2023年12月30日土曜日

Kintone と連携可能なSmartHRでオンライン入社手続き。AWS上でTableauも一緒に運営した方が複数のシステムとの連携がスムーズで良いと思います。更にMonday.comとも連携すると社員がどのプロジェクトで働いているかを把握しやすく、お仕事の自動化に便利な沢山の種類のToolがご用意されており、とても便利な様で御座います。

https://kintone-sol.cybozu.co.jp/cases/ddhd.html

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DDホールディングス
【業務内容】
飲食事業・アミューズメント事業
【利用用途】
採用手続きに伴うSmart HR連携
  • 入社までの機会損失を回避、最短1日で入社出来る環境へ
  • SmartHRと連携することで複雑な入社手続きの簡素化に貢献するkintone

 飲食事業やアミューズメント事業を手掛けている株式会社DDホールディングスでは、紙を中心に行われていた入社の諸手続きから脱却するべく、人事労務管理ソリューション「SmartHR」を導入。正社員、アルバイトなど多種多様な勤務形態や複雑な店舗業態に応じた手続きを容易に実現するため、kintoneと連携し柔軟な情報制御を行うことで、人事部門を始め、店長など現場の負担軽減に大きく貢献している。その経緯について、グループ経営管理本部 情報システム部 寺田 勇介氏にお話を伺った。

【課題】手作業による煩雑な入社手続きで辞退者も発生、人事部門の効率化が急務に

 社内外の多様な才能やリソース生かし、既存の枠組みにとらわれない発想で革新的な商品やサービスを創出するオープンイノベーション企業をビジョンに据え、飲食事業やアミューズメント事業、不動産サービス事業など多くの事業を手掛けている株式会社DDホールディングス。現在は、国内を中心に360を超える店舗を展開しており、コロナ禍における新たな生活様式の定着を踏まえて「AMAGING NEW NOMAL」をスローガンに業界の枠にとらわれないニューノーマルの実現を目指しており、デリバリープラットフォームを利用した「デリバリー業態」の拡充や購買プラットフォームを中心としたマーケット展開など、新たな環境づくりへの取り組みに注力している。

DDホールディングス グループ経営管理本部 情報システム部 寺田 勇介氏

 飲食店を中心に多くの店舗を展開する同社では、アルバイトも含めて多くの人材が毎月入社しており、年末などの繁忙期では700人以上に達した事もあるほど。以前は、紙やメール、Excelなどを活用しながら、グループウェアに付属のワークフロー機能を使って入社手続きを行ってきた。しかし、手続きが複雑なため候補者から人事部門への問い合わせが多く寄せられていたという。「紙を中心とした手続きのため、面接から入社に至るまでに時間がかかってしまうケースが多く、その間に入社を辞退される方も。社内からもう少し早くならないかと要望があがっていました」と寺田氏。紙による業務フローのため、入社書類の入力業務のためだけに派遣社員を短期で採用せざるを得ないなど、人事部門における運用コスト上昇も課題となっていた。

 この入社手続きと合わせて、何らかのシステムを導入するなど業務の効率化に向けた環境づくりが急務となっていたと寺田氏は当時を振り返る。

【選定】店舗業態や地域など複雑な制御が必要な入社手続きにkintoneを活かす

SmartHRだけでは制御できない複雑な条件設定を可能にするkintone

 そこで、人事部門が主導して新たな業務基盤として人事労務管理ソリューション「SmartHR」の導入を決断、入社手続きのシステム化に取り組むことになったが、全国で数多くの業態を展開していた同社だけに入社に向けた条件は非常に複雑で、SmartHR単体では制御することが難しいことが明らかに。「店舗業態ごとに雇用条件が異なるだけでなく、地域ごとの最低時給やフレックスタイム制の有無など、複雑な条件をきちんと制御できる環境が必要でした。 SmartHRだけでは店舗マスターとの連携も難しく、このままではマニュアルを片手に入社手続きに必要な情報を店長が入力せざるを得ない。こんな状態であれば、紙の方がよかったと怒り出す現場も出てくることが容易に想像できたのです」と寺田氏。

