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2022.06.28
無線通信の新規格「Wi-Fi 7」とは? その進化について知っておくべきポイント
Wi-Fiの新規格「Wi-Fi 7」がまもなく策定され、2024年ごろに登場する見通しだ。「Wi-Fi 6」と比べて通信速度が最大4倍になるなど、さまざまな点で進化する新規格について、旧規格からの改善点も交えて紹介する。
PHOTOGRAPH: ANDRIY ONUFRIYENKO/GETTY IMAGES
Wi-Fi機器を「Wi-Fi 6」に対応した製品に買い換えたばかりという人は多いことだろう。あるいは、「Wi-Fi 6E」対応機器への乗り換えを考えている人もいるかもしれない。
だが、早くも後継の規格が動き出している。進化したWi-Fi規格「Wi-Fi 7」が登場しようとしているのだ。現行の規格が登場したときと同じように、この新規格はさらに接続スピードが速くなり、低いレイテンシー(低遅延)で、これまで以上に多くの端末との接続をこなせるようになる。
とはいえWi-Fi 7は、Wi-Fi環境をいますぐ改善したい人が利用できるものではない。実際に利用できるようになる時期は1年以上も先だからだ(それに現実的に考えると、大部分の人が導入を検討するようになる時期はもっと先になるだろう)。すぐにでもWi-Fi環境を改善したい人は、まずWi-Fiルーターの適切な選び方や設置方法を調べてみてほしい。
「Wi-Fi 7」で何が変わる。
第7世代のWi-Fiは、現行のWi-Fi 6やWi-Fi 6Eと比べていくつか目立った改善点がある。通信スピードは最大4倍の高速化が実現し、遅延の削減や処理能力の向上、安定性と効率性の改善といった点でも進化しているのだ。
Wi-Fi 7は、「IEEE 802.11be」とも表記される。ちなみにWi-Fi 6は「IEEE 802.11ax」、Wi-Fi 5は「IEEE 802.11ac」だった。従来の規格と同じくWi-Fi 7にも後方互換性がある。
とはいえ、新機能や進化した性能を生かすには端末を更新しなければならない。つまり、スマートフォンやノートPC、テレビなどの端末はもちろん、ルーターとアクセスポイントを買い換える必要があるということだ。
Wi-Fi 7を導入するメリットは?
Wi-Fi 7は、より高速により多くの端末と接続できるようになる。そして、信頼性の高い低遅延の通信を維持しやすくなる点が特徴だこうした改善により、高画質の動画視聴やクラウドゲームの体験は向上する。高いスループット(一定時間あたりのデータ伝送能力)と低遅延であることが求められる拡張現実(AR)や仮想現実(VR)のアプリケーションでも威力を発揮するだろう。
また、通信の混雑や干渉の問題にも対処しやすくなる。これは多数の端末が集中していたり、近くのネットワークと重複したりする環境で明確な違いをもたらすはずだ。特に後者は、企業や大型施設などでより重要になる。
Wi-Fi 6Eとの違いは?
Wi-Fi 7はWi-Fi 6Eと何が違うのかと、疑問に思ったとしても無理はない。Wi-Fi 6Eでは6GHzの周波数帯を開放し、旧規格と比べて同じような点で進化していたからだ。Wi-Fi 7もWi-Fi 6Eと同じ2.4GHz、5GHz、6GHzの帯域を使うのだから、なおさら違いが気になることだろう。そこで、以下に主な改善点を説明する。
1.チャンネルの帯域幅が広がる
各周波数帯は、いくつかのチャンネルに分かれている。2.4GHz帯はそれぞれの帯域幅が20MHzの11のチャンネルで構成される。5GHz帯には45のチャンネルがあるが、帯域幅は20MHzに固定されているわけではなく、いくつかを束ねて40MHzや80MHzのチャンネルにもできる。
6GHz帯には60のチャンネルがあり、Wi-Fi 6Eのチャンネルの最大帯域幅は160MHzだ。これがWi-Fi 7では、320MHz幅となる。チャンネルの帯域幅が広いほど、伝送可能なデータの量は増える。例えるなら、1車線しかない道路と比べると3車線、あるいは6車線の広い高速道路の車線はより多くの交通量に対応できることに似ている。
2.QAMがさらに進化
直交振幅変調(Quadrature Amplitude Modulation、QAM)は、高周波でデータを伝送、受信する変調方式のひとつだ。この数値が高いほど、たくさんの情報を送れる。Wi-Fi 7は4KQAM、Wi-Fi 6は1024QAMに対応している。Wi-Fi 5は256QAMと低かった。
QAMの性能は、信号の強さや背景のノイズ、干渉の影響を受ける。QAMの数値が高いほど信号間の距離は短くなり、強い信号が必要になるわけだ。
Wi-Fi 5と1024QAMのWi-Fi 6を比較すると、データの伝送レートは約25%向上している。4KQAMのWi-Fi 7では、ピーク時の伝送レートは20%向上する。
3.マルチリンクオペレーションに対応
Wi-Fi 7で最も期待されている機能は、マルチリンクオペレーション(MLO)かもしれない。これまでのWi-Fi規格は、いずれも1つの周波数帯に2台の端末を接続していた。トライバンドのWi-Fi 6Eルーターでさえ、2台の端末を同じ周波数帯の決められたチャンネルに接続していたのである(2.4GHz、5GHz、6GHzのどれで接続するかはルーターが決めている)。
マルチリンクオペレーションとは、接続時に複数の周波数帯を同時に利用できる機能だ。Wi-Fi 7のルーターでは、Wi-Fi 7対応の端末を異なる周波数帯にまたがる複数のチャンネルに同時接続できる。
つまり、より帯域幅の広いチャンネルでより多くのデータを送れるわけだ。先ほどのように道路に例えるなら、クルマを走らせるために3車線の道路と6車線の広い道路を同時に使えるということになる。
必ずしも伝送速度が最重要とは限らないが、マルチリンクオペレーションはパフォーマンスの効率も高める。Wi-Fi 7ルーターは混雑やほかの障害を考慮し、そこを避けて安定した接続と遅延の低さを維持しながら、最適なチャンネルでデータを伝送できるのだ。
またWi-Fi 7では、直交周波数分割多元接続(OFDMA)、マルチユーザーMIMO(MU-MIMO)、ターゲットウェイクタイム(TWT)など、Wi-Fi 6の技術も強化されている。
Wi-Fi 7はいつから使える?
Wi-Fi 7対応の端末とルーターが市場に出るまで、まだ1年以上かかると予想される。だが、新規格の準備は整いつつある。
クアルコムは、Wi-Fi 7に対応したチップセットとプラットフォーム「Networking Pro Series」をすでに発表している。これにより、16ストリーム対応のクアッドバンドで最大伝送速度33Gbpsを実現するという。
パートナー企業も、こうした技術を端末に搭載すべく動き出している。ブロードコムとメディアテックも、Wi-Fi 7対応の技術を発表した。これから新規格の内容が固まって業界団体のWi-Fiアライアンスから正式な発表があれば、数カ月以内に各社が対応計画を発表することは確実だろう。
とはいえ、Wi-Fi 7が登場してもWi-Fi 6がなくなるわけではない。補完し合う技術として、この先も長らく共存することになるはずだ。
(WIRED US/Translation by Noriko Ishigaki/Edit by Nozomi Okuma)
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