https://news.yahoo.co.jp/articles/b84e033c3744962b508c3d099d1711f1adf0a8af
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仙台放送
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能登半島地震では携帯電話の基地局が被災し、石川県などの一部で、音声通話やデータ通信が利用できなくなりました。そんな時に活躍するのが公衆電話です。 東日本大震災をきっかけに避難所へすぐ設置できるようになり、その役割は改めて見直されています。 千坂紗雪アナウンサー: 「もし災害の時にスマホ使えなくなったらどうしますか?」 街の人: 「えー!!どうなんだろ!」 街の人: 「あー、どうしましょうね。考えたことなかったです」 街の人: 「連絡手段が欲しいので、近くで電話を借りられるところを探して連絡するとか、それができなかったら直接向かうしかないですよね」 保有率がいまや9割を越えたスマートフォン。 便利な通信手段として生活に欠かせないものになっていますが、1月1日に発生した能登半島地震では、石川県などで通信障害が発生するなど、緊急時の連絡に不安を残しました。 2011年の東日本大震災でも携帯電話がつながらない状況が発生。そのとき、市民が頼ったのが公衆電話です。当時は地震発生から15時間以上が過ぎても、安否の連絡をしようと公衆電話に並ぶ人の姿が絶えませんでした。 『災害に強い公衆電話』 NTT東日本によりますと、公衆電話には3つの特長があるといいます。 1つ目は、「通信規制の対象外」であること。 NTT東日本 菅敏明 公衆電話担当専任課長: 「災害が起こると通信が渋滞を起こします。こういった状況になったときには発信規制がかかって一般の電話からの通信はできなくなります。ただ、公衆電話については、110とか119とか緊急通報と同様で、優先電話という形になってそれが利点かと」 2つ目は「停電しても通話できる」こと。 NTT東日本 菅敏明 公衆電話担当専任課長: 「ケーブルがつながっているので微弱ですが電気が送られてきて、停電でも使えます。ディスプレイや電気はつきませんが、通話はできます」 3つ目は、災害救助法が適用される大規模災害時には無料で通話ができること。 まさに「災害に強い」公衆電話ですが、街頭からは少しずつ姿を消しています。 2000年に全国でおよそ71万台あった公衆電話は、2021年には2割以下のおよそ14万台となりました。 千坂紗雪アナウンサー: 「公衆電話は最近いつ使用しましたか?」 街の人: 「うわー、中学生時代なので10年前とか。使い方すら分からないんじゃないかというくらい使ってないですね」 13年前、家族の安否を知るために必要不可欠だった公衆電話。 通信手段は、食料や水と同じくらい大切なものでした。 この震災の経験をもとに設置が広がったのが、災害時用の特設公衆電話です。松島町の指定避難所になっている松島中学校です。 松島町 総務課環境防災班 樋口祥大 主事: 「こちらが特設公衆電話の通話線を格納しているボックスになります」 千坂紗雪アナウンサー: 「体育館の外にあるんですね」 松島町 総務課環境防災班 樋口祥大 主事: 「脚立に上ってこちらのカバーを開けていただきますとこのように通話線ありまして、この通話線を中の体育館に引き込みまして使用する形になります」 通話線を引き込み、体育館へ移動します。 松島町 総務課環境防災班 樋口祥大 主事: 「こちらが本体を管理しているボックスになっています。接続すると使用可能になります」 特設公衆電話は、東日本大震災を機に避難所に予め設置する形となり、回線数は全国で10倍近くに増えました。 宮城県内には現在、1000カ所以上に設置され、誰でも避難所から安否確認ができるようになっているといいます。 松島町 総務課環境防災班 樋口祥大 主事: 「避難生活をしている方が外にいる方と連絡を取ることで少しでも安心感を得られれば」 街頭から避難所へと設置場所が変わりつつある公衆電話。災害時に果たす役割はこれからも大きなままです。
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