2022年11月24日木曜日

カーボン・グラファイト・セラミックなどの情報のバックアップ。コメント:カーボンの粉を肺に吸い込むと肺がんの原因になりますのでご注意!

危険です!ご注意!カーボンの粉を肺に吸い込むと肺がんの原因になります。


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炭素入門編

1.炭素と黒鉛の違い~カーボンとグラファイトの違い

グラファイトとは漢字で黒鉛と書きますが、和名で正確には石墨といいます。
名前に「鉛」が含まれているのは、グラファイトの元素を分析する前は鉛が含まれていると考えられていたためです。元々はラテン語で(plumbago)と呼ばれており、英語では(black lead)と言われておりました。それを直訳して「黒鉛」とつきました。グラファイトという名前は元素が「C」(カーボン)だと判明した後に付けられた名前です。
では、炭素と黒鉛の違いを簡単に説明いたします。

炭素(=Carbon・カーボン)とは

原子番号6、元素記号「C」で表されます。石炭・石油・アスファルトのような炭素原子「C」と他の物質が結合した化合物として存在していたり、グラファイトやダイヤモンドのような、純粋な「C」原子の固まりとしてある物質の素と考えます。
原子「C」を構造の骨格の持つ化合物の総称を有機化合物(有機物)といいます。カーボンとは有機物(有機化合物)の礎となっている物質(元素)と考えてください。
しかし、立派な有機物でありながら、純粋な炭素原子の集合体である「グラファイト」や「ダイヤモンド」などの同素体、一酸化・二酸化炭素、金属炭酸塩(炭酸カルシウムなど)や金属シアン酸塩・金属チオシアン酸塩は原子「C」を構造の骨格に持ちながら無機化合物(無機物)とされています。それは、昔は「有機化合物は生体が産生する化学物質である」と定義されていたためで、生体が関与しない化合物として歴史上その定義の時点より前に発見されていた炭素化合物は無機化合物(無機物)とされたためです。

炭素化とは

炭素化合物である有機化合物(有機物)を、不活性雰囲気(例えば窒素やアルゴンなどのガス雰囲気)や、空気を密閉した状況で数百度~千度域で過熱する事により灰や炭になります。有機化合物(有機物)を加熱して、灰や炭に変化する事を炭素化といいます。
自然界では、大昔の恐竜や植物などが地中に埋もれ、空気を遮断された状態で地熱と地圧の影響を受けて、石炭や木炭に変わる物質の変化の過程を「炭素化」と言います。
人工的な方法で作る炭化物の判り易い例は、バーベキューなどに使う炭です。
炭は木を釜で空気に触れさせずに蒸し焼きにします。木が炭に変化する事を「炭素化」といいます。
数百度~千度域で「炭」となった有機化合物(有機物)、グラファイトの結晶構造やダイヤモンドの結晶構造をした小さな物質と他の物質(不純物)が含まれている状態です。こういった定まった一定の結晶構造でない物質を「無定形炭素」と呼びます。
有機化合物(有機物)のほとんどは、熱が加わる事により様々な種類の無定形炭素になります。例えば、原始時代の恐竜や木や生物から様々な資源ができています。石炭・コークス・木炭・煤(スス)のような固形(固相)の物や、ナフサ(ガソリン)、灯油、軽油、重油のような液体(液相)のもの、天然ガスのような気体(気相)もあります。
※物質の状態(固体、液体、気体)の三つの状態を「物質の三態(さんたい)や三相(さんそう)」とよばれます。

黒鉛化とは

 

炭を2,700~3,000℃程高い温度で空気を遮断した状態で熱を加えます。熱処理(熱を加える事)する事により、「C」原子の周りにある不純物を燃焼・気化させる事が出来ます。この高温で熱処理する事を「黒鉛化」といいます。
黒鉛化して作られた純粋な炭(規則的な配列をしている「C」原子の結晶体)をグラファイトといいます。グラファイトの原子の結合の形状は六角形の板状結晶。構造は、亀の甲状で層状物質となっております。

黒鉛(=graphite・グラファイト)とは

 

黒鉛化という高温熱処理をされる事により出来る、規則的な配列をしているカーボンの塊をいいます。自然界で、炭素化されたカーボンに、高温の熱を加え続けると「天然黒鉛」になります。一方、人の手で炭に高温熱処理を施し作られたグラファイトを、「人工黒鉛」と言います。
自然界でも人工的にでも、グラファイトにさらに熱と膨大な圧力をかけ続けるとダイヤモンドへ変化します。身につけている天然のダイヤモンドは、地中深くで熱処理され、地殻変動により地上付近に現れた貴重かつ神秘的なものなのです。

炭素質と黒鉛質の違い

炭素質とは、原子「C」のみで形成される結晶の発達の程度の低いものをいいます。黒鉛質と炭素質の大きな違いは、純粋な「C」原子の集合体の結晶の大きさが違います。
炭素質は、紙に筋を引いた場合紙を引き裂いてしまいます。それは、不純物が多く含まれている為で、硬い部分と柔らかい部分が入り混じって存在するためです。また、非常に硬く加工しにくく叩いた時は金属音がします。例えるなら、バーベキューに使う炭(備長炭)などです。
一方、黒鉛質とは鉛筆に似た滑らかさで、白い紙に黒い線を書く事が出来ます。言い換えれば滑りやすく、柔らかく、金属などの硬いもので引っかくと傷が入ります。ずばり鉛筆やシャープペンシルの芯は黒鉛です。
黒鉛質は「グラファイトの結晶構造」をご覧いただいても判るように、原子が横方向に結合しているシート状(グラフェン)であり、グラフェンが積層されて出来ています。その為、水平方向の力に弱く、紙に擦ると黒い線を引く事が出来るのです。また、炭素質に比べ黒鉛質は不純物が少なくなっているため、純度が高くなっております。
加えて、炭素質から黒鉛質へ結晶化が進む途中段階材料があります。よく炭素黒鉛質やセミグラファイトと呼ばれる材料です。セミグラファイトは、結晶化に進み具合で硬さが全く違います。例えば、材料を切断する際に火花が出る材料(炭素質に近く硬い物)や、黒鉛質に近く加工しやすい材料も有ります。

