2015年7月1日水曜日

e-mailは、死んだ。これからは、SlackかHipchatだ!

シリコンバレーでは、「Eメールは死んだ」と一部で言われており、Slackやチャットワーク、Hipchatのようなチャットツールが多くの会社で使われてきています。

引用元(勉強の為に引用させて頂きました。):
http://techracho.bpsinc.jp/piichan1031/2015_02_25/20078

もともとあった問題意識

たとえば、僕にとってbizdev@というメーリングリストでやりとりしている内容はとても大事だからすぐ見るし、すぐ連絡がほしいので丁寧に宛先にすぐ返信してほしい相手をTOにいれて、メーリングリストにも投げて、その上で急ぎですと件名と本文に書いて送信しても、送り先の方は自動フィルタを通していて1日の終りあたりにまとめてメーリングリストの中身を追ってたりしています。だからLINEやSKYPEやFACEBOOKや口頭で補足するわけです。逆も然りで、僕もまとめて読むMLが大量にありました。きっと”対応おせーよ”と思われていたに違いない。
今までにコミュニケーションラインとして使っていたSKYPEやLINEやFACEBOOKでこれは解決できていなかったし、まあ電話で伝えればいいじゃんと言われればそれまでなのですが、電話とメールのように複数のチャネルで同じことを連絡するのは面倒で仕方がないのです。再確認を念押しのために行うのはわかりますが、速度感を伝えるためにわざわざ複数チャネルで連絡するのは意味が無い。まあSLACKでそれが解決できるかどうかなんてわからなかったんですけどね。

無料版をひと通り20人の会社で使ってみた感想

まずは、良いところ。

中央集権的にアカウントが管理できるし管理してもらえるし自分でも管理できる

メールやメールサーバを自社で管理していると自由度が高いけど結局自分で管理しているわけではないから誰かの手をかりないといけないし、手を借りずに進めるような仕組みがまだ出来上がってないので煩わしさを感じていました。そのステータスだと既に出来上がっているものの上に乗っかって管理するのが楽です。たとえば、弊社ではメーリングリストを作るためにシステム管理者に申請をしなければいけないのですが、これが面倒。そして非効率。使っているメーリングリストとそうでないものがあって、それぞれにデータが溜まっていくとハードウェアのコストもメンテナンスのコストが高まるのはわかりますが、必要なときに自由にすぐ使えないと業務が進まない。別にメーリングリストを使いたいわけじゃなくて、複数の人に伝えたいことがあるだけなので早く伝えたい。その点では自分で必要なときに必要なぶんだけ自由に人を増やしたり参加させたりできるので、楽。社内限定ですが。

UIと無料はいいですね

デザインなんて好みだけど僕は好きです。好きなものをみて作業するのは以外とモチベあがります。UIもPCで作業するから横長で左寄せなのはいい。FBもSKYPEもLINEもなんでPC向けにアプリだしてるのにあんなに横幅がないし左右にメッセージがでて視線を左右を往復させるんだろう。疲れる。SLACKはとてもチャットしやすい。メーリングリストを全て読んで内容を把握することはできなかったけれど、SLACKにしてから全チャネルの全会話を追えるようになった。情報を処理しやすい。専門家じゃないからどこがよかったので明確にはいえないけど。
そして、無料。どうせ流行りが変わってまた違うツールを使うことになる。繋ぎのチャットツールにお金を払いたくないですもんね。んでも皆で使う方が便利がそれが前庭になっているのが怖い。無料でユーザ制限ないからといってガンガン人を追加していくと後で人の数だけ集金される鬼畜なモデルのようですね。怖い。

