https://www.google.co.jp/amp/s/www.bbc.com/japanese/57196327.amp
シェアしました。
イスラエルとパレスチナ自治区ガザ地区を実効支配するハマスが21日午前2時(日本時間同午前8時)、停戦に入った。
ガザ地区を中心に双方で240人以上が死亡したイスラエルとハマスの交戦は、10日の開始から12日目で停戦となった。
イスラエル政府は停戦の数時間前、エジプトの提案した「相互かつ無条件の」停戦を、全閣僚の一致で承認した。
ハマス幹部は21日午前2時から「相互かつ同時に」停戦することを確認した。
アメリカのジョー・バイデン大統領は、この停戦は進展のための「真の機会」をもたらすと述べた。
前日の20日、イスラエルはガザ地区北部にあるハマスのインフラを標的とした空爆を100回以上行い、ハマスはロケット弾で応戦した。
<関連記事>
両者の主張は
イスラエル政府は20日に安全保障会議を開き、停戦の「勧告を全会一致で承認した」と発表。「この取り組みを継続するかどうかは現地の実情次第だと強調しておく」と付け加えた。
同国のベニー・ガンツ国防相は、ガザ地区での交戦は「前例のない戦果」をもたらしたとツイートした。
ハマス幹部のアリ・バラケ氏はAP通信に対し、イスラエルが発表した停戦はパレスチナの人々にとっての「勝利」であり、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相にとっては「敗北」を意味すると語った。
そして、停戦の詳細をまとめるために仲介者同士が接触するまでは、ハマスの武装勢力は警戒態勢を維持するとした。
この発表から数分後、イスラエル軍は同国南部で、ガザ地区からロケット弾が発射されたことを警告するサイレンが鳴っていると発表した。
こうした中、ガザ地区のパレスチナメディアは、同地区に対する新たな空爆があったと報じた。
バイデン氏は何と
バイデン米大統領はイスラエルとハマスの停戦合意が発表された後、ネタニヤフ首相と電話会談し、対応を称賛したことを明らかにした。
「ハマスをはじめとするガザ地区のテロリスト集団による無差別ロケット弾攻撃で、イスラエルの罪のない人々が犠牲になっている。イスラエルが自国を防衛する権利をアメリカは全面的に支持する」
バイデン氏はまた、アメリカが支援するイスラエルのミサイル防衛システム「アイアン・ドーム」について、ネタニヤフ氏が「両国が協力して開発したものであり、数え切れないほどのイスラエル国民の命、アラブ人やユダヤ人の両方の命を救ってきた」と感謝の意を表したと述べた。
バイデン氏はさらに、停戦を成立させたエジプトのアブドル・ファッター・アル・シーシ大統領を称賛。続けて、紛争による人的被害について言及した。
「愛する人を失ったイスラエル人とパレスチナ人のすべての家族に心からの哀悼の意を表するとともに、負傷者の完全な回復を願っている」
アメリカは、ガザ地区への人道的支援や同地区の復興に向けて、「引き続き国連と連携して取り組んでいく」という。バイデン氏は、「ハマスではなく、パレスチナ自治政府との完全なパートナーシップのもとで」活動していくと付け加えた。
停戦に至った経緯
イスラエルとハマスに対しては、敵対関係の解消を求める国際的圧力が高まっている。
19日にはバイデン氏がネタニヤフ氏に対し、「停戦に向けた大幅な緊張緩和を期待している」と伝えていた。
両者の停戦交渉では、エジプトやカタール、国連が主に仲介役を担ってきた。
エジプト国営テレビによると、同国のシーシ大統領は停戦状態を維持するために、イスラエルとパレスチナ自治区に2つの安全保障代表団を派遣するよう命じたという。
双方に大きな被害
今回の武力衝突は、東エルサレムでの数週間にわたるイスラエルとパレスチナの緊張の高まりを経て、イスラム教徒とユダヤ教徒の両方にとっての聖地で、衝突が起きたことがきっかけとなっている。
ハマスはイスラエルに対し、聖地から引き上げるよう求め、ロケット弾を発射。イスラエルは報復として空爆を実施した。
ガザ地区の保健省によると、ガザ地区ではこれまでに少なくとも232人が死亡した。うち100人以上は女性や子どもだという。
イスラエルは、ガザ地区での死者には戦闘員が少なくとも150人含まれていると主張している。ハマスは戦闘員の被害を明らかにしていない。
イスラエルの医療関係者によると、イスラエルではこれまでに子ども2人を含む12人が亡くなった。イスラエル側はガザ地区の武装勢力から約4000発のロケット弾が発射されたと主張している。
0 コメント:
コメントを投稿