カーボンとグラファイトの違い

カーボンとは、カーボン原子(=C)が配合されていたりする材料や製品など広く使われています。一般に言われているカーボンで、自転車や車、釣竿に使われているカーボンといえば「CFRP」のことです。カメラ部品の掃除をする掃除用具や化粧品などで「カーボン配合」と記載があるものは、大体が「カーボンパウダー」や「カーボンブラック」の事になります。一般的なグラファイト製品といえば鉛筆の芯になります。
工業的なカーボンといえば黒鉛の事を指す事が多く、何かを作るための治具として使われたり、機械部品の一部として使われたり、工業製品の原料の一部として使われております。グラファイトとカーボンを使い分けられておられる方はあまりいらっしゃいません。
その為、カーボンといえば「炭素材料全般」のことで、グラファイトといえば「炭素材料の中でも黒鉛化されたもの」を表すというのが正しい使い方になるかと思います。

産業用途でのカーボンとは、主にグラファイトの事を指して言われます。

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炭素入門編

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7.未来の炭素ってどんなの?(ニューカーボン・ファインカーボン)

カーボンは原子レベルでも様々に製品化されてきております。カーボンは未来の生活をより良くする上で重要だと考えられており、絶えず様々な研究が進められております。

カーボンナノチューブ(=Carbon Nano Tube)

カーボンナノチューブとは、炭素原子を円筒状に結合させたものです。高電流密度耐性で、高熱伝導特性、高機械強度の特徴を持ち、分子構造が細長く、集積回路や、燃料電池の電極や、宇宙エレベーターの研究分野で特に注目されています。切れのないナノチューブを1cmに束ねれば、1200tもの重量を吊り上げるとこが出来るそうです。カーボンナノチューブは「CNT」と言われます。

カーボンナノホーン(=Carbon Nano Horn)

カーボンナノチューブのチューブの先端が、角状(horn)の閉じたもの。
カーボンナノホーンの複合体を用いて、マウスの腫瘍に対してレーザー光を照射したところ、顕著な治療効果が確認されました。今後、研究が進めば人体の癌治療に大きく貢献する事となるでしょう。

フラーレン(=Fullerene)

フラーレン(炭素原子で構成される、球殻状のクラスターの総称)というサッカーボール状の構造を持ち、炭素原子60個で構成されるフラーレンC60という分子が特に注目されています。これは、高潤滑材(摩擦係数ほぼ0)として実用化されております。また、フラーレンは、光の作用により細胞内のDNAの切断をしたり、活性酸素の消去や抗HIV活性を示し、医療用臨床実験が行われています。

カーボンナノカプセル(=Carbon Nano Capsules)

フラーレンの製造の研究過程で、フラーレンの球体結合の中に金属の超微粒子を包み込む技術が開発されております。これは、機密性に優れ、内部の金属の持つ性質を引き出しながら酸化や水分解から保護し、さらに黒鉛の持つ潤滑性を利用する技術の研究が進められております。

フラーレンポリマー

フラーレン同士を結びつけた「フラーレンポリマー」の研究が行われております。
フラーレンポリマーとは、フラーレン結合一つが1炭素原子の役割をし、グラファイトの結合に似た六面体結合を作ったり、ピーナツ型の2重体を作ったり、一直線に繋がったり、色んな構造があります。フラーレンポリマーとなってカーボンに初めて発現する面白い機能は「磁性」を持つことです。磁性が発生する原因は解明されておりません。他の性質がないか等、フラーレンポリマーの研究は現在も進められております。

ロンズデーライト

ダイヤモンドと同じ炭素原子の結晶で、その結晶構造から「Hexagonal diamond(六方晶ダイヤモンド)」とも呼ばれています。
ロンズデーライトは、実際のモース硬度の実測データは材料に含まれる不純物や結合の欠陥と予想される原因により3~7程度なのですが、純粋なロンズデーライトではダイヤモンドより58%高い圧力に耐えることが予想されています。というのも、隕石の衝突により出来る物質で、隕石中に微量に確認されていて、大きくても顕微鏡で確認出来る程度の大きさです。純粋な結合の大きな結晶のロンズデーライトがなく実測出来ないためです。
将来的な工業用途では、ドリルの刃の先端や宇宙船での利用が検討されており、ロンズデーライトの人工的製造方法もこれから研究されていくことでしょう。

アモルファスカーボン

球状や平面状といったような一定の形態を持たなく、カーボンと水素(H)などと結合した状態で定まったパターンの分子結合をしていないカーボンです。言い換えれば、ダイヤモンド(SP3構造)や、グラファイト(SP2構造)の様に、定まった結合構造をしていません。
アモルファスカーボンは、
ⅰ.潤滑性がある
ⅱ.耐磨耗性がよい
ⅲ.化学的に安定している
ⅳ.硬い
ⅴ.平坦な膜が得られる
ⅵ.ヤング率が低め
ⅶ.一般的に絶縁体
という特性を持っております。様々な物をコーティングする材料としてアモルファスカーボンは利用されております。
用途として、電子・半導体分野ではプラズマエッチャー電極板、ダミーウエハー、燃料電池セパレーターなどがあります。また、耐薬品性、高純度、耐熱衝撃性の良さからルツボ、パイプに被膜処理をして使用しています。耐食性、耐熱性もある為、半導体の製造治具に使われています。

