どちらの品種のバニラビーンズも、世界中の熱帯地域で栽培されております。近年オーストラリアでも、タヒチアンバニラ、バーボンバニラ両方とも安定した量で生産しております、マダガスカル、インドネシアなどの主生産国と比較すれば、わずかの生産かもしれませんが、有機栽培により大規模なバニラ プランテーションが計画的に進んでおります。
【バニラの植物学】
バニラは、多肉質の草の葉状のつたで、10~15メートルも伸び、他の植物に寄生し、気生の根で自らを支えます。根は茎にそってずっと、葉とは反対方向に生えます。茎は円柱状で、単茎性、つまり主となる茎が新たな茎を出しても、それが常に主茎にたいして補助的な存在にとどまるタイプです。葉は平ら・肉厚で短い茎があり、鮮やかな緑をしていて、形は楕円形もしくは槍形で、先の尖った先端部分はまるまっています。森林では地面から梢までのび、葉は日光を受けるほど大きく、健康になります。
バニラの花は香りがよく、光沢があり、薄い緑色から黄色をしています。花の大きさはおよそ8cmで、ふつう3~4つの花が同時に咲きます。授粉しなければ、花はたった一日しかもちません。
一方果実は朔果ですが、貿易時には豆もしくはさやとみなされます。収穫時のサイズは長さが10~25cm、直径が1.5cmほど。収穫され、乾燥処理を施された後には芳しい香りを発するようになるのです。
メキシコや中央アメリカではみつ蜂(メリポヌ)やハチドリがバニラの花を授粉させます。このような、自然授粉は他の熱帯地域では無理です。というのは適切な天然の授粉者がいないので、バニラが栽培されているほとんどの地域ではやむなく人工授粉となる訳です。
最も効果的な人口授粉法は1841年に発明され、今もなお使われています。楊枝くらいの小さな竹で、小嘴体をわきに押し、雄しべと雌しべを触れさせることによって花粉が伝わるようにするものです。受粉は早朝、花が咲いた直後に行います。
野生のバニラは湿った熱帯のジャングルで海面から海抜約600メートルの間に生息しています。バニラは多湿で一定の雨量のある暑い気候を好みます。バニラ生産にとって最も良い気温は摂氏28℃ですが、21℃から30℃までは許容範囲です。平均必要雨量は10ヶ月で2000mm。それと開花期には2ヶ月の乾燥期があること、これがバニラ生産の必要条件です。
2000種類以上と言われるアロマ成分により、あの甘く優しい魅力的な香りを作り出すバニラビーンズですが、奇跡の処理過程(キュアリング)から生み出されます。
またバニラビーンズには、精神を落ち着かせる効果があることが知られれています。甘い香りの中に潛むリラクゼーションアロマで、ゆっくりとコーヒータイムなどもいかがでしょうか。
【バニラの種類 】
110 のバニラ種類のうち、バーボンバニラとタヒチアンバニラの2種類のみが商業用に使われています。
品種:<バーボンバニラ>
学名 Vanilla Planifolia バニラの原産地メキシコに起源をもつバーボンバニラは1800年代にフランスによって移植され、レユニオンの大規模プランテーションで栽培されました。そこでイル・ド・バーボンとして知られたのが名前の由来です。マイルドで甘く豊かな香りのバーボンバニラは、カスタードクリーム・アイスクリームや飲み物に加えられ、キャラメルのような風味をもち、私たちに親しみのあるバニラの香りをしています。品種:<タヒチアンバニラ>
学名 Vanilla Tahitensis タヒチに持ち込まれた後、そこで変異したものと考えられます。その外見と香りはバーボンバニラに比べて、平たく太いサヤと、アニスやムスクにも似た濃厚な香りが特徴です。天然バニリンの量が少ないため、クッキー、ケーキやカスタードクリーム等を作るには、最適と言われています。タヒチアンバニラの種類は一流ホテル、レストランなどのシェフ、パティシエもよく用います。
どちらの品種のバニラビーンズも、世界中の熱帯地域で栽培されております。近年オーストラリアでも、タヒチアンバニラ、バーボンバニラ両方とも安定した量で生産しております、マダガスカル、インドネシアなどの主生産国と比較すれば、わずかの生産かもしれませんが、有機栽培により大規模なバニラ プランテーションが計画的に進んでおり、5年先には高品質、優秀なバニラビーンズの大量生産が期待できます。
バニラビーンズは世界で最も労働集約的な作物であるがゆえに高価です。タヒチアンバニラは生産がより困難なため、国際上での定価は常にバーボンバニラより高めとなっていますが、皆様は普遍的に使われるため、わが社はどちらのバニラビーンズでも価格の設定は同じで低価格で提供しております。
0 コメント:
コメントを投稿