 そこで寺田氏が考えたのが、すでに業務基盤として社内に浸透していたkintoneの活用。「私が入社したときは、統一された業務基盤が整備されていませんでした。そこで、すでに施設管理の仕組みとして利用されており、申請系のワークフローとして現場になじんでいたkintoneの用途を拡張していこうと考えたのです」と寺田氏は語る。

「kintone」「SmartHR」双方に長けた開発パートナーと基盤整備を推進

 kintoneであれば、複雑な入社条件をマスター情報として用意することで、条件に応じて柔軟に制御できるため、入社手続きにおける煩雑な処理の自動化が期待できたのだ。「当初からプラグイン、カスタマイズによってSmartHRとの連携についてはイメージできていました。ただし、法令対応も含めて毎年変更が伴う労務手続きだけに、バージョンアップで迅速に対応できるよう、SmartHRが持つAPIを前提に仕組みを検討したのです」と寺田氏。

 そして、社内のリソース不足もあり、kintoneおよびSmartHR双方の知見を持つサイボウズオフィシャルパートナーとして、経験豊富な株式会社ニックスに打診。「毎年Cybozu Days(サイボウズ デイズ)に参加しているのですが、ニックスさんとの出会うことができたのはこのイベントのおかげ。双方のツールの良し悪しをきちんと理解したうえで提案いただけるなど、安心してお願いできると考えたのです」と寺田氏。株式会社ニックスとの出会いもきっかけになり、手作業による煩雑な入社手続きの効率化に向けた環境づくりに取り組み始めた。

【効果】入社手続きや差戻し後の修正も、登録者本人で実施、店舗側の負担を大きく軽減

 今回実装したSmartHRとの連携については、アルバイトや社員など同社に入社する全ての人が対象となっており、年末調整手続きとともに、入社手続きの基盤として活用されている。面接後、入社が確定した時点で名前やメールアドレスなど履歴書に記載されている最低限の情報を店長がkintoneに入力。連携ボタンをクリックすることでAPIを経由してSmartHRに登録され、入社するメンバーに向けて招待メールが届くようになる。メンバーはスマートフォンからURLをクリックしてSmartHRにアクセスし、雇用契約の締結や自身の給与口座、身分証のコピーなど各種個人情報を入力してSmartHRに送信すると、人事部門がSmartHRにて内容を確認できる。

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 「店舗側は最初の簡易的な情報を入力するだけで、あとはメンバー自身が登録するため、差し戻された情報の確認や修正など店舗側の作業負担が大きく軽減できました。煩雑な手続きによる入社までのタイムラグもなくなり、現場からも好評です」と寺田氏は評価する。

人事部門の工数削減に大きく貢献、入社辞退など機械損失解消にも一役

 今回kintoneを基盤としてSmartHRと連携したことで、これまで入社に必要な各種書類の郵送が不要になり、面接後最短1日で入社できる環境が整備できている。「紙を郵送する手間がなくなり、入社する本人が情報を入力することで店長が間に入る必要もありません。情報不備での差し戻しも78%ほど削減できている」と寺田氏。特に現場スタッフは隙間時間に事務処理をこなす必要があるため、差し戻しなどはできる限り少なくしたいところ。その手間が大幅に解消できたことは大きいという。