ナノ結晶ダイヤモンド膜

ナノ結晶ダイヤモンド膜(UNCD:ultrananocrystalline diamond film)のダイヤモンド膜はナノサイズの純ダイヤモンド結晶より出来ている膜です。
ナノサイズの被膜なので様々なものに貼り付けたり、コートする事により強度を上げることが出来ます。
ナノ結晶ダイヤモンド膜をする事により、摩擦を減らし、耐摩耗性を増し、発生熱を減らすことで省エネルギーを可能にします。

ナノチューブコート

カーボンナノチューブを金属の表面に効率的にコーティングする技術を、大阪大学の近藤勝義教授や梅田純子助教授やの研究グループが開発されております。
金属にナノチューブコートを施す事により丈夫になり、金属の摩擦を抑えることが可能となります。チタンやアルミ、鉄などの幅広い材料にコーティングをすることが出来、自動車や飛行機のエンジンや変速機、ベアリングなどの機械部品や家電製品への応用が期待されています。

超薄型テレビ

カーボンナノチューブの応用ですが、NECや伊勢電子工業が驚く程薄いナノチューブディスプレイの試作型を発表されております。将来のテレビは、壁掛け65インチ、厚さ5mm消費電力は現在の三分の一とかが主流になるかもしれません。

高性能もみ殻活性炭

もみ殻は飼料や敷材に使われていて、大半は野焼きで処分されていました。もみを焼却するには大量の酸素を必要とします。その為、二酸化炭素による温室効果ガスの排出が問題になっていました。炭になったもみ殻には二酸化ケイ素が含まれており、広い用途での産業的リサイクルが難しいという悩みがありました。
長岡技術科学大学の研究グループは、水酸化カリウムや水酸化ナトリウムを用いて熱処理をする事により、もみ殻から二酸化ケイ素を取り除くことに成功されました。
従来の活性炭は1g当たり1000平方メートルなのですが、高性能もみ殻活性炭では2.5倍ほどの表面積があり、高い吸着力を持つことが発見されております。その為、大量の水素を吸着させる燃料電池の材料にしたり、色んな応用が検討されています。

スーパーポリ水酸化フラーレン

三菱商事のナノテク子会社であるビタミンC60バイオリサーチと阪大大学院工学研究科 物質化学専攻の大島巧教授の研究グループとの共同研究で、フラーレンの炭素原子に水酸基(OH-)を多数 修飾することで水溶性になる「スーパーポリ水酸化フラーレン」が開発されています。このスーパーポリ水酸化フラーレンは人体に有害な活性酸素を効率的に消去することから化粧品への実用化がされています。

カーボンナノチューブアクチュエータ

アクチュエータとは、信号を送る事により、伸縮や屈曲などの運動を行う装置の事です。
アクチュエータは家電製品や航空機によく利用されています。例えば、クリスマスの電飾、車のウインカーなど、電気を通すと銅電極の熱膨張によりスイッチが自動でオンオフします。似たような動きを、信号により発生させる装置といえば判りやすいでしょう。
この電極にカーボンナノチューブを使い超小型アクチュエータの研究が進められており ロボットの関節の動きや人工筋肉の研究が進められています。
先日、独立行政法人 産業技術総合研究所 健康工学研究部門 人工細胞研究グループと、アルプス技研 仙台開発センターの共同開発により、産業技術総合研究所のナノチューブ応用研究センターらが開発した、スーパーグロ-スカーボンナノチューブ(SG-CNT)を用いて、10万回駆動しても変位量が10%しか減らない、耐久性が高くて、3時間にわたって変位状態をほぼ一定に保てる変位保持性などを持つ、高性能ナノカーボン高分子アクチュエーターを開発されました。この研究の成果により、実用化に向けた開発が更に進むことになりそうです。

携帯機器向け燃料電池

カーボンナノホーンを電極に採用した、携帯機器向けの小型燃料電池が、日本電気㈱、科学技術振興事業団、(財)産業創造研究所から発表されております。 燃料電池は、水素などの燃料と酸素を反応させて電気を発生させます。
開発された燃料電池は電気出力が従来より約2割向上することが確認されております。更に、発生するエネルギーがリチウム電池の10倍程で、高効率な次世代エネルギーとして注目されています。将来的には、ノートパソコンの数日間の連続使用などが可能になるといわれており、さらに研究が進められております。

自動車用燃料電池

自動車用の水素燃料電池の開発で特に問題になっているのは、いかに安全、軽量、小型の水素燃料タンクを作れるかということです。
まだ研究段階ですが、燃料タンクを金属チタンでコーティングし、タンク内をカーボン・ナノチューブで満たし、ナノチューブに水素を吸着させて燃料として蓄える研究が進められております。

カーボンナノチューブとグラフェンの複合構造体

富士通研究所は、カーボンナノチューブ生成用の基盤に対して垂直な方向に沿って作られた多層のカーボンナノチューブ上に、数層から数十層のグラフェンの複合構造体を自己組織的に作ることに成功されました。
このカーボンナノチューブとグラフェンの複合構造体の詳細な特性や、形成構造の解析し新しい分野で活かす研究が行われています。

CFRP製人工関節・義肢

人工関節や義肢にCFRPを用いる研究がされております。 従来の人工関節の構造部には主に金属が使用されております。金属は関節が繰り返し動かされる際に発生する磨耗粉や骨溶解や、骨の萎縮、疲労折損、金属アレルギーに対しての反応など問題点が存在しています。
一方、CFRPは金属材料に比べて軽量で強度が高く、疲労強度も優れている事から代替材料になるのではないかと注目されています。
CFRPと金属製の関節と比較すると、CFRPは放射線を透過するため、CTやMRIの使用が可能となります。また、金属ではない為、空港などでの金属探知機を用いた、セキュリティチェックに不必要に反応しません。更に、金属アレルギーの問題も有りません。
まだまだ、CFRPを採用する為には課題も多く残されておりますが、将来的にはCFRP製の人工関節や義肢が主流になるかもしれません。

