2019年7月29日月曜日

ノーベル物理学賞者が核廃棄物の無害化技術を発明!どんな理論?

勉強の為に転載しました。
http://brandnew-japan.info/archives/552



2018年にノーベル物理学賞を受賞したフランスのジェラール・ムル博士は特別なレーザー装置を使用することによって、たった数分で核廃棄物の放射能の分解を行えることを発表しました。

放射能の分解といえば数千年という膨大な時間がかかることで知られていますが、それを数分で処理ができるというのはかなり画期的な発明です。

一体どのような理論で核廃棄物をそんな短時間で処理できるのでしょうか?そしてこの発明品による世界への影響を考察していきたいと思います。

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放射能の分解をたった数分で行えるレーザーとは?


ムル博士​によると、核廃棄物を放射性を持たない新​たな原子に​瞬間的に変換する​という方法で、高精度レーザーインパルスによって行​われるといいます。

本来なら放射性物質が無害化するまでにかなり長い時間を要します。なぜかと言うと、例えば放射性物質のセシウム137が100個あるとして、そのうち50個は約30年で無害のバリウムに転換します。残りの50個のセシウム137のうちの半分(25個が)がまた約30年でバリウムになります。この原子核の崩壊がこれが0になるまで繰り返します。そしてこの半減するまでに要する時間を「半減期」といい、セシウム137の半減期は約30年です。

その半減期においてセシウム137の原子核の中の中性子から電子が1個放出されて、その中性子は陽子に変わります。すると陽子が1個増えて56個になり、中性子は1個減って81個になります。陽子の数(原子番号)が原子を決めています。セシウムの陽子は55個ですが、陽子が56個という原子は、もはやセシウムではありません。陽子が56個の原子はバリウムと言います。

原理的な硬い説明となりましたが、簡単にいうと原子の内部構造(電子と中性子と陽子の数)が変わると、原子そのものの種類も変わるということなのです。その原子の種類が変わるのに要する時間の目安が半減期なのです。

他のでいえば、核兵器の生産に利用されてきたプルトニウム239の半減期は24000年、広島に落とされた原子爆弾に用いられたウラン235の半減期は7億年という気が遠くなるような年月を要します。

しかし、ムル博士が開発したレーザーはこの自然に起こる長期間の核分裂反応プロセスをすっ飛ばして、瞬時に他の物質に転換しているということになり、それはもう画期的で、なおかつ放射能にまみれた世界を救える技術だといえます。

これを俗に「原子転換」といいますが、自然の核分裂反応を無視して放射性物質を無害な物質に帰るという原子転換理論はトンデモ理論として学会ではあまり相手にされていませんでした。

しかしそのトンデモ理論をムル博士はレーザー技術によって証明してしまったのです。レーザーのどのような効果で原子転換が行われるのかはまだ詳しくは語っていませんが、原子における電子に作用を起こして(原子の内部構造を書き換えて)、違う物質に転換させるのではないかと考えています。

この画期的な新発明の影響は?


例えば、日本は原子力発電における高レベル放射性廃棄物を地下300メートルより深い地層に埋め込み、それを10万年もの歳月の間(ウラン鉱石と同じレベルにまで低下させるのに要する時間)、国が管理すると本気で言っていますが、もしムル博士のレーザーを用いればこれもする必要がなくなるでしょう。

また、福島の原子発電所の崩壊による放射性物質まみれの核廃棄物は密かに日本全国に運ばれ、公園の土に使われていたり、建築資材に使われていたりしますが、そのようなこともなくなるでしょう。

日本を悩ませる核廃棄物の処理は世界的にも大問題で、核を持たない国でも放射能による海洋汚染などで関係してくるため、放射能問題というのはこの地球上では誰一人関係していない人はいません。

放射能で怯えて暮らしている人もいると思いますが、この技術が汎用的に用いられれば、世界の放射能問題は解決へと向かっていくでしょう。原子力発電には個人的には反対ですが、この技術を転用してより安全な原子力発電法が編み出されるかもしれません。

そして、放射能汚染された食品や水などからくる体内の内部被曝量もこのレーザー技術の応用によって減少できるかもしれません。

ムル博士のレーザー技術の可能性はまだまだ未知ですが、今後に期待したいところです!

ムル博士の詳細



ジェラール・ムル氏 出典:米物理学会のウェブサイト

最後にムル博士の簡単な紹介をしておこうと思います。

ムル博士は現在74歳(1944年生まれ)でフランスとアメリカの研究機関に属しているようです。

前述したようにムル博士は2018年にノーベル物理学賞を受賞しましたが、その功績が認められたのもレーザー技術についてでした。

ムル博士は1970年からずっとレーザーについて研究をしており、その研究成果は様々な分野で応用されました。身近な例でいうと、レーザーによるレーシック技術(近視矯正手術)はムル博士の研究成果が元になっています。

視力矯正のレーザー技術の応用先が放射性物質の無害化なんて誰が想像したでしょうか。

そのレーザー技術がどんなものなのかというのは一般人の理解の範疇は超えていますが、その技術が世界で実用され、安心に暮らせる日が待ち遠しいですね。

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