2015/08/04
日本アルプスに囲まれ、過疎に悩まされていた長野県の人口4000人の小さな村で、全国平均を大きく上回る出生率! その背景には、子育て世帯のかゆいところに手が届く数々の支援事業があった。田舎暮らしの本9月号にて、詳しく紹介しています。(文・写真/吉田智彦)
◆長野県下條村
長野県最南端に位置する下伊那郡にあり、標高332mから828mにかけて34カ所の集落がある。人口約4000人。東京から中央自動車道を使い、三遠南信自動車道天龍峡ICから国道151号で約3時間20分。名古屋からは同じく天龍峡I C経由、国道151号で約1時間40分。
長野県最南端に位置する下伊那郡にあり、標高332mから828mにかけて34カ所の集落がある。人口約4000人。東京から中央自動車道を使い、三遠南信自動車道天龍峡ICから国道151号で約3時間20分。名古屋からは同じく天龍峡I C経由、国道151号で約1時間40分。
下條村が村営の若者定住促進住宅の建設に乗り出したのは、18年前の平成9年のこと。広さは約65平方メートルの2LDK、車2台分の駐車場が付いて、家賃は月3万4000円と格安だ。
「入居者を募集したところ、待機希望者が出るほどで、追加して建てていきました」と下條村総務課の堀尾伸夫さん(60歳)。現在では10棟124戸が村内外の子育て世帯を受け入れ、村の活性化に一役買っている。
下條村は出生率の高さで知られる。全国の合計特殊出生率が1.42人なのに対し、下條村は2.03人(共に平成26年)と平均を大きく上回っている。
「国の補助金を使わず、村の単独事業でつくった理由は、子どもが増えるような入居条件を付けたいからです」
堀尾さんが言う条件は、大きく分けて2つある。1つに年齢は問わず子育て中であること。2つに村の行事に参加すること。全村挙げての運動会や消防団活動などに出て地域に溶け込むことは、もともと定住に欠かせない大きなポイントだ。苦手な人もいるかもしれないが集合住宅で同年代の親同士が助け合うことができ、孤立する心配も少ない。
子育て世帯に優しい環境は住居だけにとどまらない。出産や入学の都度、祝金が出る。そのほか、保育所に同時期に2人以上入所した場合、保育料が第2子で半額、3歳以上の3子以降で無料。医療費も高校生まで無料化されている。
111人の子どもが通う下條保育所では、ユニークな取り組みが行われている。毎年入園したばかりの4月から約1カ月間、年少年長の垣根を取っ払って一緒のクラスで過ごすのだ。所長の生嶋利子さんは、その意義をこう説明する。
「クラスが分かれたあとも、年長さんがお昼ご飯を食べ終わると年少さんの部屋に行って食べさせてあげる子がいるほど、親密な関係ができるんです」
その同じ顔ぶれで、村に1校ずつある小・中学校に進む。中学校を卒業するまで、のびのびと成長していける一貫教育のような土壌があるのだ。
「入居者を募集したところ、待機希望者が出るほどで、追加して建てていきました」と下條村総務課の堀尾伸夫さん(60歳)。現在では10棟124戸が村内外の子育て世帯を受け入れ、村の活性化に一役買っている。
下條村は出生率の高さで知られる。全国の合計特殊出生率が1.42人なのに対し、下條村は2.03人(共に平成26年)と平均を大きく上回っている。
「国の補助金を使わず、村の単独事業でつくった理由は、子どもが増えるような入居条件を付けたいからです」
堀尾さんが言う条件は、大きく分けて2つある。1つに年齢は問わず子育て中であること。2つに村の行事に参加すること。全村挙げての運動会や消防団活動などに出て地域に溶け込むことは、もともと定住に欠かせない大きなポイントだ。苦手な人もいるかもしれないが集合住宅で同年代の親同士が助け合うことができ、孤立する心配も少ない。
子育て世帯に優しい環境は住居だけにとどまらない。出産や入学の都度、祝金が出る。そのほか、保育所に同時期に2人以上入所した場合、保育料が第2子で半額、3歳以上の3子以降で無料。医療費も高校生まで無料化されている。
111人の子どもが通う下條保育所では、ユニークな取り組みが行われている。毎年入園したばかりの4月から約1カ月間、年少年長の垣根を取っ払って一緒のクラスで過ごすのだ。所長の生嶋利子さんは、その意義をこう説明する。
「クラスが分かれたあとも、年長さんがお昼ご飯を食べ終わると年少さんの部屋に行って食べさせてあげる子がいるほど、親密な関係ができるんです」
その同じ顔ぶれで、村に1校ずつある小・中学校に進む。中学校を卒業するまで、のびのびと成長していける一貫教育のような土壌があるのだ。
詳しい情報は、本誌18ページからの「信州で選ぶ!」にてご確認ください。
---
関連情報
引用元:
http://doishi.seesaa.net/article/427367514.html
【スポンサードリンク】
引用元:
http://doishi.seesaa.net/article/427367514.html
長野県下條村が「奇跡の村」と呼ばれる理由。少子化知らずで財政健全化に成功!!
長野県の南部にある「下條村」という村が、日本の地方自治体が抱える「少子化、財政難」を見事にクリアして財政状況が全国10に入るレベルなのだそうです。
下條村の出生率は2011年で1.92人。全国平均1.39人を大きく上回っています。さらに村民4100人の内、0〜14歳が17%も占めていて、若者比率は長野県で1位だそうです。
財政についても2012年度で基金が約56億円あり黒字。
なぜ下條村は少子化を抑え、財政を黒字化できたのでしょう?
【少子化対策】
①1997年から若者向けに村営住宅を建設した。家賃は2LDKで3万3千円(隣接の飯田市の約半分の家賃、ただし子持ち、結婚予定、消防団への加入、村の行事への参加が条件)
②子供の医療費を無料にした(0歳から高校卒業まで)
③保育園の料金を20%値下げした(国の基準の半分以下)
など、若者が子育てしやすい環境を作り出したことで、若い世代の流入が増えたのです。
【財政健全化対策】
①職場の意識改革のため、役所職員を民間企業に研修に出した。出したことでやる気、コスト意識、スピード感、効率化の意識が生まれた。これにより職員1人1人の効率がよくなり人員削減につながった。
②資材支給事業として、道路や水路の整備は村民が自ら行い、村は資材のみを提供する事業を行った。これにより無駄な公共事業費を削減することができた。
など、コストの見直しを徹底的に行い、新規公共事業を開始する場合は様々な角度から検討して、国の補助が入るという理由だけで飛びつくことはせず、身の丈に合った内容を選択していきました。
これらの改革は1992年に村長に就任した伊藤喜平さんが打ち出したもので、正に敏腕経営者と言えると思います。
同様の課題を持った地方の村や町からは下條村への視察が絶えないとのことです。
民間の会社も行政も「人、物、金」の流れはまったく同じで、いかに事業収益を最大化して、コストを抑えることができるかだと思います。
ただし、民間企業で言えば「顧客」、行政で言えば「住民」をないがしろにしてしまっては、収益を上げてもコストを抑えても意味はありません。
下條村のような地方自治体が全国に広がっていけば、国による補助金の呪縛から解き放たれ、地方が強くなって結果日本全体が強くなっていくのだと思います。
ちなみに下條村の場所はここ。いつか遊びに行ってみたいです
こういう取り組みが増えるのを願いたいですね
0 コメント:
コメントを投稿