カーボンナノゲージ

名古屋大学、伊丹健一郎教授達の研究グループが120個の炭素原子と、78個の水素原子からなる、カゴ状の炭素ナノ化合物「カーボンナノゲージ」の合成に世界で初めて成功されております。 カーボンナノゲージの特徴としては、
ⅰ.白色固体で、ほとんどの有機溶媒によく溶ける
ⅱ.300度以上でも分解しない
ⅲ.光を効果的に吸収する
ⅳ.強い青色蛍光をもつ
という特性を持っております。
応用展開としては、有機EL材料や有機トランジスタ材料、光記録材料、高密度光ストレージ、生体分子の蛍光イメージング、ゲスト分子の光センサー、分岐型カーボンナノチューブの精密化学合成用途などに期待されております。

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セラミック入門編

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カーボンおよび、ファインセラミックス関連用語

弊社、レイホー製作所で取扱いをしております力―ボンは、人工的に作り出されている材料で、いわばセラミックスです。また、カーボンのみならず、セラミック製品も弊社では取り扱っております。セラミックには、様々な種類があります。
そこで、ファインセラミックス関連用語では、セラミックの材料や加工方法、製造方法など、関連用語の紹介をいたします。

「JIS R 1600ファインセラミックス関連用語」より

<アモルファスセラミックス>amorphous ceramics
セラミックスを構成する原子又はイオンが無秩序に配置した、非晶質のセラミックス。従来のガラスのような結晶化しにくい物質だけでなく超急冷して得られるものや気相法で合成するものがある。
<アルミナ>alumina
酸化アルミニウム(Al203)。結晶相としてα-、γ-、η-などがあるが、一般にα-アルミナをいう。α-アルミナは最も安定なコランダム構造を示す。融点2050℃、電気絶縁性、耐熱性に優れる。工業用アルミナとしては、アルミナ含有量が80%から100 %近いものまである。IC基板、耐熱材料、光学材料など広い用途がある。α-アルミナの鉱物名がコランダム。
<圧電セラミックス>piezoelectric ceramics
印加圧電の作用によって、結晶がひずむ性質をもつセラミックス。機械的エネルギーと電気的エネルギーとの相互変換に利用される。代表的な圧電体にはペロプスカイト型構造のBaTi03、PZT、水晶などがあり、超音波振動子、アクチュエーターなどへの応用がある。
<安定化ジルコニア>fully stabilized zirconia
ジルコニアにCaO、MgO、Y203などを固溶させ、低温まで立方晶の構造を保持したジルコニア。通常、FSZと呼ぶ。純粋なZr02は低温から高温に向かって単斜晶系、正方晶系、立方晶系の相転移を生じるが、これらの成分を固溶させると立方晶の安定な領域(組成、温度)が広がり、温度変化に対して転移することのない安定な立方晶が得られる。安定化ジルコニアは耐火物、れんが及びコーティング材として使用する。固溶によって酸素欠陥が生じる固体電解質となる。
<アパタイト>apatite
化学式Ca10(PO4)6(F,Cl,OH)2で示す化合物。天然に産するものはリン灰石ともいう。主に、水酸アパタイトCa10(P04)5(OH)2が合成され、生体用セラミックスとして利用。
<アルミノけい酸ガラス>aluminosilicate glass
シリカとアルミナによって網目状構造が形成されているガラス。 軟化点が高いので耐熱性が必要な用途に適している。CaOとB2O3を加えたEガラスが最も大量に生産されている。アルミノけい酸ガラスで耐酸性が低いという欠点をもつが、電気絶縁性が高くガラス繊維の代表的な組成となっている。
<アルミナ添加ジルコニア>alumina added zirconia
部分安定化ジルコニアなどのジルコニアを主成分とする主相にアルミナを分散させることによって、ジルコニアの粒成長を抑制し、強度や破壊靭性を更に改善したジルコニア。
<インテリジェントセラミックス>intellgent ceramics
環境条件に知的に応答して機能を発現するセラミックス。
<イオン伝導セラミックス>ionic conductive ceramics
電荷担体がイオンである伝導性セラミックス。固体電解質セラミックスともいう。Na+伝導のβ-アルミナやO2-伝導のジルコニアがよく知られている。
<ウイスカ>whisker
ひげ結晶ともいわれ、 含まれない欠陥の数が非常に少ない繊維状単結晶。 SiC、Si3N4などのウイスカは金属やセラミックス複合材料の強化材として利用される。
<雲母>mica
XY2-3(Si,Al)4O10(OH,F)2[XはK、Ca、Naなど、YはMg、Al、Li、Fe、Mn、Tiなど]であらわされる鉱物(001)面に強いへき開性をもつ。
<鉛系リラクサ>lead based relaxor
酸化物プロブスカイト、A(B1 ,B2)O3のAサイトに鉛を含み、散漫な相転移を示す強誘電体物質。
<オキシナイトライトガラス>oxynitride glass
酸化物ガラス中の酸素原子の一部を窒素原子で置き換えたガラス。元のガラスに比べて弾性率、硬さ、軟化温度などが高くなり、化学的耐久性も改善される。窒素含有率は2~15重量%程度である。
<カルシア>calcia
酸化カルシウム(Ca0)。 融点は2572℃。石灰石を加熱分解して造る。低温で焼成したものを軽焼、高温で焼成したものを硬焼と呼ぶ。セメント工業に必須の材料。石灰工業、カーバイト工業などに広く利用されている。ドロマイト(MgC03・CaC03)は塩基性耐火物として使用。
<カーボン>carbon
