シリア政府軍は14日、首都ダマスカス東郊の空軍基地を奪回した。活動家組織と軍事筋が明らかにした。
英国に拠点を置く「シリア人権監視団」によると、政府軍はマルジ・アル・スルタン空軍基地を奪回、近隣の街も支配下に置こうとしている。軍事筋はAFP通信に対し、街もすでに政府軍に奪回されたと話した。
反政府勢力は2012年11月にダマスカス近郊ゴウタ地域にある空軍基地を奪取していた。反政府勢力が強い基盤を持つとみられていた地域で、政府軍が侵攻に成功するのはまれ。
シリア人権監視団によると、政府軍が空軍基地への攻撃を開始したのは約1カ月前で、レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラが政府軍を支援している。
このような攻撃は「受け入れられない」
13日には、ダマスカス近郊のドウマ、サクバ、アルビーン、ハラスタが政府軍の爆撃を受けた。シリア人権監視団と反政府組織「地域調整委員会(LCC)」によると、少なくとも約45人が死亡した。
国連のスティーブン・オブライアン事務次長(人道問題担当)は14日、ダマスカスを訪問し、爆撃への「深い憂慮」を表明した。
オブライアン氏は、「政治的な解決と安全を確保し、全国的な停戦を実現することが喫緊の課題だと、あらためて認識させられる悲劇的な事例だ」と述べた。「このような無差別攻撃は受け入れられるものでなく、罪のない市民を守るため力を尽くさなくてはならない」。
4年半前にアサド政権に対する反乱が始まって以来、シリアでは25万人以上が死亡している。
オブライアン氏によると、650万人が住む場所を奪われ、200万人の子どもが学校に通えずにおり、人口の72%がきれいな飲み水を得られずにいる。また430万人以上が国外に逃れた。
(英語記事 Syria conflict: Army retakes airbase in Damascus suburb)
(英語記事 Syria conflict: Army retakes airbase in Damascus suburb)
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