人気のヘアカラー剤だが、パッチテストを怠るととんでもない危険を招くことがある。2011年には英ランカシャー州で当時17歳の少女が前髪を染めていたところ、ヘアカラー剤に含まれる化学物質にアレルギー反応を起こし命を落としてしまったという。このほどオーストラリアで16歳少女が危うく失明しそうになり、改めて「パッチテスト」の重要さを訴えた。英紙『Mirror』が伝えている。
世の中には、電磁波がある場所に行くと頭痛や痺れを起こす“Wi-Fiアレルギー”の女性や愛する夫に触れることもできない“人間アレルギー”の女性など深刻なアレルギーを持つ人々が存在する。しかしヘアカラー剤によるアレルギー反応も、時には命に関わるということを忘れてはならないようだ。
オーストラリアのヴィクトリアに住む美容専門学校生タイラー・デューリーさん(16歳)は、巷で人気の眉&睫毛ティントをしようと「1000 Hour」というメーカーの睫毛と眉用のキットを使用した。
しかしパッチテストを怠ったために、使用して30分後にタイラーさんは目の周りと眉に熱と痛みを感じた。キットに含まれていた“パラフェニレンジアミン(PPD)”という化学成分がアレルギー反応を起こしたのだ。
タイラーさんは睫毛が抜け落ち、眼球にはまるで砂を浴びせかけられているような激しい痛みが襲い、眉は水膨れができたうえにレーザーで切られるような痛みと痒みに見舞われたという。
そんな彼女の目を見た家族が「まるでカエルのようだ」と表現するほど、両目は大きく膨れ上がった。地元の病院で抗ヒスタミン剤を処方されるも効かず、耐え難い痛みは4日間続いたそうだ。
PPDはタイラーさんの眼球に火傷を起こすほどであり、しかも医師から「失明の危機もある」と言われてタイラーさんは恐怖に陥った。幸いにも失明には至らなかったが、パッチテストをしなかったことを深く反省したタイラーさんは「こんなひどい思いを他の人がしないように」という思いから「ヘアカラー剤を使う時には必ずパッチテストをしてください」と呼びかけている。
「家族の誰もヘアカラー剤の使用前にパッチテストをしたことがなかったし、まさか自分がPPDへのアレルギー反応を起こすとは思ってもいませんでした。それにPPDの名前も聞いたこともなかったんです」とタイラーさんは語る。しかしPPDに限らず、ヘアカラー剤にはあらゆる化学物質が含まれているため、タイラーさんの二の舞にならないためにもパッチテストは必須だといえよう。
なおタイラーさんはすでに回復しているが、今後も定期的に目の検査に通わなければならないそうだ。
出典:http://www.mirror.co.uk
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)
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