原子記号C。原子番号6、原子量12.011の固体元素。天然に単体として産するものにダイヤモンドと天然黒鉛の2種の同素体がある。人工的には有機化合物の熱分解によってコークス、カーボンブラックとして生成。炭素製品としてはダイヤモンド、黒鉛のほかに、ガラス状炭素、気相分解炭素、炭素繊維などがある。
<カルコゲナイドガラス>chalcogenide glass
硫化物、セレン化物、テルル化物又はこれらの混合系から成る非酸化物ガラス。導電性、赤外線透過性などの特徴がある。メモリ材料、赤外光ファイバ材料として注目されている。
<機能性セラミックス>functional ceramics
セラミックスの機械的、熱的、化学的、光学的、電気的、生体的などの性質を利用した高度な機能を発現するセラミックス。
<グラファイト>graphite
炭素の同素体の一つ。日本名では黒鉛又は石墨と呼ばれる。六方晶系に属する層状構造をもつ・耐熱、耐食、導電材料など広い用途をもつ。
<傾斜機能材料>functionally gradient material
材料内部の成分組成及び微視組織の傾斜分布化によって新しい機能を発現させる材料。
<けい化モリブデン>molybdenum silicide
MoとSiの金属間化合物。ニけい化モリブデン(MoSi2)が実用化されている。MoSi2 :融点 1870℃、電気抵抗は常温で22μΩcm。1700℃まで空気中で使える発熱体、IC回路製作マスク用などに使用。
<構造用セラミックス>structural ceramics
セラミックスの機械的、熱的及び化学的な性質を主に利用し、各種構造部品として使用される材料。耐熱、高強度材料、超硬質材料、高靭性材料、耐熱衝撃性材料、断熱材料などがある。
<光学セラミックス>opitical ceramics
光学的機能(透光性、屈折性、 反射性、電気光学効果、磁気光学効果、光導電性、偏光性、発光性など)に優れたセラミックス。
<高強度セラミックス>high strength ceramics
高い外力に抗する強さを備えたセラミックス。耐熱合金の使用限度以上のものが特に有用で注目される。窒化けい素、炭化けいそ素、部分安定化ジルコニアなどがある。
<高靭性セラミックス>toughened ceramics
材料に存在する欠陥を除き、応力集中を避け、応力緩和をおこしやすくし、破壊に対する抵抗力を高めたセラミックス。部分安定化ジルコニア、窒化けい素、セラミックス基強化複合材料などがその代表的材料である。
<コーディエライト>cordierite
2MgO・2Al203・5Si02組成をもつ斜方晶の鉱物で、天然物の多くは少量の鉄と水を含む。広義には、六法晶のα型、斜方晶のβ型、及びμ型を総称して用いられる。熱膨張係数が非常に小さいので耐熱衝撃性に優れている。 主に自動車用排ガス浄化用触媒担体として使用。
<酸化物セラミックス>oxide ceramcs
非金属元素として酸化を含む酸化物から成るセラミックス。酸化物セラミックスには、単純酸化物、複酸化物、けい酸塩、りん酸塩などの酸素酸塩がある。それぞれ種類も多く広範囲の用途がある
<サーメット>cermet
セラミックスと金属との複合材料。一般的なものに元素周期律表IVA、VA、VIA族遷移金属の炭化物をニッケル、コバルトを主とする金属で結合した焼結硬質合金がある。
<サファイア>sapphire
α-アルミナの一種。天然に産するものは青から藍色を呈するが、人造のサファイア単結晶の無色のものも含まれる。
<酸化亜鉛>zinc oxide
化学式ZnOで示す。紅亜鉛鉱として天然に産出。比重5.78、ウルツ鉱型と岩塩型の2種類の多形をとる。常圧下では、1720℃で昇華。Bi203などを添加した焼結体は非直線的な抵抗変化を示し、バリスタ、センサなどに利用される。また、古くから顔料としても利用。
<酸化鉄>iron oxide
鉄の酸化物で酸化第一鉄(FeO)、四三酸化鉄( Fe304)、酸化第ニ鉄(Fe203 )などがある。FeO:自発磁化をもつので磁性酸化鉄ともいう。逆スピネル型構造、比重5.16、融点は1538℃、Fe203:α型とγ型がある。前者はコランダム型構造をもつ赤色粉末。宝石研磨用、顔料などに用いられている。後者はマグへマイトと呼ぶ。針状微粒子化して、単磁区で異方性をもたせて保磁力に富む磁器テープに利用する。
<サイアロン> sialon
Si-Al-O-N系化合物の総称。Si,Nに対しAl,0が置換型固溶したβ-サイアロンと、この置換型固溶及び結晶格子間に特定な金属原子が侵入型固溶したα-サイアロンとがある。 特性は窒化けい素のもつ低熱膨張率、高強度に加え、耐食性も優れるが、靭性が低い。
<焦電セラミックス>pyroelectric ceramics
電気的自発分極をもつために、外部電場を加えなくても、温度を変化させるだけでその表面に正負の電荷を発生する性質(焦電性)をもつセラミックス。セラミックスでは分極操作によって自発分極を持たせる必要がある。温度センサ、赤外線センサなどに利用され、代表的なものにはPZTがある。
<磁性セラミックス>magnetic ceramics
酸化鉄を主成分とする自発磁化をもつセラミックス。代表的なものに、軟磁性体のスピネル型、ガーネット型及び硬磁性体のマグネトプラムバイト型構造の化合物がある。
<ジルコニア添加アルミナ>zirconia toughened alumina
ジルコニアの相転移による体積変化や形状変化などの性質を利用して、強度や破壊靭性を改善するためにジルコニアを加えたアルミナ。
<ジルコニア>zirconia
ニ酸化ジルコニウム(ZrO2)。単斜晶系、正方晶系及び立方晶系の3種の多形がある。それぞれの転移温度は、約1100℃及び2370℃であり、融点は2680℃。正方晶系から単斜晶系へ相転移には約5 %の体積膨張を伴い、焼成後の冷却中に亀裂が発生するため、一般には、CaO、MgO、Y203などを固溶させ、安定化ジルコニア(FSZ)又は部分安定化ジルコニア(PSZ)として用いる。
