大阪府は25日、3月に開業する大阪国際がんセンター(大阪市中央区)で、笑いががん医療に効果があるかどうか実証研究を行うと発表した。患者に漫才や落語を鑑賞してもらったうえで、免疫細胞の状態などをを調べる。継続的な笑いががん医療に及ぼす影響をみる研究は日本初という。
府によると、外来患者を中心に、がんの種類や症状などを考慮して選んだ数十人の患者に協力を依頼。同意した患者には5月中旬から約4カ月の間、1人あたり数回程度ずつ漫才や落語を鑑賞してもらう。
鑑賞前後に血液検査などを実施。免疫細胞が活性化する状況やストレスの指標となる物質コルチゾールの量などを調べるほか、アンケートで精神状態の変化も探る。
鑑賞の対象となるのは吉本興業と松竹芸能、米朝事務所の芸人ら。出演者は未定だが、患者が笑うことが研究の前提になるため「できるだけ有名な方に出てもらいたい」(府立病院機構の担当者)としている。
センターは府立成人病センター(大阪市東成区)の移転に伴って建設中。最先端のがん治療に取り組むとともに、臨床研究の拠点を目指している。
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