2018年09月23日 15:00 時事通信社
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写真 受刑者専用求人誌「Chance!!」を発行する三宅晶子さん=7日、東京都中央区 |
就労支援会社ヒューマン・コメディ(東京都豊島区)が3月に創刊した求人誌「Chance!!」。刑務所や少年院など約240カ所で無償配布するほか、更生支援団体を通じて受刑者に直接届けている。9月発行の第3号は3000部を印刷し、建設業や飲食店など15社を紹介。仕事内容や待遇など漢字には全てルビを振り、「人生を預かる覚悟で受け入れます」「一緒に新しい道を切り開きましょう」と採用元のメッセージが載る。
編集や営業は、社長の三宅晶子さん(47)が一手に担う。民間企業を退社後、自立支援ホームなどでボランティア活動した際、出所者の社会復帰の難しさを痛感。「お金も仕事もなく、再び罪を犯し刑務所に戻ってしまう現状にがくぜんとした」。過去を隠さなくても働ける場があれば、との思いで2015年に起業した。
同誌には、犯罪歴や再犯防止の決意などを書き込む専用の履歴書がとじ込んである。三宅さんは「どこまで自分と向き合えているのか、覚悟を確認するために重要なもの」と話す。これまでに140件以上の応募や手紙があり、10人ほどが採用された。
求人を掲載する建設会社「大伸ワークサポート」(栃木市)は、少年院を近く出る17歳の男性を住み込みで採用すると決めた。かつて暴走族のリーダーだった廣瀬伸恵社長(40)も刑務所に入ったことがある。「私もやり直しの経験者。保護司の力も借り社会復帰に手を差し伸べたい」と語る。
三宅さんは今後、掲載する業種や職種を増やし、支援団体なども紹介する考えだ。「出所者が過去を価値に変え、社会の財産になるよう寄り添っていきたい」と笑顔を見せた。
受刑者専用求人誌「Chance!!」の広告。全ての漢字にルビが振ってある
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