<シリカ>Silica
ニ酸化珪素(Si02)。結晶性物質として、石英、クリストバライト、トリジマナイトなどの多形が存在する。石英ガラスは、半導体製造や光ファイバとして利用されている。非晶質ニ酸化珪素の意味で用いられることもある。
<シリカガラス>silica glass
シリカの網目状構造だけによって構成され網目修飾イオンのないガラス。純けい石の融解やSiCl4の高温気相分解で合成する。膨張率が小さく、急熱急冷に耐える。半導体分野で使用される高純度シリカガラスは、Al,B、Pなどの不純物の含有量が1ppb以下である。
<スピネル>spinel
狭義にはMgAl204からなる等軸晶系の鉱物をいう。比重3.55、硬度8。天然のスビネルで濃赤色の良質結晶は宝石になる。MgAl203と同じ結晶構造をスピネル型と呼び、多くの化合物が存在する。磁性材料としてのフェライト(NiFe204、MnFe204など)、Mn-Co-Ni系サーミスタ材料、顔料などがよくしられている。
<赤外線放射性セラミックス>infrared radiation ceramics
赤外線波長帯(約0.75~1000マイクロメートル)の電磁波を多く放射するセラミックス。特に遠赤外線(波長2~30マイクロメートル)を放射するセラミックスは工業加熱に利用され、MnO2、Fe2O3、CuO、CoOなどを添加したコージェライトやチタン酸アルミニウム、炭化ケイ素などがある。
<絶縁セラミックス>insulating ceramics
電気導電率がある値(約10-8Ω-1cm-1 )以下のセラミックス。電力輸送用電線を固定する碍子やIC基板など幅広く利用されている。
<ソフトフェライト>soft ferrite
ヒステリシス曲線が細く保磁力が小さい。外部の弱い磁界に対しても敏感に磁化されるフェライト。
<ソーダ石灰ガラス>sode lime glass
シリカ、ソーダ及び石灰を主成分とするガラス。ソーダ灰、石灰石及びけい砂を主原料と して溶融法によって生産する。耐アルカリ性が低いという欠点があるが、加工しやすく安 価であるので表面にシリカコートを行ってアルカリの溶出を防止したものは基板ガラスと しても使用される
<炭化物セラミックス>carbide ceramics
物質を構成する主要構成成分の非金属元素が炭素から成る化合物によって構成されるセラミックス。炭化けい素(SiC)が代表的な材料。
<多孔質セラミックス>porous ceramics
気孔率が大きいセラミックス。閉気孔を含むものは断熱材、軽量骨材などとして用いられ、開気孔を含むもには吸着材、触媒単体として用いられる。
<タンタル酸リチウム>lithium tantalate
LiTaO3の組成をもつLiNbO3型構造(三方晶系)の強誘電性の化合物。単結晶はレーザ用非線形光学材料、ピエゾ素子、表面波フィルタなどに用いる。
<ダイヤモンド>diamond
炭素単一原子が最密構造に配列した立方晶の結晶体。自然界で最も硬く、屈曲率が大きく、熱伝導率が高いなどの優れた性質を持つ物質。宝石、切削工具、放熱基板として利用する。人工的には、超高圧下で合成する。常圧下での気相合成法もある。
<炭素繊維>carbon fibers
高温度で熱処理された炭素を主成分とする繊維。炭素が黒鉛化したものは黒鉛繊維とも呼ばれる。PAN系ピッチ系に大別される。金属、プラスチック及びセラミックスの強化として用いられる。
<炭化珪素(SiC)>silicon carbide
化学式SiCで示す化合物。共有結合性が高く空気中で1,600℃付近まで安定しており、熱分解温度は約2830℃。比重3.22 ,熱膨張係数は5.5×10-6/℃。高熱伝導率物質で、270W/m・Kと良好な耐摩耗性を示す。半導体を利用して発熱体やバリスタ。メカニカルシール、耐火物などに利用される。地球上で3番目に硬い化合物で、高強度の構造用部品を対象にも開発が進行中。また、シリコンウ工ハーの熱処理用ジグとしても利用。
<炭化チタン>titanium carbide
化学式でTiCで示す化合物。立方晶系で比重4.94、モース硬度が8~9の硬質物質。優れた耐摩耗性を示し、切削工具材として利用。通常、TiC-Ni-MO系や、WC-TiC-Co系の焼結体が主でサーメットと呼ぶ。
<炭化タングステン>tangsten carbide
化学式WCで示す化合物。立方晶系で比重15.50と重く、モース硬度9の硬い物質。高強度で優れた耐摩耗性を示し、切削工具材として利用する。WC-Co系が主成分の焼結体を超硬合金と呼ぶ。
<立方晶窒化ホウ素>cubic boron nitride
cBNとも呼ぶ。ダイヤモンド構造をもち、その基本的性質もダイヤモンドに酷似している。通常超高圧法によって合成し、切削及び切削工具として利用。
<窒化ホウ素>boron nitride
化学式BNで示す化合物。機械加工の出来るhBN、硬い物質としてcBNのほか、γBN、wBNなどの多形がある。炭素とよく似ている。hBNは快削性を示し、耐熱及び耐食材に使用する cBNは高圧合成され、工具材として用いる。
<窒化物セラミックス>nitride ceramics
非酸化物セラミックスの代表の一つで、Si3N4、AIN、TiN、BNなど窒素を非金属構成元素として含む化合物から成るセラミックス。
<窒化アルミニウム>aluminum nitride
化学式でAINで示す。 六方晶系、ウルツ鉱型構造で比重は3.26。2200℃前後で分解する。 熱伝導率が高く電気絶縁性に優れる。IC、LSIの基盤/パッケージやヒートシンクに適用。 緻密化にはY2O3、CaOなどの焼結助剤を使用する。
<窒化けい素>silicon nitride
