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【エネルギー バイオマス】 【掲載日】2016.09.27 【情報源】企業/2016.09.23 発表
トヨタ自動車は、農作物の品種改良を加速させるDNA解析技術を開発した。必要な遺伝子の特定・選抜が効率化でき、品種改良の期間を大幅に短縮すると同時に、コストを大きく改善する。バイオ燃料の増産や、食糧の増産、耐病性の向上につながる。独自技術を組み合わせ、有用な遺伝子を特定・選抜する作業工程が簡略化できるようにした。温暖化防止などを目的にトヨタは、車両の燃費性能を高める研究とともに、バイオ関連事業を推進している。自動車事業の生産管理や工程改善のノウハウを農業分野に応用し、IT(情報技術)管理ツールを開発・提供している。併せて、バイオ燃料に適したサトウキビ増産のための技術開発にも取り組んできた。今回のDNA解析技術開発もその一環となる。
品種改良による作物の増産は、過去の品種改良の実績に基づいて両親になる品種を選定・交配し、多数の子孫を長期間評価して目的の特性を持つ子孫を新品種として選抜することで実現できる。近年は遺伝子情報を利用した特性を予測する技術で効率化されているが、DNAの解析期間が長く、コストが高い課題があった。
数千~数万カ所の遺伝子情報を高い再現性で増幅しながら、DNAの合成・複製に必要な核酸の断片調整で解析サンプルの配列を増やす技術を活用した。遺伝子情報を1度に数千万~数十億カ所解析できる機器も使用した。これにより、従来の約10分の1の期間と約3分の1のコストでDNAの解析が可能になり、サトウキビの増産やバイオ燃料生産量の増加が期待できる。
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