制服代がなく登校できなかった中学生の記事が注目を集めている。
3万5千円の制服代を払えず
西日本新聞は17日、入学式から数日間登校しなかった男子生徒の話を掲載した。
九州のある公立中学校で、男子生徒が入学式に出席せず、翌日も翌々日も学校に来なかったという。
男子生徒の母親は「約3万5千円の制服代を払えず登校させられなかった」と説明。男子生徒はその後、校長に制服代を立て替えてもらい、4日目にようやく登校した。
ネット上に反響が殺到
この記事を受けて、ネット上には反響が殺到。
困窮家庭の子の話には関係ないかもしれないけど、お金持ちしか大学に行けないこの世界を時間の列車を使って改変したいこの頃。
— 御中~( ~³ω³ )~ (@KAMEN_Ranger)
「こんな家庭があるのか…」と驚く人もいたが、「痛いほどわかる」という声も複数投稿されていた。
子どもの「6人に1人」が貧困状態
子どもの貧困が深刻な問題となっている。
日本では1990年代半ば頃から、子どもの貧困率が上昇傾向に。
2012年の17歳以下の子どもの貧困率は16.3%と、およそ6人に1人の子どもが貧困状態。日本の子どもの貧困率はOECD加盟国中10番目に高く、OECD平均を上回っている。
特に「一人親家庭」で深刻
子どもの貧困は、特に一人親家庭で深刻だ。
子どもがいる現役世帯の貧困率が15.1%なのに対し、大人が一人の世帯の貧困率は54.6%。
OECD加盟国中で最も高い。
高校まで公立でも523万円
「学習費」の負担に悩む家庭も多い。
憲法26条では「義務教育は、これを無償にする」とされているが、実際には「教材費」や「習い事」「給食費」などさまざまな負担が発生。
文部科学省の調査によると、幼稚園から高校まで全て公立に通った場合でも学習費総額は523万円かかるという。
全国で広がる支援
深刻な子どもの貧困を受けて、支援の輪が広がっている。
経済的に苦しい家庭の子どもなどを対象とした「子ども食堂」や「学習支援」を実施する団体が増加。子ども食堂は昨年10月時点で、首都圏だけでも22ヶ所以上あるという。
福岡県古賀市では、無償提供してもらった卒業生の制服を貧困家庭の生徒に回す「制服リユース」の取り組みを実施。
また、福岡県は新年度から、コンビニと連携して余った弁当やおにぎりなどを貧困世帯の子どもに届ける仕組みを創設する。
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