次に、悪いところとその対処法です。

コミュニケーションチャネルがまた1個増えるのか、面倒だな

もうすでに一杯コミュニケーションチャネルが存在するわけです。メールやSKYPEで社内外の人とチャットしているし、SKYPEやLINEでは音声チャットもしている。とりわけ外部の人とはFACEBOOKやLINEを使って連絡をとりあっている。ここに、社内向けにSLACKが増える。しかもほぼ社内向け専用ですよ。社内なら会話すればいいじゃん。5人以上外部からませるためには有料化しないといけないじゃん。SKYPEでいいじゃん。当初はそう思っていました。SKYPEではきつかったけど、SLACKでは全てのやりとりを追える。自分の反応が早いからか、皆の反応も早く感じる。
「導入の経緯」で書いた速度感や重要度を意識共有しにくい問題を解決してくれる気がする。UIが優れていて皆の情報処理速度があがっているのか、皆で整理したチャネル(左側のメニューバーに並んでいる会話)の整理を皆でやっているので重要度がフラットに扱われているからか、メンション(@ユーザ名で相手をPokeする)機能でメールにように大事なことが埋もれていないのか、どれが直接の原因かはわかりませんが反応が欲しい時にすぐもらえる。反応がほしいときにそう伝えられる。便利。

いつまでサービス続くのかな?ログを集約するならやっぱメールだろ

資金不足や買収でいつ終了やダメになるかわからないのに、社内の全やりとりをここの集約させるのはとても危険な気がする。外部サービスとの連携のしやすさが売りなので、ついつい楽しくなっちゃってインフラを繋ぎこみまくって後で使えなくなったときに対処に振り回されるのは面倒なのでそこだけは気をつけたいところですね。というわけで全チャネルの全やりとりをそのまんまメールで受信するようにしました。僕はGMAILを使っているのでこのように流れてきます。
gmailにslack
メールで受信することの一番のメリットは、外部とのやりとりと社内のやりとりを一緒に検索して参照できることです。お客様に限らず、メールで届く外部サービスの利用についてなどもそうですね。レンタルサーバのメンテナンス予定が告知されたりサーバ用OSに欠陥が見つかったりお客様から新規のお話があったら社内の皆と相談しますよね?メールでのそれとSLACKでのそれをまとめて取得したい。メールでも検索して、SLACKやSKYPEのやりとりをスクロールしておいかけていくなんてやってられないですよ。SLACKをやめたときに検索できなくなるとかありえないですしね。
ふー、これで、

心。
さて、個人的にはメールでログが受信できていれば、あとはチャネルで全やりとりを追っかけられるのでほぼ十分でした。困るのは、無料版だと10000行しか保持してくれないので、社内のチャットが多くて、出先にいる時間が長い日は、追いつく前にチャットが消滅する。特にDirect Messageなどは保管期間が別途定められているのか、よく消える。スマホでさっと見て把握してあとで返信しようと思ってもチャットが消えてるので返信し忘れる。多少不便です。わざとだな。くそ。周りからもテキストが消えて不便という声もあったです。

有料化がもたらす効果

SLACKについて、誰からも反応がなくなる

もともとログがなくなるから困る、以外の社内からの不満はあまりなかったですからね。有料化に伴い、とても静かになりました。一番上級のおもちゃを手に入れたからもう文句はないし、これ以上要求しても良くはならないってだけかもしれませんけどね。何事もなかったかのように社内の業務インフラになったところをみると、とても良く出来たソフトだなというふうには感じられずにはいられないですね。外部の方も制限つけてプロジェクトチャットに参加してもらえるようになったことも地味に便利です。無料版の時のメリットである管理の自由度としやすさに更に磨きがかかった感じ。まあもちろん例外もあってSKYPEやLINEやFACEBOOKは今まで通り使っているんですけどね。WIKIもREDMINEも別途使って管理して使っているし。

