2022年5月13日金曜日

ハイテクバッテリー(スーパーキャパシタ)・セルロースナノファイバー(CNF)による蓄電体の開発 アモルファスセルロースナノファイバーを利用して創成した物理的高性能電子吸着体、スーパーキャパシタの発見。

https://www.tohoku.ac.jp/japanese/2021/03/press20210323-04-cnf.html


セルロースナノファイバー(CNF)による蓄電体の開発 アモルファスセルロースナノファイバーを利用して創成した物理的高性能電子吸着体の発見

【本学研究者情報】

〇本学代表者所属・職・氏名:未来科学技術共同研究センター・リサーチフェロー・福原 幹夫
東北大学研究者紹介

【発表のポイント】

  • CNFに強力な蓄電効果があることを世界で初めて発見
  • CNF表面形状を制御したナノサイズの凹凸面を作り出すことにより、世界で初めて乾式で軽量のスーパーキャパシタの開発に成功
  • ナノサイズ径のCNFの使用により、電子吸着量が飛躍的に向上

【概要】

CNFの原料である木材は、カーボン・ニュートラル素材の地球再生のエース材料として期待されていますが、現時点での応用は機械的・化学的、医学的分野に限定されています。

東北大学未来科学技術共同研究センターの福原幹夫リサーチフェロー、長谷川史彦センター長、大学院工学研究科附属先端材料強度科学研究センターの橋田俊之教授、静岡大学 藤間信久教授、仙台高等専門学校 武田光博教授らの研究グループと、日本製紙株式会社研究開発本部CNF研究所は、共同でCNFに強力な蓄電効果があることを世界で初めて発見し、CNF表面形状を制御したナノサイズの凹凸面を作り出すことにより、乾式で軽量のスーパーキャパシタの開発に世界で初めて成功しました。

構成材料に電解液を全く用いないため、使用温度が広範囲で高電圧耐性(~400V)があるのが特徴です。電圧短時間充電が可能となり、空中、真空中からの充電の可能性も出てきました。またナノサイズ径のCNFの使用により、蓄電大容量化が見えてきたことで、世界に先駆けての「ペーパーエレクトロニクス」の幕開けが期待されます。

今後は、NEMS(ナノ電気機械システム)加工技術を導入し、集積化および積層化を行い、弱電用蓄電体としてパワー密度とエネルギー密度の向上を図ります。

本研究成果は、2021年3月19日に、Springe-Nature誌のScientific Reportsにオンラインで掲載されました(https://doi.org/10.1038/s41598-021-85901-3)。

図1 CNF吸着体表面のナノ凹凸表面

詳細(プレスリリース本文)PDF

問い合わせ先

東北大学未来科学技術共同研究センター
リサーチフェロー 福原幹夫
電話番号:080-1069-4789
メール:mikio.fukuhara.b2*tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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