化学式Si3N4で示す化合物。α型、β型の2相が存在する。共有結合性が高く1気圧下では1900℃で分解する。比重3.19、熱膨張係数3×10-6/℃前後。Y2O3-A2O3を加えた焼結体は強度と靭性に優れる。工ンジン部品などの構造用材料として利用。
<窒化チタン>titanium nitride
化学式TiN、比重5.4、立方晶で融点が2950℃の硬質化合物。サーメット工具に分散した り、超合金の上に被覆して用いる。黄金色を呈するので装飾用にも使用。
<超微粒子>ultrafine particle
粒径が0.1ミクロン程度より小さい粒子。比表面積が大きく、ミクロンオーダーの粒子やバルク状の材料に比べ、焼結温度の低下、表面の高活性、単磁区の形成、微細孔の形状、紫外線の吸収などに特異な性質をもち、電気的、磁器的、光学的性質、反応性などのどの点にも特徴がある。
<超伝導セラミックス>super conductive ceramics
ある温度以下で電気抵抗がゼロになり、同時に反磁性を示す性質をもつセラミックス。R-Ba-Cu-O系(R:希土類元素)、Bi-Sr-Ca-Cu-O系、Tl-Ba-Ca-Cu-0系などの酸化物がある。これらの酸化物は、従来の金属超伝導材料に比べ著しく高い臨界温度をもつ。
<チタン酸鉛>lead titanate
化学式PbTiO3で示す化合物。ペロブスカイト型構造をとり、室温では無色の正方晶系結晶。強誘電性の物質、圧電材料として利用。
<チタン酸バリウム>barium titanate
化学式をBaTiO3で表される。ペロブスカイト型構造の化合物。キューリ点120℃付近で急に誘電率が高くなり10000を越える。コンデンサ材料及び圧電材料として利用する。
<低温焼結セラミックス>low temperature sintering ceramics
誘電体材料、絶縁体材料などで、その性能の劣化を伴わずに焼結温度の低下を図り、低い温度で焼結したセラミックス。 チタン酸バリウム系材料に対し低温で焼結する鉛系ペロブスカイトなどはその一例。 広義には、超微粒子などによって通常よりも低い温度で焼結させたセラミックスも含む。
<低膨張性セラミックス>low thermal expansion ceramics
熱膨張係数の小さいセラミックス。コーディエライト、リチウム-アルミノけい酸塩、チタン酸アルミニウム、りん酸ジルコニウムなどがこれに属する。
<電子セラミックス>electronic ceramics
セラミックスの特徴である電気的電子的機能(電気絶縁性、誘電性、圧電性、焦電性、半導性、磁性など)を利用し、各種電子機器部品として使用されるセラミックス。
<透光性セラミックス>tanslucent ceramics
透光性に優れたセラミックス。アルミナや(Pb、La)(Zr、Ti)03、Y203-Th02、MgAl04などの酸化物系のほか、窒化物、炭化物及び硫化物系セラミックスにも透光性をもつものがある。
<ナノコンポジット>nanocomposite
数nmから数十nmの分散相を母相の粒界だけではなく粒内に分散させ、高度に組織制御がなされた複合材料。
<鉛ガラス>lead glass
酸化鉛とシリカを主成分とするガラス。高屈折力・高分散の光学ガラス、X線遮へい用ガラス、クリスタルガラスなどに用いられる。
<ニューガラス>new glass
非結晶物質のもつ機能のうち、特定の機能に注目して、その機能を最大限に発揮するように化学組成、純度、微細構造、形態を制御して製造された無機質の非結晶材料及び非結晶材料の結晶化によって得られる材料。
<ニューカーボン>new carbon
原料及び製造工程を目的に合わせて制御することによって高度な機能を付与し、新しい用途の開発を意図する炭素材料および炭素複合材料。
<ニューダイヤモンド>new diamond
原料及び製造工程を目的に合わせて制御することによって高度な機能を付与して人工的に製造されたダイヤモンド。炭素と高温と高圧に保って変態させる高温高圧法とメタン及び水素の混合ガスから気相析出させる気相合成法とがある。cBNをこの中に含むこともある。
<ニオブ酸リチウム>lithium niobate
組成をLiNbO3で表される三方晶系の化合物。1210℃にキュリー点をもつ強誘電体である。圧電体、焦電体などとして用いる。
<半導体セラミックス>semiconductive ceramics
半導体的な電気的性質を示すセラミックス。格子欠陥や添加物を制御して製造する必要がある。主にZnO、BaTiO3、SnO2、NiOなどをベースとして作られる。
<バイオセラミックス>bioceramics
生体親和性がよく、人工骨、人工関節、人工歯根などとして用いられている生体内に埋め込まれて使用されるセラミックス。生体内で不溶性で安定な生体不活性なものと、分解、析出、反応などを起こす生体活性なものとがある。
<バリウムフェライト>barium ferrite
化学式BaFe12O19で示されるマグネトプラムバイト型フェライト。代表的な永久磁石材料である。
<ハードフェライト>hard ferrite
ヒステリシス曲線が幅広く、保磁力が大きい。外部磁界に対し磁化されにくいフェライト。
<パイロリティックグラファイト>pyrolytic graphite
炭化水素ガスを高温基材に接触させて熱分解によって沈積した炭素が黒鉛構造をとって、機密に配列したもの。核燃料の被覆材、熱遮蔽材、ヒータ、冶金用ルツボなどに使用。
<パイロリティックボロンナイトライド>pyrolytic boron nitride
BCl3などのハロゲン化ほう素とNH3を原料として、2000℃前後の高温減圧CVD法によって気相から析出される層状のBN成形体。GaAsなどの化合物半導体のルツボやボードとして用いる。
<ハロゲン化物ガラス>halide glass