普通に使っていると最初に想定していた費用を大きく越えていく

使いやすいですからね。どうしてもガンガン人を追加していってしまう。追加して全員が使っていないとあまり意味のないツールですしね。というわけで今日も追加されました。8000円くらいどってことないという考え方もありますが予算を確保して導入したツールの費用が想定外かつ継続的にあがっていくのは資金面を多少見ている身として怖いところです。さらにいえば、多少のバルク割引に惹かれて年間契約していると、後から参加したメンバも参加したその日から丸一年あらたに費用が増えるため、一時的にいれたメンバ全員1年間分の費用を支払うことになります。これを繰り返すと、弊社だと、最初に想定していたミニマム費用の1.5倍くらいになりそうです。まあ規約をよく読んでそのくらい計算しとけって話しですね。ケチケチしてんなー思われててもしょうがないなと思う一方で、毎日使って毎月引き落とされていく固定の小さなお金を節約できずに大きなお金を貯めることなんで絶対できないのでバランスが難しいですね。

でもランキングコストとしてみると誤差の範囲内か

一人当たり月800円なので時給換算すると5円くらいの上乗せですね。無難になんでもできてコレだ!という特色がなく、その割に同類のサービスに比べてとても費用が高いように感じるSLACKですが、月に32時間(週1ペース)くらいしかこないアルバイトさんに有料アカウントを大量に割り当てない限りそこまでの変化はないです。与えても時給が25円増えるだけですしね。多少稼いでいれば問題ないと思える範囲ですかね。
うちの商材は技術なので開発陣の仕事効率が収益性に直結するわけで、年間全員で30万円でもエースの誰か1人が同じ時間で月に2.5万円以上の追加粗利を稼げたらいいわけです。僕もまた、全体を常時把握できるようになって月2.5万円以上のコストを削減できた自負もあります。後は使い勝手の良さは新しいツールに触れた刺激嬉しさや気分転換の嬉しさを経験できた分だけ得かなと。ツール導入がどれほど利益率と関連しているのかまでは%や円単位で調べきれませんが導入時期以降の収益はけっこう増えてますからね。外注先との連携がしやすくなったのは大きなプラスですね。

来年は使うかなー・・・?

SLACKとメールログのコンボはわりと気に入っているので恐らく1年くらいは使い続けます。費用も払っちゃいましたしね。落とし穴はあったけど計算しやすい利点はある。
結局最も重要なのは業務効率になってくるので、
・開発者がどのくらい助かっているか
・開発者の知的好奇心や+αの活動やモチベに影響あるか
・営業さんたちがどのくらい仕事効率があがったか
・バイトさんたちがどのくらい助かっているか
・消し忘れたメンバがどのくらいいるか
・無駄にシステム連携しちゃってないか
あたりで弊社は継続可否を検討する予定です。今のところ、ん十万円分の価値はあったかな、という感触です。冒頭でまとめたように、新しいものに触れてみるってのと気分転換も大事ですからね。何かの参考になれば幸いです。むしろ他の方の意見もください。よろしくお願いいたします。

この記事の著者

渡辺 正毅

1984年生まれ、サンフランシスコ育ち。大学から憧れの日本に留学してそのまま後移住しました。日本語の文章を書く練習がてら記事書いてます。緑のメッセンジャーを作っている会社に1年ほど勤めたあと、BPSという開発会社を立ち上げて仲間と楽しんでます。 2002年 慶應義塾大学SFC入学 2005年 Microsoft主催ImagineCupで「あしあと」プロジェクト入賞 2006年 慶應義塾大学SFC卒業 2007年 BPS株式会社設立に参画 2008年 型(カタ)で象(かたど)るカメラアプリ「カタぞう」で5万会員を突破しました 2009年 簡単アルバム視聴で音楽をより身近に「MusicFly」でAuOneマーケット1位を獲得しました 2010年 プロバスケチーム千葉ジェッツの株式会社ASPEを設立に参画 2011年 漫画を世界へ「MangaReborn」のFanpageが60万LIKEを突破しました  2012年 漫画を世界へ「MangaReborn」が「グローバル技術連携・創業支援補助金(平成23年度経済産業省補正予算事業)」に採択されました 2013年 漫画を世界へ「MangaReborn」が東京都中小企業振興公社の「新製品・新技術助成事業 助成金」に採択されました


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