2016年12月7日水曜日

「キイトルーダ」で注意喚起‐副作用に劇症1型糖尿病


薬+読 編集部からのコメント

2016年9月に承認された抗PD-1ヒト化モノクローナル抗体「キイトルーダ」。厚生労働省は、重大な副作用として劇症1型糖尿病を発症することがあるため、都道府県や関係団体などに副作用の周知や、症状が出現した際の適切な対処を求めています。

厚生労働省は24日、MSDの免疫チェックポイント阻害剤のペムブロリズマブ(遺伝子組み換え)製剤(製品名:キイトルーダ点滴静注20mg、同100mg)について、重大な副作用として劇症1型糖尿病が発症することがあるため、適切な対応を行うよう都道府県や関係団体、学会などに注意喚起した。

 

ペムブロリズマブは、根治切除不能な悪性黒色腫を効能・効果として9月に承認されている免疫チェックポイント阻害剤。厚労省は、1月に類薬である小野薬品のニボルマブ(遺伝子組み換え)製剤(製品名:オプジーボ)について、劇症1型糖尿病の重篤な副作用をめぐり注意喚起を行っていることから、改めて日本糖尿病学会や日本薬剤師会などの関係学会や関係団体、都道府県に対し、ペムブロリズマブによる劇症1型糖尿病の副作用が発生することを周知するよう注意喚起した。

 

劇症1型糖尿病は、1週間前後以内にケトアシドーシスに陥るなど、急激に重症化して死亡する可能性もあり、早期に発見して適切な治療を行う必要があることから、口渇や多尿、全身倦怠感などの糖尿病症状が出現したときは、糖尿病専門医との連携によって早急な対処を行うよう求めた。また、患者に対しても劇症1型糖尿病の可能性や注意すべき症状について、予め十分に伝えておくことを促している。

0 コメント:

コメントを投稿