2015年5月10日日曜日

ネットで働くから勤務地不問 広がるクラウドソーシング












ネットで働くから勤務地不問 広がるクラウドソーシング 井上恵一朗2015年5月10日14時57分 Ads by Google [PR]  インターネットを介して企業の仕事を不特定多数の人が受注できる「クラウドソーシング」の普及で、地方で暮らしながら働く人が増えつつある。家族との時間を大切にしたり、新たな仕事に挑んだり。住む場所や時間にとらわれない「新しい働き方」を紹介する。  沖縄県南東部の与那原町。ウェブエンジニア永田義郎さん(37)の自宅マンションから道路を隔てて、浅い岩礁の青い海が広がる。夕方、永田さんは長男蔵人(くらと)君(4)を保育園から連れて戻ると、妻愛子さん(27)、長女はんなちゃん(2)と散歩に出た。海沿いを歩き、その日の出来事を聞く。午後6時過ぎ、4人で食卓を囲んだ。  自室でパソコンを立ち上げ、仕事をするのは早朝と日中。午前5時、朝日の差し込む部屋でメールを返したり、ウェブページの提案内容をまとめたりする。  永田さんが那覇市の飲食チェーン会社を辞めたのは2012年11月。長女の誕生を控えていた。長男を産んだ後の妻の大変さを見て育児に時間を割こうと考えていたら、会社から勤務日数を増やすように言われた。  高校で情報処理を学んだ永田さんは、フリーのウェブ制作で生計を立てた時期があった。フリーに戻る背中を押したのが、クラウドソーシングだった。発注先の多くは都市部の企業。相場が沖縄より高かった。  会社員時代は1日約9時間働き、通勤にも時間をとられた。今は1日4~5時間。月収約40万円の半分を仲介サイト経由で得る。  はんなちゃんが2歳になってすぐ、独力でズボンをはいた。「できたー」と喜ぶ娘を抱きしめた。「今しかない、というときが人生にはあると思う」と永田さんは言う。

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