不思議…でも、使ってみたい。
いくらカメラの性能が上がっても、致命傷なのが「ピントのズレ」。対象物がボケボケっとしていては見るに耐えません。そこで、日立はちょっと不思議な「動画撮影後にピント調整ができるレンズレスカメラ技術」を開発しました。
すでに世の中には後からピント位置を変えられるカメラ、LYTROなどが登場しているのですが、正直そういったカメラはデカイ。しかし日立の新技術では、同心円パターンを印刷したフィルムを利用することで薄型軽量化と高性能化を実現しているというのです。
具体的な処理としては、
(1)同心円パターンのフィルムを通すことにより「光線が作る影」に画像処理内で同じ同心円パターンを重ね、モアレ縞が発生。そこにフーリエ変換による画像処理をくわえます。
(2)そして撮影後のピント調整技術としては「重ねる同心円パターンの倍率を変える」ことで、ピント位置を移動できるのです。
…わかりましたか? 正直、なにがなにやら…という気もしますね。
しかしこの技術では奥行き情報も画像センサーに記録しているので、後から「任意のピント位置で動画を再生」できるのです。さらに画像処理の計算量を300分の1にまで減らすことで、標準的なラップトップPCで30fpsの動画が撮影できるとのこと。おお、実用化も近そうですね!
このカメラ技術はレンズが不要なのでカメラを薄型軽量化でき、モバイル機器やロボットへの応用もありえるそうです。いつか、自分のスマホでも撮影後に動画のピントを自由に操れる…そんな未来がそのうちくるのかもしれませんね。
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source: 日立
(塚本直樹)
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