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2022年08月12日 14:05 朝日新聞デジタル
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写真 生活費を稼ぐために腎臓の摘出手術を受けたティムリと、そばに座る2歳の娘グルシカ=2022年7月28日、アフガニスタン西部ヘラート郊外、石原孝撮影 |
イスラム主義勢力タリバンがアフガニスタンの首都を制圧し、米国や日本が支援してきた政権を崩壊させてから8月15日で1年になる。国際援助が減ったことで食料不足や医療危機が深刻化するなか、現地では生活費を工面するために、自分の臓器や幼子を売る人が出ている。
西部ヘラート郊外で7月28日、約2カ月前に左の腎臓を病院で摘出した女性ティムリさん(20)が取材に応じた。脇腹には長さ約15センチの手術痕が残っていた。ブローカーに依頼し、腎臓を売って得た24万アフガニ(約35万円)の大半は借金の返済で消えたという。
タリバン復権後の不況で、野菜売りの夫の収入はほとんどなくなった。食事は1日2回で、薄いナンとお茶だけの日がほとんどだ。
ティムリさんは「生きていくために娘を売るかどうか夫婦で話し合ったところです。それ以外にどんな方法があるのでしょうか」と語った。娘はまだ2歳だが、子供のいない家庭を探せば30万円ほどで売れる見込みだという。
国連はアフガニスタンの人道状況について、全人口の半分近い約2千万人に緊急支援が必要だと訴えている。(カブール=石原孝)
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