https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00001/08978/
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最先端半導体の生産に欠かせないEUV(極端紫外線)露光技術が次世代へとシフトしようとしている。光の利用効率の指標となる開口数(NA)を、現行の0.33から0.55へ高める「高NA」と呼ばれる技術がそれだ。
高NAのEUV露光は2nm世代以降の微細化に欠かせないとされ、2020年代の半ばから後半にかけて量産が始まる見通しだ。米Intel(インテル)は2023年末、世界初となる高NAのEUV露光装置をプロセス開発拠点に導入した。今後、台湾積体電路製造(TSMC)や韓国Samsung Electronics(サムスン電子)、Rapidus(ラピダス、東京・千代田)を含め、ファウンドリー(半導体受託生産)各社の競争の行方を左右する技術となるだろう。
EUV露光装置市場を独占するオランダASMLは2023年末、高NAのEUV露光装置の初号機をインテル向けに出荷したことを明らかにした。NAの具体的な数字は明らかにしていないものの、NA0.55のEUV露光装置「Twinscan EXE:5000」とみられる。ASMLはベルギーimecなどと協力して同装置の開発を進めてきた。
インテルは米国オレゴン州ヒルズボロのプロセス開発拠点「ゴードン・ムーア・パーク(the Gordon Moore Park)キャンパス」にこの装置を導入し、まずは1.8nm世代相当のプロセス技術「Intel 18A」の開発に使うとみられる。2027年ごろの生産開始を目指す1.4nm世代相当の「Intel 14A」で量産導入する計画のようだ。現状では微細化でTSMCやサムスン電子に後れをとるインテルにとって、「2030年に世界2位のファウンドリーになる」という目標達成のカギを握るのが、高NAのEUV露光のスムーズな量産導入に他ならない。
ドイツCarl Zeiss(カールツァイス)は2024年1月末、高NAのEUV露光装置の心臓部を担う光学系をASMLに供給したことを発表した。高NAのEUV露光による半導体チップの生産が2025年に始まるとの見通しを示している。
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