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御堀直嗣
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シリーズハイブリッドはエンジンで発電し、その電力でモーターを駆動して走るハイブリッド方式だ。日産自動車のe-POWERが代表的で、ほかにも、三菱自動車工業のプラグインハイブリッドなどがこの方式を基本的に利用している。 【写真】2026年に登場予定の新しいe-POWERユニットとは ガソリンエンジンの熱効率が40%近いともいわれるなか、同様のエンジンを使いながら、なぜ、モーター駆動すると燃費がよいのか? 理由は、いくらガソリンエンジンの熱効率が高まっても、走行で使うすべての回転数で効率が高いわけではないからだ。 エンジンがまわりはじめの低い回転では燃費が悪い。また、高回転でまわしても燃費が悪い。それがエンジンの宿命だ。そういうエンジンで、もっとも効率が高く、燃費がよいとわれるのは、およそ毎分2000回転当たりの領域である。常にこの回転を使うのであれば、熱効率が高くなったとされるガソリンエンジンも、有効な手段になる。 しかし、それでは日常的に満足する加速は得にくい。たとえ変速機を使っても、その回転にとどめ続けるのは厳しい。 そうしたなか、CVTと呼ばれるベルト式無段変速機は、加速に対し自由にエンジン回転数を調整できるので、燃費のよい変速機といわれる。無段変速なら、毎分2000回転当たりを使い続けながら加速させることができるからだ。 前置きが長くなったが……シリーズハイブリッドは、そのもっとも効率の良いエンジン回転で発電し、それによって得た電力で、効率が90%以上といわれるモーター駆動をすることで、燃費がよくなるのだ。
しかも、常にエンジンがまわりっぱなしなのではなく、車載バッテリーの電力が少なくなったときだけエンジンで発電するので、エンジンが稼働する時間も短縮できる。 ほかにも、エンジンで走る場合は、CVTを含め変速機を使うので、その摩擦損失が燃費悪化に関係する。しかし、モーター駆動であれば変速機は不要だ。この点でも、燃費がよくなる理由となる。 もうひとつ、モーターとエンジンを駆動に併用するパラレルハイブリッドに比べ、走りをモーターのみに依存するシリーズハイブリッドは、電気自動車(EV)と同じ発想で、減速など速度調整に回生を積極的に活用する制御を採り入れることができる。 回生とは、減速の際にモーターを発電機に切り替え、車載バッテリーに充電することだ。いくら効率のよいエンジンでも、使ったエネルギーを取り戻すことはできない。 しかしモーターなら、電気を生み出すことができる。そしてバッテリーに充電した電力を、次の加速や走行に利用できる点も、同じガソリンエンジンで発電していながら燃費がよくなる理由だ。 EVやHVを問わず、モーターを駆動に使うことによりエンジンと大きく異なるのは、使ったエネルギーの一部を、回生で取り返すことができる点にある。モーター駆動を使った電動化を推進する意味がそこにある。
御堀直嗣
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