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「汎用人工知能」(AGI)への道【前編】
現在「AI」と呼ばれている技術は、概して特定の限られた用途に使われている。これらのAI技術が進化を続ければ、人の知能を再現した真のAI、「汎用人工知能」(AGI)が登場する可能性がある。
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人工知能(AI)技術を実装したアプリケーションは概して、特定のタスク処理に特化している。AIの本来の意味である、人の知能を完全に再現した機械は、まだ実現していない。
「AI」と呼ばれる技術は、2つの一般的なカテゴリーに分類できる。「弱いAI」と「強いAI」だ。弱いAIはAIの要素技術のことであり、現状の一般的なAI技術を指す。強いAIは本来の意味でのAIであり、「汎用(はんよう)人工知能」(AGI:Artificial General Intelligence)とも呼ばれる。
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弱いAIのアプリケーションが概して1つの問題に特化しているのに対し、AGIはあらゆる分野のあらゆるタスクや問題を処理できる。AGIはまだ現実のものとなっていないが、実現に向けた取り組みは、弱いAIも含めたAI技術全体の能力を向上させる。
AI研究の究極のビジョンは、幅広い認知タスクを処理できるシステムの実現だ。人のように考え、知的作業を担う単一の汎用的かつ機械的な知能は、一般的にAGIと呼ばれる。AGIは人ができるあらゆる知的タスクをうまく実行可能で、さまざまな分野の知識を一般化して、ある分野の知識を別の分野に応用することができる。つまりAGIは、これまでの知識や経験を基に、将来の計画を立てることができる機械でもある。
環境の変化に適応できることが、AGIの必要条件だ。人は過去の経験を生かして新しい環境に適応できる。AGIも同じことができなければならない。さらにAGIはこれらに関連する能力も持たなければならない。その中には推論力や常識力、創造力、感情表現力、EQ(心の知能指数)、計画力、予測力などが含まれる。
機械の知能を評価するために開発されたチューリングテストでは、人の判定者が人および機械と会話をする。判定者が人と機械を区別できなかった場合、その機械はチューリングテストに合格したことになる。機械がAGIとなることに成功するには、チューリングテストに常に合格する必要がある。
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