勉強の為に引用しました。
再生医療研究に大きな一歩となるか
2017年1月27日, 午後05:35 in Medicine
カリフォルニア州のソーク研究所など国際的な研究チームが、ヒトの幹細胞を注入した
豚の胚を増殖させたキメラ胚を作り出すことに成功したと学術誌Cellに発表しました。
この研究では、豚の胚のなかにヒトの細胞でできた心臓や肝臓、
さらに脳神経細胞(ニューロン)などの原型となる組織が形成されることが確認されて
います。この発表の前日には、ラット胚のなかにマウスのiPS細胞やES細胞を注入して
マウスの膵臓を持つラットを生み出し、その膵臓組織を糖尿病のマウスに移植する
実験に成功したとする東京大学・米スタンフォード大学の研究報告が発表された
ばかり。実験ではマウスの拒否反応も数日でおさまり、最終的に糖尿病を治癒させる
ことにも成功しています。
そしてこの東大の研究チームもまた、冒頭の研究例同様、豚の胚にヒトのiPS細胞を
注入して移植用臓器を作る再生医療の実現を目指すとしています。
ただ日本ではヒトの幹細胞を胚に注入する実験が禁止されているため、
今後は米国での研究を検討中とのことヒトと他の動物のキメラを作るとなると、
やはり倫理的な問題がつきまといます。下手をすれば、映画『ザ・フライ』のように
グロテスクかつ凶暴ながら一部に人間性を備える悲しい生物を生み出すことも、
もしかするとありえるかもしれません(「ザ・フライ」はテレポーテーションの研究で
したが)。しかし、研究者らは家畜とヒトのキメラ胚研究によって、人体に移植可能な
臓器の"生産"を可能にしたいと考えています。
もし研究者らの試みが成功して実用化されるなら、肝臓や膵臓、腎臓といった
臓器の移植はいまよりももっと簡単になり、患者が順番待ちのために長期間
苦しまずに済むことが期待されます。また臓器売買の問題なども解消される
かもしれません。
臓器の移植はいまよりももっと簡単になり、患者が順番待ちのために長期間
苦しまずに済むことが期待されます。また臓器売買の問題なども解消される
かもしれません。
ちなみにキメラとは、複数の異なる動物が合体したような架空の生物のこと。
ファンタジー系小説やRPGに造詣の深い方、夢枕獏の「キマイラ・吼」シリーズ
読者にはいまさら説明不要の単語ではあります。
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