2017年5月18日木曜日

日本、中国、米国のPMが議論し、ロシア、インド、日本らのエンジニアが開発。日本からグローバルに展開する帳票ツール「ActiveReports」のこれから[PR]

勉強の為に引用しました。

日本、中国、米国のPMが議論し、ロシア、インド、日本らのエンジニアが開発。日本からグローバルに展開する帳票ツール「ActiveReports」のこれから[PR]

2017年2月23日


精緻なレイアウトと罫線などを用いて見積書や請求書などを表示し印刷する、いわゆる「帳票」は、日本独自のニーズだとよく言われます。
しかし、最近では中国で帳票ソフトウェア市場も成長していて無視できない、と話すのは、代表的な帳票ソフトウェアのひとつとして知られる「ActiveReports」の開発と販売を行っているグレープシティの若生尚徳(わこう よしのり)氏。
figActiveReportsの新製品となる「ActiveReports Server
ActiveReportsは仙台に本社を置くグレープシティの製品。アプリケーションに豊富な帳票機能を組み込めるソフトウェアであり、同製品も日本を最大のマーケットとしています。
しかし次バージョンにどんな新機能を組み込むかといった製品の意思決定については、日本のプロダクトマネージャ、中国のプロダクトマネージャ、米国のプロダクトマネージャらが全体を統括するグローバルなプロダクトマネージャとともに会議を行っています。
さらに開発はロシアを中心に中国やインドが関わるなど、実は日本に特化した製品と思われている帳票製品も、グローバルな体制での企画、開発、販売が行われているのです。
日本を中心とするActiveReportsのグローバルな開発体制と今後の展開について、日本のプロダクトマネージャを務めるグレープシティの若生氏と福井氏に聞きました。
figグレープシティの第1ツール開発事業部プロダクトマネージャ 福井潤之(ふくい ひろゆき)氏(左)、第1ツール開発事業部ActiveReportsチームリーダー 若生尚徳氏(右)

米国製のソフトに日本のニーズを取り入れると売り上げが増えた

──── ActiveReportsは国内の代表的な帳票ソフトウェアのひとつですが、もともとは米国のソフトウェアだったと聞きました。
若生氏 はい。最初にリリースしたのは20年近く前の1998年で、当時は米国のソフトウェアを日本向けにローカライズしていました。当然、米国はレポートの文化で日本の帳票文化とは異なります。例えばレポートではほとんど罫線を使いません。
ただ、ActiveReportsのコンセプトである、リッチな帳票(レポート)機能をアプリケーションに簡単に実装できて、帳票の設計やカスタマイズも容易な開発者向けのソフトウェア、というのは非常に優れたものでした。
そこに日本向けに帳票の機能をどんどん追加してもらうことで日本市場でも受け入れられるようになり、2008年にはグレープシティが買収することになったのです。
──── 例えばどんな機能を追加してもらったのでしょうか?
若生氏 代表的なものとしてはデザイナ機能の強化やPDF電子署名が挙げられます。行間や文字ピッチの設定、外字対応といった機能は特に評判が良かったです。こういう機能を上位版の製品に入れると、上位版が売れるようになりました。
すると米国のマインドも、日本からの要求を入れると製品が売れるようになるというように変わっていったんですね。そうやって結果として売り上げの数字が積み上がっていくというのは面白い経験でした。
──── 当時はまだActiveReportsの買収前ですね?
若生氏 そうです。ですので機能追加については米国の開発元に要望する形で、入らなくても致し方ないなぁという立場でした。

