2022年8月7日日曜日

第3回 異能よ、花開け 孫正義氏がつくった「居場所」に集う若者たち。ギフテッドの救済。孫正義の場合。

自身で描いた生物の絵を手に持つ春山侑輝さん=東京都中央区


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阿部朋美
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 東京・渋谷の複合ビルにある「Infinity」。英語で無限大を意味する、カフェのような雰囲気の施設には、スーパーコンピューターや3Dプリンター、ドローンなどの最新機器が並ぶ。様々な言語の論文や書籍もある。

 ここに集うのは、才能を認められた若者たちだ。

 ソフトバンクグループの孫正義会長兼社長が私財で立ち上げた「孫正義育英財団」の財団生。留学や起業、研究のための費用が助成される。

 財団は「高い志」と「異能」を持った若者に、自らの才能を開花させる環境を提供し、人類の未来に貢献することを目的に2016年に設立された。現在194人の財団生が支援を受け、様々な分野の研究を進めている。

 副代表理事には、京都大学iPS細胞研究所名誉所長の山中伸弥氏。評議員には、棋士の羽生善治氏らが並ぶ。

 東京都に住む小学6年の春山侑輝さん(11)は、財団に入って自分の居場所を見つけた一人だ。

 春山さんは小学生ながら、論文を読んで遺伝子について独学し、実験室を共有する「シェアラボ」で研究している。

連載「ギフテッド 才能の光と影」(全6回)はこちら

傑出した才能を持つ子への教育のあり方は、国レベルでは議論が始まったばかりですが、民間では様々な支援が行われています。財団や大学教授がつくった「居場所」で、子どもたちが能力に磨きをかける姿を紹介します。

 幼い頃から、生物に夢中だっ…

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    曽我部真裕
    (京都大学大学院法学研究科教授)
    2022年7月31日8時23分 投稿
    【視点】

     興味深いテーマについての連載でした。第1回と第2回ではギフテッドゆえに社会に適応できない苦悩を取り上げ、第3回では民間でのこうした人々の受け皿を取材した一方で、第4回・第5回と戦時中のギフテッドの国策動員の事例を見て危険性を強調し、第6回

    …続きを読む

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