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VMwareの利用契約について通信大手のAT&Tが訴訟を起こした。VMware by Broadcomのライセンスモデル変更に伴い、購入済み製品へのサポート継続を拒否されたと主張している。VMwareのライセンスを巡っては顧客の中に不満があるほか、日本では公正取引委員会が独禁法違反の疑いで調査していることも報じられている。本件のBroadcomの対応は――。
「サポート契約延長を拒否された」とAT&Tが訴え
AT&Tは、米国の通信会社で、Fortune 500で32位にランクする大口顧客だ。そのAT&Tが8月29日付でBroadcomとVMwareを相手取った訴訟をニューヨーク州最高裁に起こした。Broadcomは、VMware製品のサブスクリプションライセンスを変更し、契約の移行を進めている中のことで、業界の注目を集めている。
訴状では、「バンドル購入への変更に応じなければ購入済みのソフトウェアのサポートを終了する」として、BroadcomがAT&Tを脅していると述べている。AT&Tは、2022年8月に締結した「修正契約」に基づき最大2年間サポートを受ける権利があり、Broadcom側には2024年9月8日までサポートを提供する義務があるという。しかし、Broadcomがこれを拒否しているとの主張だ。
AT&Tの申し立ては、Broadcomのサポート終了に対する差止命令を下し、必要に応じて「さらなる救済」を裁判所に求めるものだ。その訴状には、Broadcomに対する非難がちりばめられている。
「Broadcomの不愉快な商慣習はソフトウェアに限らない」「AT&Tが望んでいない、あるいは必要としていないサブスクリプション契約のため、王の身代金のような高額な金額を払わせようといじめ(bullying)ている」といった言葉だ。
さらにAT&Tは、自社がVMwareを使って約8600台のサーバーで7万5000もの仮想マシンを運用して、世界の顧客に通信サービスを提供していることを強調。これらが停止することになれば、地方政府や連邦政府のシステムに支障が出て公共安全から国家安全保障にまでリスクをもたらす可能性があると主張している。
一方、VMwareの広報担当者はThe Registerに対して、「われわれは法的手続きでは必ず勝訴すると確信している。VMwareはBroadcomによる買収の前から、ソフトウェア業界の標準であるサブスクリプションモデルへの移行を数年がかりで進めていた」とコメントしていた。
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