日本、中国、米国のプロダクトマネージャが一堂に会してグローバル会議

figActiveReports Serverの帳票デザイナはActiveReportsと同じで、直感的に操作でき、スピーディな帳票設計が可能
──── そして買収後は日本のグレープシティの製品になりました。買収したことで日本の要望は通りやすくなったんですよね?
若生氏 そうですね。例えば買収後は日本主導で新しいデザイン方式である「ページレポート」を追加しました。日本の帳票は表紙をつけたり、既定のフォーマットがあったりとページ単位でのデザインが適しているものも多いので、それに対応したものです。現在では用紙サイズといったレイアウト上の制約を意識することなく自由にレイアウトできる「RDLレポート」と呼ばれる機能も追加し、3通りのデザイン方式を提供しています。
──── 私(新野)はときどき、日本にいる外資系企業の製品担当者が「なかなか日本の要望を製品に取り入れてくれない」と苦労している話を聞きます。仙台を本社にして海外にも売れるものを作る、という体制はどうなっているのですか?
若生氏 現在は、日本のプロダクトマネージャ、中国のプロダクトマネージャ、米国のプロダクトマネージャが一堂に会してグローバルな会議をしています。
開発リソースには限りがありますから、すべての要望を取り入れることはできません。それぞれのプロダクトマネージャのあいだで、なにを入れるのか、英語で議論します。最終的にはやっぱり市場の大きいところのプロダクトマネージャが強いので、最大のマーケットである日本からの要望は通りやすいですね。市場そのものはまだ小さいのですが、成長著しい中国の発言力も強まっています。
また、グローバルにもプロダクトマネージャがいて、全体で売り上げの最大化を目指しています。
実際の開発はロシアを中心に、インドでテストをしています。ただ、日本での発売前にはさらに慎重に日本独自の追加テストを国内でもしています。
──── 成長しているという中国では、帳票ソフトウェアにどんな要求があるのでしょうか?
若生氏 日本とは異なり、帳票ビューワのUXの改善とかそういったところが多いようですね。グラフでマウスオーバーしたときにツールチップを表示するとか。
日本の帳票では印刷が重要ですが、中国では画面上のインタラクティブ性が重要なようで、BIツール的な要素が強いように感じます。そういった製品の方向性についても、グローバル会議で調整しています。

今後、帳票はどうなっていくのか? ノンプログラミングで帳票デザイン

──── 今後、帳票はどうなっていくのでしょうか?
福井氏 電子帳票といった流れもありますが、日本には紙の書類を出すという文化がまだまだ根強く残っていて、安定市場なんですね。ずっと一定の市場があって廃れない。例えば、どの会社でも請求書を紙で出しています。しかも請求書といっても会社ごと、ユーザーごとに書式や項目などの要件が微妙に違います。
さらに法律が変わると新たな帳票が必要になってくることもある。最近だとマイナンバー用の項目が必要になるとか、年号とかもあります。
一方でグローバルに帳票の市場を見ると、BI系へと流れているイメージがあります。単純にデータを視覚化するところから、利用者が自分の求める角度でレポートを出力するような方向へシフトしています。
──── 新製品のActiveReports Serverが登場しました。従来の開発者向けのActiveReportsとは位置づけが違うそうですね?
福井氏 従来のActiveReportsは、Visual Studioの開発環境で帳票をデザインし、アプリケーションの中に組み込むことができるプログラマ向けのパワフルな製品です。
一方、今回新しくリリースした「ActiveReports Server」は、Webサーバ(IIS)にインストールするだけで、使いやすいWebポータルからノンプログラミングで帳票設計から管理、運用までをこなせるようになっています。
手軽に使えるだけでなく、RESTful APIも備えているのでアプリケーションから制御することもできます。帳票エンジンは実績のあるActiveReportsのものを使っているので、豊富な機能などを高い信頼性で使っていただけます。
figActiveReports Serverの仕組みと機能
──── ノンプログラミングで帳票設計ができるということは、社内の情報部門などで活用できそうですね。
福井氏 そうです。社内でアプリケーションを内製化する際の帳票設計や出力に使っていただくことを想定しています。
──── 今後の製品はどう進化していきますか?
若生氏 いまはWindows ServerのIISに依存していますが、この依存関係をなくしてLinuxにも対応できるようにするなど、いろんな環境で使っていただけるような製品として開発を進めていこうと考えています。
もちろんActiveReportsそのものもまだ機能強化していく部分が数多くあって、さらなる性能向上を目指します。また、日本だとExcel形式でいったん出力してExcelで二次加工したいという需要が大きいので、Excelへの出力精度をあげていくなど、ニッチではありますがそういった機能強化も続けていきたいと思っています。
ActiveReports Serverの方も、まだまだ私どものやりたいことの一割か二割ができているかどうかというところなので、今後もっと機能強化してきます。ご期待ください。
fig
──── ありがとうございました。
(本記事はグレープシティ提供のタイアップ記事です)

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