりに使ったら良いのでしょう?炒め物にはオリーブオイルやごま油(太白か低温焙煎)を、そして揚げ物には圧縮一番搾りの米油を使いましょう。抗酸化作用に優れるビタミンEなどを多く含み、前述のリノール酸の保有率が低いため高温で熱しても劣化しにくいのです。米油とは米の糠から搾り取られた油のこと。原料が米糠ということは、原料をほぼ国産でまかなえる唯一の植物油です。
いずれにせよ品質の良い油は手間と時間をかけて低温で圧縮して作られるため、価格は高くなります。でも油を切り替えることで、大量に油を使う食事をやめ、揚げ物などは美味しいものを少しだけとるように食生活を見直すいい機会になるかもしれません。

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