https://eetimes.itmedia.co.jp/ee/articles/2401/24/news046.html
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京セラは「SEMICON Japan 2023」に出展し、半導体製造装置に使用するファインセラミックスの技術を展示した。ファインセラミックスは硬度の高さや加工のしやすさが特徴で、精度向上が求められる半導体製造装置で導入が進んでいる。
京セラは「SEMICON Japan 2023」(2023年12月13~15日、東京ビッグサイト)に出展し、半導体製造装置に使用するファインセラミックスの技術を展示した。ファインセラミックスは硬度が高く加工がしやすいなどの特徴から、半導体製造装置への使用が進んでいる。
金属からの代替が進むファインセラミックス
昨今、半導体プロセスの微細化が進む中で、半導体製造装置にもさらなる精度向上が求められている。装置を構成する部品についても改良が求められているが、もともと金属を用いていた部品は小型化を進めるうちに強度を保つことが困難となり、硬度の高いファインセラミックスに一部が置き換えられるようになっているという。京セラの担当者は、「後工程の製造装置に用いられる金属の部品が摩耗して、ごみとしてウエハーの上に落ちてしまうことがある。そのため、摩耗しにくいファインセラミックスが選ばれている」と語った。
加工のしやすさもファインセラミックスのメリットだ。半導体製造装置の部品を作る際、金属で複雑な形状を削って作るのは難しく、コストも高いという。対してファインセラミックスは焼成前であれば加工がしやすいため、形状が複雑な部品や中空のある部品も製造しやすい。
生産効率の向上にも貢献
ブースではエアスライド(ガイド軸とガイド軸を上下左右から挟んだスライダーで構成し、圧縮した空気を用いることで高精度な機器の動作を可能にする部材)や、水を流して装置の冷却に用いる流路を展示していた。エアスライドは従来のような金属製の場合、比重が大きく応答性やエネルギー効率が低いことに加え、剛性が低いためたわみによって精度が低下するといった課題があった。比剛性の高いファインセラミックス製であれば精度が高まるほか、より高速で動かすことができるため生産効率も高まるという。
展示されていたファインセラミックス製の流路は積層工法を用いたもので、切削加工に比べて中空構造を実現することが容易になるメリットがあるという。
なお、京セラは顧客の使用用途に応じて、ファインセラミックス製品のカスタム製造などを手掛けている。
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