ハロゲン元素を陰イオンとして含有するガラス。ふっ化ジルコニウムとふっ化バリウムを主成分とするふっ化物ガラスは化学的耐久性が比較的よく、赤外線をよく通すので赤外光ファイバとして開発が進んでいる。
<PZT>PZT
ペロブスカイト型構造のジルコン酸鉛(PbZrO3)とチタン酸鉛(PbTiO3)の固溶体でPb(Zr,TiO3)の略称。優れた圧電性をもち、Zr/Ti比によって特性が変化する。超音波振動子、アクチュエータなどに応用。
<PLZT>PLZT
PZTのPbの一部をLaで置換した(Pb.La)(Zr,Ti)O3セラミックスの略号。透光性に優れ、電気光学効果を示す。光メモリ、ディスプレイ、光シャッタなどへの応用がある。
<ファインセラミックス>fine ceramics
目的の機能を十分に発現させるため、化学組成、微細組織、形状及び製造工程を精密に制御して製造したセラミックス。
<フェライト>ferrite
狭義には亜鉄酸(H2Fe2O4)の金属塩を指していたが、最近では鉄を含む複合酸化物の総称。結晶構造によって、1、スピネル型フェライト(MFe2O4)、2、ペロブスカイト型フェライト(MFeO3)3、ガーネット型フェライト(M3Fe5O12)、4、マグネトプラムバイトフェライト(MFe12O19)に分類される。磁性材料として重要な位置を占める。
<部分安定化ジルコニア>partially stabilized zirconia
少量の安定化材を加えて、焼成して得られた立方晶又は単斜晶と正方晶からなり、高い靭性と高強度で特徴づけられ、通常、PSZと呼ぶ。その中で特に結晶粒径が小さく正方晶単相からなるものを正方晶ジルコニア多結晶体(tetragonal zirconia polycrystal)と呼ぶこともある。
<微粒子>fine particle
バルク体としての性質を保持し、表面によって現象が支配される粒子で、粒子径は、0.1~数ミクロンのものをいう。
<複合材料>composite material
異質又は異形の材料を組み合わせて単体ではもち合わせない新規な特性が付与された材料。構造材料への適用を目的とするものが多く、分散相の形態によって繊維強化型複合材料と粒子分散強化型複合材料に分類され、マトリックスの種類によって、MMC(Metal Matrix Composite)、CMC(Ceramics Matrix Composite)などに分けられている。
<非酸化物セラミックス>non oxide ceramics
窒化物(Si3N4、AIN、BNなど)、炭化物(SiC、TiC、B4C、WCなど)ほう化物(La B6、TiB2、ZrB2など)硫化物(CdS、MoS2など)、けい化物(MoSi2)及び炭素のように非金属元素として酸素を含まない化合物(元素)から成るセラミックス。
<べリリア>beryllia
酸化べリリウム(BeO)。高い熱伝導性と電気絶縁性に優れ、基板やパッケージに用いる。
<ほう化チタン>titanium boride
化学式TiB2、融点3225℃、高い硬度をもち、導電性に優れた物質。特に高硬度を生かし て耐摩耗部材として用いる。
<ほう化ジルコニウム>zirconium boride
化学式ZrB2。比重6.09、融点3245℃の硬質物質。金属への耐食性も優れることから耐摩耗部材や鉄、アルミニウム溶融金属部材として用いる。
<ほう化ランタン>lanthanum boride
化学式LaB6、熱電子放射性に優れる化合物。単結晶を加工し、精度の良い電子放射体として電子顕微鏡やVLSIの回路製作に利用する。
<ほうけい酸ガラス>borosilicate glass
シリカと酸化ほう素(B2O3)によって網目状構造が形成されているガラス。低アルカリのほうけい酸ガラスは膨張率が小さく、比較的硬く、耐食性に優れているので、理化学用ディスプレイ素子の基板ガラスにも適する。
<マシナブルセラミックス>machinable ceramics
機械加工、特に切削加工の容易なセラミックス。材料に含有される結晶の著しいへき開性を利用したもの(マイカセラミックス)、粒界の選択的破壊性を利用したもの(チタン酸アルミニウムセラミックス)などがある。
<マグネシア>magnesia
酸化マグネシウム(MgO)。結晶はペリクレース。炭酸塩、硝酸塩、水酸化物などを熱分化して得られる。 我が国では、海水中のわずかなMg源から製造する。低温で焼成したものを軽焼(又は仮焼)、高温で焼結したものを硬焼(又は重焼、死焼)、マグネシアという。塩基性耐火物、炉のスタンプ材、ルツボなどに利用。
<マンガンジンクフェライト>manganese—zinc ferrite
Mn、Znを含むスピネル型フェライト、高透磁率、高磁束密度の磁性材料。低損失の磁心の代表的な材料である。単結晶フェライト磁気へッド用として用いる。
<ムライト>mulite
ムライト(3Al203・2Si02)。融点1850℃で共有結合性が高い。多結晶質は耐熱材料として用いる。高純度ムライトは高温で耐クリープ性に優れる。
<誘電セラミックス>dielectric ceramics
電気抵抗の高い材料を電場下に置くと、その材料中の種々の電荷担体が元の位置からごくわずかだけ移動し、正負両電極が互いに逆方向へ片寄って生じる分極を利用した機能をもつセラミックス。
<りん酸ガラス>phosphate glass
主に酸化リンによって網目状構造が形成され、網目修飾イオンとしてカルシアやアルカリなどを含有するガラス。カルシア一酸化リン系の結晶化ガラスは生体活性ガラスとして実用化が進められている。Ndをドープしたりん酸塩ガラスは、レーザー損傷に強く核融合用レーザガラスとして有望である。

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