 また、入社までの期間が短縮できたことで、入社辞退を未然に防ぐなど、機会損失の解消にも役立っている。「特に若い方はスマートフォンに慣れており、入社書類を紙で書くことに抵抗を感じる方も。今では手続きもスマートフォン1つでサクサクでき、まさに働く方の生活にあった入社手続きのフローが整備できたと感じています」と寺田氏。さらに店長が情報を入力する際にも、kintoneを活用し必要に応じた情報の出し分けできていることも大きい。「店舗のある地域の最低時給など、さまざまなアラート情報もカスタマイズして表示できます。業態や地域に合わせて表示する情報が制御できるkintoneのおかげです」と評価する。

 kintoneでの業務改善は店長などの現場スタッフに留まらず、人事部門の業務効率化にも大きく貢献している。紙の情報をデータ化せずに済むことで人事マスター登録までがスムーズになり、人事部門の工数も1.5人/月ほど削減することに成功したと言う。紙の運用から脱却する事もできたため、人事部門のテレワーク率も向上しているという。

 kintoneおよびSmartHRにて業務が大幅に効率化されたことで、さらなるアプリ制作の依頼が増えるなど、全社的なIT活用のレベルアップにも大きく貢献。具体的には、アナログな手法で行ってきた産休や傷病手当などの手続きに関しても、現場からの要望で新たにアプリ化するなど、さらなる業務効率化につながっている状況だ。

環境整備のスピードを上げるkintone、業務フローをシンプルにすることが大きな魅力に

 kintoneに関しては、APIによって外部サービスの制御ができることはもちろん、現場からの要望に応じて迅速に対応できる点が大きなメリットだと寺田氏。「従来は紙での運用だったため、承認されてなくとも紙さえあれば申請できてしまう状態でしたが、今ではkintoneのワークフローによって承認されたものだけがSmartHRと連携します。わずか2週間ほどで現場に適用できるなど、kintoneでなければこんなスピード感では難しい」と寺田氏は力説する。

 kintoneの魅力は、業務フローをシンプルにすることができる点が大きいという。「特に人事周りで必要な、異動の申請や給与変更、昇格降格、住所変更、退職手続きなどは、本来であれば全て異なる仕組みで実装せざるを得ません。kintoneであれば類似したフローを全て1つのアプリに集約できますし、必要な項目だけをチェックすれば簡単にデータベースが構築できる。以前はグループウェア上に100件近く実装していた稟議申請のフローが、kintoneではわずか2つのアプリでまかなえています。入り口を少なくしながら必要な業務アプリが実装できるのは大きい」と評価する。

 今回SmartHRとの連携を手掛けた開発パートナー 株式会社ニックスについては、各ソリューションの強みはもちろん、弱いところも含めて理解したうえで、積極的に提案いただいたと高く評価している。「我々の希望に対して、システム化の利点や弱点をきちんと整理し、最適な形で提案、実装していただけました。システム目線というよりも使うユーザの目線に立っていただけており、非常に安心感が得られています」と寺田氏の評価も高い。しっかりとしたドキュメントを残すという意味でも、費用対効果の高さを実感しているという。

 今では、面接後翌日から働いてもらう場合でも、SmartHR内に情報が入力されるとkintoneへの従業員マスター登録から雇用契約書や雇用通知の自動送付がすぐに実施可能になっている。kintoneだけでなく、SmartHRも含めて強力なパートナーシップ関係があるという意味でも、貴重な企業だと評価も高い。

交通費の最適化や採用システム連携など、kintoneを活用しさらなる効率化を推進

 社内の手続き・申請では交通費の申請でも差し戻しの処理が多く発生しており、人事部門の業務負担も大きい。今後は、社内の業務基盤として定着したkintoneを活用し、交通費の最適化に向けて、最短経路の計算や定期券の有無などのチェックを厳格化していくために外部サービスとの連携を強化していきたいという。また勤怠システムとの連携や入社後のコミュニケーション基盤として活用しているビジネスチャットであるLINE WORKSのアカウント登録など、未だ手作業で行われている処理も残っているため、周辺システムとの連携も含めてさらなる自動化、省力化に取り組んでいきたいと意欲的だ。

今後も新たな業務が発生した場合は、kintoneを入り口として、各種サービスとの連携も含めて環境整備していきたいと今後について語っていただいた。(2021年10月取材)

【この事例の開発パートナー】
株式会社ニックス

E-mail:sales@nics.co.jp

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