https://monoist.itmedia.co.jp/mn/articles/2401/23/news006.html
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研究開発の最前線
東北大学と循環社会推進協議会は、高周波誘導加熱を用いたマグネシウム製錬技術を開発した。海水から得られる水酸化マグネシウムを原料とし、還元剤にフェロシリコンを使用して、金属マグネシウムを製錬する。
2024年01月23日 11時00分 公開
[MONOist]
東北大学と循環社会推進協議会は2024年1月10日、高周波誘導加熱を用いたマグネシウム製錬技術を開発したと発表した。循環社会推進協議会と同協議会のメンバー企業との共同研究による成果だ。
今回開発した製錬技術では、海水から得られる水酸化マグネシウムを原料とし、還元剤にフェロシリコンを使用して、高周波誘導加熱による熱還元で金属マグネシウムを製錬する。高周波誘導加熱は高周波の電磁波を用いて加熱する技術で、再生可能エネルギーや余剰エネルギーを使用することにより、製錬に伴うCO2の排出量を削減できる。
軽量で強度に優れるマグネシウムは、構造材、アルミ合金の添加剤、鉄鋼生産における脱硫剤、チタン生産における還元剤など多用途に使用されている。また、エネルギー密度、保存性、輸送性などに優れ、エネルギーキャリアとしての活用も注目されている。
しかし、需要のほぼ全量を輸入に頼っていることから、カントリーリスクを低減し、安定的な供給を確保できる国内生産の拡大が望まれていた。
両者は、今回開発した精錬技術を「グリーン・ピジョン法」とし、今後、同技術による製錬装置の実用化に向けて開発を進めていく。
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