https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14180464384
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14180464384
8045Gの性能の良さは、特筆もの。WE300Bや845以上に、完ぺきなラングミュアの法則にしたがったプレート特性に近い特性となっています。 参照:名三極管伝説 これは、三極管接続されている第二グリッドと、第一グリッドの位置関係を吟味し、カソード表面での「第一グリッドの電圧による電界」と「第二グリッドの電圧による電界」の比が一定となるように工夫されているもので、本来の古典的な三極管では到達できないレベルとなっています。すごいものですね。理論的にはずっと前から分かっていたのに、コストを下げる見込みが立たず、どの真空管メーカーも敬遠していました。それを三極管接続したのですから、古典名三極管以上というのは、じつはあたりまえなんです。 NECがLUXの要求に合わせて開発したものですが、コンパクトに、大出力をという要請が強かったのでしょう。無理をしている部分があります。 例えばプレート。面に沿った方向の熱伝導を高めるため、多層にして、熱伝導率の高い金属を挟んだりしています。しかし、赤外線による放熱は、遠くから見たときの包絡表面積によってほぼ決まります。これを大きくできていませんから、プレートの温度上昇は、かなり高いものとなっています。ガラス管壁に強く風を当てることで、やや温度上昇を抑えられますが、それでも包絡表面積の小ささは、何ともなりません。 そこで、プレートの外側に、昇華しやすい材質を用いて、温度が上がるときに、昇華をすれば、管内のガスを管壁に封じ込めることができるという、一部の送信管に用いられている技術を転用しているのではないかと思います。 プレートが赤熱したとき、普通は、ゲッター部の色の変化となるのですが、この球は、管内全体に何か付着します。その現象から推測しているものです。 https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11180448941 で、junkdaiski2さんが提示してくださった資料には、KT-88の三極管接続に比べ、 ・ 曲線が立っている。 ・ 曲線の水平方向の間隔の一定性が優れている と桁違いに優秀なことが示されています。 ご質問者様同様、私も8045Gには惚れ込んでいて、復刻版がもし出たら、大量に買い占めたいとすら思っているほどです。 ところで、この8045Gを、低電流にしたらどうなるかということですが、折角立ち上がりのしっかりしたプレート特性を利用できないことになります。そこで、もし優しい使い方をしたいということであれば、むしろプレート電圧を下げる改造の方が良いかと思います。電源トランスを替えることになってしまいますが、出力管の電圧を2割弱下げることで、最大出力は3割ほど小さくなります。でも、球の特性の良い所を使える上、増幅率などへの影響も少なく、負帰還が不安定になることは回避できます。 なお、この8045Gは、一度プレートが赤熱したものは、もう真空度が低下していて、残念ながら条件を押さえて動作させても寿命は期待できません。赤くなっている最中に、前述の昇華物質の管内濃度が高くなっており、その昇華物質が電離した陽イオンが陰極に衝突し、オキサイドが飛び散っています。 そのオキサイドの中の酸素が、管の上部に最初から付着しているゲッターの縁を酸化させ白っぽくしていると思います。このようになっていたら、すでに寿命だと諦めてください。 なお、8045Gの暴走は、温度が上がって真空度が低下したことによって発生するガス暴走がほとんどです。電流が大きすぎて暴走するわけではありません。 回答になっていなくて申し訳ありません。
NEW! この回答はいかがでしたか? リアクションしてみよう
0 コメント:
コメントを投稿